[クロスビート編集部員リレー・コラム] 副編集長播磨編「クイーン」
いやはや、ザ・ビートルズのリマスターの売れ行きは相当なもののようで。ザ・ビートルズと言えども、やはりそうやって何年か毎にトピックを作って存在を主張し続けることが大事だ。そういう意味では、バカ売れしたベスト「ジュエルズ」の新ヴァージョンを2008年末、4種類出る予定のシングル・ボックス第2 弾を9月に、そして「伝説のチャンピオン~アブソリュート・グレイテスト」を11月11日に出してるクイーンに関してはそれがしっかり行なわれていると言える。まあシングル・ボックスはマニア向けだが。
その『ジュエルズ』だけでクイーン歴(?)が止まっている人もいるかと思うが、最近DJでかけようと引っ張り出したらやっぱり各アルバムがあまりに素晴らしいので、改めてここでアピールしておきたい。忙しい最中なのに夜中に聴いてたら止まらなくなっちゃったくらいで(苦笑)。
一般的には『オペラ座の夜』が代表作とされているのだろう。もちろん最高だ。でも今回薦めたいのは、ソリッドでロッキン、曲のクオリティは極上で、かつ冒険的で驚異的に幅広い音楽性を持った『ジャズ』。まずはアラビア語で歌われる1曲目の「ムスターファ」に度肝を抜かれる。
クイーンは4人全員が曲を書くのだが、それぞれのカラーがしっかりあって、それがアルバム全体のヴァラエティに繋がっているのが強みだ。様々な音楽的アイディアを、確かな演奏技術も伴って高い次元で形にする希代のバンド。ハード・ロックを基調としながらも、トラッドやミュージック・ホールといったイギリスならではの伝統もしっかり踏まえていることも魅力である。今でも全然古くない。ご一聴を!
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