凱旋！オレスカバンド ミニアルバム「What a Wonderful World vol.1」DVD『46 ORESKABAND ～WARPED TOUR 2008～』同時リリース大特集

嗚呼、素晴らしき哉　この世界 ホワイト＆ブラックの2枚連続で贈るミニアルバム第一弾

――ツアーの中でも、特に思い出深い出来事を挙げるなら？

たえさん：雨でライブが潰れた日があったんです。私たち、ライブが中止になったのってそれが初めてだったんですよね。その時に、「ライブできへんかったら、何もしてあげることがないんや」ってことに改めて気付かされて、ビックリしたんですよ。ホンマに何にもない。だからこそ、余計に悔しくて。

いかす：「オレスカバンドを見に来たんだよ」って、雨の中残ってくれたお客さんが「来年、必ず戻ってきてね」って言ってくれて。そんなに思ってくれてたんや…って。ライブ1回の重さにも、気付かされましたね。

たえさん：あと、N.YでCDが1日で200枚売れたんですよ。それって、＜WARPED TOUR＞の1日で売れた枚数記録らしくて。確かにウチらも、良いライブしたなぁって日だったんです。今まで西海岸でしかやったことなかったけど、まだ知られていない場所でも良いライブをしっかりやれば、結果がでるんやなぁと思って。

――そうやって、目に見える形で結果が出ると、自信に繋がりますよね。

たえさん：ホンマにそうで、46都市を全部やり切ったのも、やっぱりすごい自信になりました。だから今も、「あれがやれたんなら何でもやれるやろ」って思うことができるし。残った数字だけでも、すごく大きな財産になってます。英語が喋られへんからってバカにされることがあったけど、それを超えるために、わざわざアメリカまで行ってライブをやっているんやって思えるし。本当に、強くなったかもしれない。

――オレスカの強い部分も弱い部分も、笑いも涙も全部収まった本当に感動的なDVDです。そしてプロデューサーにグレッグ・コリンズ（「24カラット」「Going Away」)と森俊之（「君ストライプ」）を迎えて制作した新曲3曲も含む、待望のミニアルバム『What a Wonderful World! vol.1』が同時発売されます。コンセプトに、「旅」「放出」「自分」「19歳」を掲げて制作したということですが、その経緯は？

いかす：まず、「旅」っていうのが最初に来たんですよ。ウチらって、いつも“吸収して出す”を繰り返してきたんですね。感動してそれを音にするというか。それってすごく「旅」に似てると思ったんですよ。要するに、ウチらは表に出ていくことで「自分」を知るんやと。それを、音にして「放出」しているわけなんですね。しかもそういうことって、「19歳」のウチらやから思うことなんかなぁって。

たえさん：すっごくいろいろなことに悩むんですよ。「答えが出ぇへん！」って状況が今で。だから「旅」を繰り返して知ろうとしている部分があって。そういう今のオレスカを伝えたかったんです。そもそも、最初にあったコンセプトって「パーーーッン！って感じ」だったんですよ（笑）。ジェムス・ブラウンを聴いた時に感じる「パーーーッン！って感じ」ってあるじゃないですか？　それをウチらなりに音にしたくて。それを分析したら、さっきの4つのコンセプトになったんです。歌詞も派手な印象があるけど、意味がしっかりと伝わるものにしたくて。オレスカとして、ちゃんと思っていることを伝えようと。そこは、作品としてすごく上手くいったなと感じています。

いかす：曲の面では、わかりやすくシンプルにしたかったんです。無駄なものは入れたくなかったというか。それがウチららしくて、カッコイイなって。

――それは、歌詞の方向性にもはっきりと出てますよね。

もりこ：そういう感覚は、みんなで共有していましたね。音も言葉も、スッと入ってきやすい感じというか。包み隠さない感じを意識しようって。

いかす：グレッグも、森さんも、ウチらをホンマに好きでいてくれて、いいものを作ろうという思いが伝わってくるんですよ。二人とも無理せずに取り組んで、心から楽しいと状態で臨んでくれるというか。ホンマにありがたかったですね。

――そして＜レコ発ワンマンLIVE「What a Wonderful World Tour 2008-2009」＞も目前です。当然、お客さんの期待も大きくなっていると思います。

たえさん：そうですね。＜WARPED TOUR＞で思って、日本に持ち帰ろうと思った気持ちに、決着をつけようと思っています。

いかす：もう、ホンマにみんなに来てほしい。そこで、ウチらの今がやっと語れるわけで。そういうライブにしたいと思います。

もりこ：そこですべてを出すために走っているので、すっごく重要なライブになると思います。本当に、今から楽しみです！

取材・文●冨田明宏

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