HEAD PHONES PRESIDENT10周年、激しさと優しさの融合
◆HEAD PHONES PRESIDENT10周年、激しさと優しさの融合 ~写真編~
厳かに曲が始まる。パープルと黒を基調としたロングスカート衣装で現れたANZA。真っ直ぐな髪が風で揺れている。哀しそうに叫ぶ。まるで泣いているよう。
しかし、だんだん気持ちは盛り上がっていく。ロングスカートを取り払いミニスカートへ。ここで感じたのが、激しさの中にある優しさのような感情。これまでのライブでは感じなかったものだ。しかし、その後まるで挑発するような仕草を見せる。あぁ~、これがHEAD PHONES PRESIDENTであり、ANZAなのだと思い知らされる。
10年ということをことさら意識をしているようではないが、ここは通過点であり蓄積されたものを形にし、それを表現する場となっているのだろう。ワンマンライブだけあって、衣装を変えることでも、曲への思いを伝えてくる。黒、パープル、羽をふんだんにつかった衣装。そして、白。衣装は時に感情であり、言葉にならないものを吐露する武器だ。
メンバーも、ステージの先方に出て観客を盛り上げる。まるで演者ようにも感じるが、きっとそれがこの瞬間の素なのだろう。限界ギリギリのところで表現をしているということがひしひしと伝わってくる。そう、痛いような、その痛さが快感になるような感触。
彼らが活動を続けてきた時間、彼らは何を考え、何を目指し、何をこれからに繋げていくのか? ライブを終えたとき、ふと考えた。そして思ったのが、きっと今回私が感じた優しさこそが未来への彼らの道にひとつ加算されたものだろうということ。
正直それが正しいのかは分からないが、次のライブでまた何かを感じることを期待する。
<HEAD PHONES PRESIDENT 10月23日>
1. Folie a deux アコギバージョン
2. Life is not fair
3. Star
4. Escapism
5. Crumbled
~セッション1~
6. Nowhere
7. Reality
8. Desecrate
9. Cloudy Face
10. Wandering
~セッション2~
11. A~La~Z
12. Corroded
13. Fight Out
14. Sixoneight
15. Alien blood
16. Remade
~アンコール~
17. Chain
18. Light to Die
19. Labyrinth
◆HEAD PHONES PRESIDENTオフィシャルサイト
[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/