東風TONFU、代官山で琴の音を聞く

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2009年2月7日、代官山のライヴハウス「晴れたら空に豆まいて」にて、東風TONFUがオーガナイズするリラックスパーティー<Classics Lounge Vol.7>が行なわれた。

東風TONFUの中しま りんがMCをしながら、ゲストを迎えて音を楽しむライヴだ。日ごろ、歌詞のある曲ばかりを聴いている私は、ドキドキしながら会場へ。正直、事前の予習はなし、とにかく見たまま、聴いたままを感じよう。

インド綿で作られたという浴衣に身を包んだ中しま りんはキリリと美しい。そして、舞台には2面の琴。ライブハウスで琴を見るのは初めてだ。1面は、キーボード台くらいの高さ、もう1面は低い位置にセッティングされている。

ライブが始まる。今回は、ギターとパーカッションとのコラボレーション。エレクトリックなギターの音に絡みつくように琴の音が入り、次第に自立していく。そして、琴の音が会場を支配する。自分が日本人だと感じる瞬間。久しぶりに聞く琴の音は懐かしく、そして、斬新だった。中しま りんは、まるで鍵盤楽器を操るかのように、琴を歌わせる。大陸を感じさせる曲「Point of Blue~蒼の世界~」、和を感じさせる曲「風ぐるま」、楽器に縛られることのない自由さに脱帽する。

そして、ゲストとして参加していた蝦馬(えびうま)のチェリスト佐藤舞希子と、「さくらさくら」をモチーフにした「さくら幻想曲」を披露。本来、尺八が担当するパートをチェロで演奏するというもの。まさに、和と洋のコラボ。そして、舞台上の、女性二人は華やか!

コラボのあとには、新曲も披露。子供の頃に、お世話になった人を思い書き上げたという「天(そら)を仰ぎて君想う」。ここでは、蝦馬(えびうま)のピアノ、本間敏之を迎える。生きるということ、人生の流れを感じさせるような1曲。

ラストは、掃除しているときにできたという「永遠なるもの」。

いつもは、カバー曲も行なうのだが、今日は、いろんな曲を聴いて欲しくてオリジナルが多くなってしまったとMCが入る。しかし、カバー曲がなくても、充分に楽しめ、東風TONFUの魅力をしっかり感じられるライヴだった。

言葉のない曲は、人を自由にする。そして、時間の感覚さえも狂わせる。日ごろ、いかにAメロ、Bメロ、サビという構成を意識して聴きすぎているかを思い知った時間でもあった。

<Classics Lounge>またでかけてみたいライヴだ。

<東風TONFU 2月7日>
1.Point of Blue~蒼の世界~
2.風ぐるま
3.さくら幻想曲
4.天を仰ぎて君想う
5.梅ノ花
6.永遠なるもの

<東風TONFUライブ情報>
2009年3月8日(日)17:30~
1st Stage:18:00~
2nd Stage:19:00~
Entrance:\2,000
※和洋スペシャルディナープレート付き
会場:cafe despacio(カフェ・デスパシオ)
東京都大田区田園調布1-55-9
※東急東横線多摩川駅から徒歩1分

◆東風TONFUオフィシャルサイト

[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/
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