ナイトメア:結成10周年目前、5人の心を覗くソロ・インタヴューで綴る総力特集

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メンバー・ソロ・インタヴューで綴る、ナイトメア 10th Anniversary Eve 総力特集

ナイトメアの挑戦は、終わらない。

INTERVIEW-04 Ni〜ya編

辛かったけど、バンドとしては鍛えられたかな。
ライヴやってる時間は楽しかったです。

初のNi〜ya曲「Nothing you lose」の反響は、どう受け止めてる? 前回のBARKSのインタヴューで咲人君とRUKA君に聞いたら、二人とも喜んでいたし。ライヴでもこの曲は、新しいバンドの匂い、ノリを出す起爆剤になっていたけど。

Ni〜ya:こういういい方はよくないかもしれないですけど、あんま手応えは感じなかったっス(大苦笑)。記録用に撮ってる映像とか観てて、ステージに立ってる5人の姿はカッコいいなっていうのはありましたけど、お客さんのリアクションとかが……まあ、曲調的にノリやすい曲じゃないから、しゃあないんですけど。もの足りねぇなっていうのはあったんで、次はもっと勢いのある曲を。

あの曲って、YOMI君の新しい歌声を引き出したと思うんですよね。

Ni〜ya:あぁ〜、それはありますね。アイツの歌を聴いて、それはすぐ分かりました。だから、ゾジー(YOMI)からは“またああいうタイプの曲作ってきて”とはいわれました。すごく感情を入れやすいっていってて。俺もああいうタイプの曲はすごく好きですし、ゾジーも好きだっていってます。

じゃあぜひこの路線で新曲を!

Ni〜ya:分かりました(照笑)。彼の歌をこれまでずっと聴いてきて、こういうマイナー調の曲がやっぱり歌いやすいんなだと思うんですよ。メロディ・ラインも複雑じゃなくて、シンプルでストレートなやつ。俺、彼の持ち味ってそういう部分なのかなって思って。だから、あんまり複雑な曲は彼には難しいのではないかと(笑)。

次に曲を作るときは、そういう特性も意識して、YOMI君のいい部分を。

Ni〜ya:引き出せればいいかなと思います。

武道館まで続いたツアーはどうだった?

Ni〜ya:俺だけじゃなく、全員そうだと思うんですけど、メンタル面で鍛えられましたね。やっぱ……しんどかったんスよ。キツかった(苦笑)。本数的には全部で29本。3ヵ月っていうわりと長いスパンでやってるんスけど、日帰りばっかで。移動はしんどいし、朝早いし、ライヴ終わりで帰るから、クタクタの状態で家に着くじゃないですか? それでまたその次の日は、撮影やらレコーディングやらで、めちゃくちゃでした。でも……辛かったけど、バンドとしては鍛えられたかな。だけど、こういうスケジュールの組み方のツアーはもうやりたくない。次、ツアー組むときは、制作の人にキツくいおう(笑)。

うはははっ(笑)。

Ni〜ya:でも、ライヴに関しては、どこでやってもノリはよかったんですよね。いままでは、田舎の方に行くと“ホントにウチらの音楽聴きたくて来てくれてんのかな?”っていうのを感じるときもあったんですけど、今回はどこも盛り上がってそう感じることがなくて。ライヴやってる時間は楽しかったです。

そのなかで、10周年に向けてバンド内の士気はどんどん高まっていった?

Ni〜ya:俺、10周年っていう実感がまったくないんですよ。この間、武道館ライヴの最後に、さいたまスーパーアリナーでのライヴを発表して、周りはそういう空気にはなってますけど。10周年って、バンドにとって一つの大きな“壁”だと思うんですよ。いままでいろんな壁にぶち当たってきましたけど、なんとかクリアしてきて。今回もまたデカイ壁で。

さいたまスーパーアリーナはデカイよ。

Ni〜ya:デカイとこ、元々好きじゃないスよね(苦笑)。でも、ここでやるっていうところに意味があるんでしょうから。ま、今後こんなデカイところでやれる機会があるのかなって考えると、やれるときにやっといたほうがいいのかなって。“じゃあやるか”と。やるからには、マジですよ。

そして、そんなナイトメアのニュー・シングル。まずは「Rem_」に関して。

Ni〜ya:「Rem_」は、俺の得意分野でもあるベースのうねりを活かしたフレーズを入れて、疾走感を出すことと、あとはドラムのキックとスネアにピッタリ音を合わせる。ベースはそこをテーマに弾きました。

「Rem_」は明るい曲?

Ni〜ya:明るい曲ですね。ナイトメアにとっては。だから、新鮮なんですよね。こういう曲やるのは。なにせ暗い、激しい曲ばっかなんで(笑)。この間、武道館でもこの曲やったじゃないですか? やってる側としては、空気がクリアになる感じで新鮮なんですよね。

対してC/Wの「love addict」。こっちは超暗い曲だけど。

Ni〜ya:暗いっスね(笑)。でも、曲調は俺、すっごい好きっスよ!!

この曲はNi〜ya君のベースがナイス・ジョブ!! 大人っぽいムードを支えてる。

Ni〜ya:すっげー難しかったんで、久々に壁でしたね(笑)。だからめちゃくちゃ練習した。

RUKA君から上がってきたデモの段階からああいうベースが?

Ni〜ya:そう。最初から、ドラムに対しての乗っかり方が変則的だったんです。で、“えっ! なんでこれなの?”って思ったんスけど(笑)。だから俺は、そこをもう少し簡略化しようと思ったんですけど、ピッタリくるのがなくて。ほぼデモのまま、ちょっとアレンジして弾きました。

武道館で初披露したときは緊張した?

Ni〜ya:しましたね〜(微笑)。ドラムに対してのベースの乗り方が変なんで、ちょっとでも頭で考えちゃうとリズムがグッチャグチャになるんですね。だから、曲に集中しないと弾けない曲です。こっちは。

全然ベクトルが違うよね。「Rem_」とは。

Ni〜ya:そこが今回の2曲の面白いとこじゃないですか。「love addict」はカップリングですけど、俺のなかでは両A面っていう感じ。それぐらい好きですね。サビとかこれ、めっちゃいいメロディだし。

では最後に、10周年、さいたまスーパーアリーナに向けてNi〜ya君の意気込みを!

Ni〜ya:さいたまスーパーアリーナって、バンド結成以来最大のキャパなんですよ。イベントとかも含め、いままでで一番デカイところは武道館だから、その倍以上のキャパですからね、さいたまスーパーアリーナは。だから、俺のなかでいま唯一の楽しみは、武道館よりもすげぇ光景が見えるのかなって。そう思うと、ワクワクしますね。

ちなみに、さいたまは黒髪で立つ予定?

Ni〜ya:たぶん。黒髪にも飽きてきたからパーマかけたんですけど。次は……またシルバーに戻そうかな(笑)。それか、ばっさり切ってメイクも落とすってのもアリかな。最近、メイクが面倒クサくて(苦笑)。歳ですかね〜。(一同笑)でも、音楽のほうでは飛ばしていくんで、そっちは大丈夫!

取材・文●東條祥恵

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