ナズ、「ラップは暴力を助長してはいない」と主張。
これはシカゴで発生した高校生同士による乱闘で、16歳のDerrion Albertが殺害された事件に対し、ナズが若者たちに自制を求める公開書簡を発表したことが発端。9月26日、治安が悪いことで有名なシカゴのサウスサイド、Christian Fenger Academy高校の生徒たちによる乱闘事件が発生。当事者ではなかったはずのAlbertは高校内で対立する2つのグループの乱闘に巻き込まれて撲殺されたという。線路の枕木で殴り倒された後、頭部を繰り返し踏みつけられたという凄惨な事件の映像が全米で放映され、各方面から問題視されている。
これに対しナズは「自分が一番ヤバいヤツだと思い、それを証明したくてしかたなかった気持ちは、オレも覚えている。でも、何を、誰に証明するのか、考えよう」との公開書簡を発表。CNNはナズの暴力礼賛曲として悪名高い"Shoot'em Up"を引用し、ナズ本人に「この曲で若者に悪影響を与えており、責任があるとは思わないのか」という質問をぶつけている。ナズは「これは自分の最も暴力的な歌詞の曲で、現実を語ったものだ。メディアはオレが子供たちに向けて夢や愛を語った曲を取り上げることはせず、現実を取り上げたこの曲だけを語りたがる」と反論。さらに「過激な映画やラップは暴力を助長しているのではないか」との質問に「いや、そんなことはない。この国の歴史そのものが暴力で作られている。現代の子供たちは(暴力描写のある映画)『アメリカン・ギャングスター』を見てもちゃんと新しい時代になっていることは理解している」、「自分はこれ以上ポジティブなメッセージの曲を作ろうとは思わない。それは現実ではないから。(子供たちに愛を訴えるような)そういう曲は既に作ってきた」とも応じている。
◆ナズ Artist Info(notrax)
◆ナズ Artist Video(notrax)
text by notrax
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