TAHITI80、ロックの原点に立ち返った意欲作4thアルバム『アクティヴィティー・センター』リリース大特集

ポスト

Tahiti80 約3年半ぶり通算4枚目のオリジナルアルバム『アクティヴィティー・センター』リリース大特集 INTERVIEW

──軽やかで気持のいい風が吹きわたるような、素晴らしい作品が完成したね。今回はどういう動機からスタートしたのか教えてくれる?

グザヴィエ・ボワイエ(以下、グザヴィエ):僕達はこれまで3枚のアルバムを作り、僕は去年ソロ・アルバムを作った。Tahiti80の前作は、僕達のオリジナル・サウンドであるポップ/ロックでインディーなものとは相当かけ離れていたと思う。だから、今回は僕達のルーツに立ち戻りたかった。実のところ、この変化は僕のソロ・アルバムから始まっていたんだ。ソロ・アルバムを作っている時、僕はプロダクションよりもソングライティングに重きを置いていたからね。それから、僕達はツアーであちこちを回り、数多くのショウをこなしてきたから、ニュー・アルバムの音楽にはライヴ感を入れたかった。つまり、伝統的なソングライティングの手法に立ち戻り、バンドのライヴ・サウンドを活かすという気持ちが、フレッシュで「ナマ」っぽい『アクティヴィティー・センター』のサウンドになったのさ。

──あまり作り込み過ぎないようにということ?

グザヴィエ:バンドの皆で集まって、曲を演奏してみた時に、なんだかヴァイブが違うと思った曲については無理に続けず、次に移っていったんだ。だから、すごくナチュラルなアルバムになったと思う。自然な流れに任せて作ったからね。スムーズに進まない曲は諦め、ライヴで演奏できるって点を重視して、曲をレコーディングした。それから、曲にはあまり手を加えないようにしたよ。

──今作は3か月という短い期間で制作しそうですね。これは、最初から意識して「短い期間で」と考えてたのか、意外にも短期間で完成したのかどちら?

グザヴィエ:うん、アルバムのレコーディング、ミキシング、アートワークの全てが3ヶ月で終わった。かなり短期間だったから“フ~”って感じだったよ。かなり疲れる作業だった(笑)。アルバムのスターティング・ポイントと言えるのは、2007年11月にやった最初のセッションだと思うけれど、それ以降の作業はすごい速さで進んでいった。アルバムについては、短期間で作るって計画していたんだ。なかなか難しい仕事だった。僕達はスタジオも持っているから、時間をかけて作ることもできたんだけど、今回は短期間で作って、アルバムに緊迫感を持たせたいと考えていたんだ。アルバムに収録されている曲はアップビートなものが多いから、その雰囲気をリスナーの皆も感じ取ってもらえると思う。それから、今回は僕達だけでプロデュースを担当した。全ての楽器をレコーディングし、すぐにミックスして、あらゆることを自分達の手で行ったんだ。9月にどうしてもアルバムを出したかったから、デッドラインもあって、期間内にアルバムを完成させなきゃっていうプレッシャーもすごかった。だから、セッションを終える頃、僕はバックヴォーカルをレコーディングしたり、曲に最後の仕上げを施したりと忙しく働いていて、その傍らでペドロは曲をミックスしていた。つまり、セッションの終盤では、いくつかの作業を同時進行していたから、あれは大変だったなあ。

──どうして9月にリリースしたかったの?

グザヴィエ:レーベルのスケジュールの都合というのが第一の理由だね。アルバムのリリースについて、9月を逃すと来年の2月頃までスケジュール的に無理だと言われたから、それなら何としても9月に出したいと思ったのさ。『フォスベリー』をリリースしたのは2005年……あれ? 2004年だったっけ? きちんと覚えていないけれど、相当前の話だから、なるべく早くニュー・アルバムをリリースしたかった。だから、9月リリースがいいだろうと思ったんだ。

 
 
この記事をポスト

この記事の関連情報