IKU、デビューシングル「音のない夜空に」特集内インタビュー

──今回、初登場ということで、IKUさんのプロフィール的なお話から聞きますね。５歳から電子オルガンを習い始めたことが音楽との出会い？

IKU：そうですね。高校生の時までやっていました。

──かなりの腕前で、小学校６年の時に全道大会で優勝したとか。

IKU：文字にすると凄そうですけど、全国大会では参加賞だったので、“北海道レベル”みたいな(笑)。

──いやいや(笑)。なぜ電子オルガンを選んだの？

IKU：元々、親が鍵盤楽器をやらせたかったみたいで、楽器屋さんのショールームでピアノか電子オルガンを選ばせてくれたんですね。私は“電子オルガンがいい！”と。なんかクリスマスツリーみたいにピカピカ光って派手だったんです、電子オルガンは(笑)。

──その電子オルガンのレッスンと並行して、吹奏楽もやっていたとか。

IKU：小、中学校はトランペット、高校ではフルートをやってました。トランペットは、私が入部した時にトランペットのパートしか空きがなかったから。だけど中学くらいになってから、トランペットじゃ男の子にモテないような気がして(笑)、高校に入ったら絶対フルートをやろうって思ってたんですよ。ところが高校に入ってみたら、中学時代の私を知ってる先輩がいて“IKUちゃんはトランペットだよね”って当たり前のように言われ…。フルートができないなら男子バスケット部のマネジャーになって彼氏を作ろう！（笑）　と思ったんですが、やっぱり私には向いていなかったようで。それで、もう一度、吹奏楽部に戻ったらフルートを吹かせてもらえたんです。

──念願叶って良かったね(笑)。バンドを始めたのもその頃？

IKU：バンドといっても、吹奏楽部内で組んだ即席の文化祭バンドですね。元々、フルートとコーラスでドリカムの曲を演奏する予定だったんですけど、“IKUちゃんもリード・ヴォーカルやったらいいじゃん？”って何曲か歌わせてもらうことになりまして。

──初めてセンターに立って歌った時の感想は？

IKU：気持ちよかったです！　客席の反応もよかったし、次の日は学校で知らない生徒にまで“よかったよ！”って声を掛けられて…。ちょっと自分はスターかなって勘違いしそうになったくらい(笑)。あ、けど歌い終えた直後、武者震いみたいな震えがきてたんですよ。終わってから自分がやってしまったことの大きさに気づいて(笑)。

──(笑)でも、その快感が病み付きになったんでしょ？

IKU：大学受験が終わったらバンドで歌いたいって思いましたね。で、無事に大学に入ってからは女の子バンドでJ-POPから洋楽のR&B、ソウル、アシッド・ジャズ…色々なものに挑戦して歌ってました。ジャニス・ジョップリンに挑戦して失敗なんてこともありましたけど(笑)。今思えば、自分探しをしてたのかもしれない。ヴォーカル・スクールにも行っていたのも自分探し、自分磨きって感じだったのかも。

──そんなIKUさんが音楽でプロを目指そうと思ったのは？

IKU：友達が上京するのを見送っているうちに“私もいつか旅立ちたい。ヴォーカリストとしてプロになりたい”って思うようになったというか。だからといって何をしていいかもわからず、カラオケ大会に出たりもしたけれど…結局、人の曲をコピーしてるだけでは、オリジナルの楽曲を超えられないんじゃないかって思って。それで、バンドとは別に、自分で曲を作って歌ってみることで、自分の好きなメロディーと向き合ってみようと思ったんです。で、２曲ができた時、いつもバンドで演奏させてくれてるお店の人に話したら、“じゃ、２か月後に弾き語りライヴやろう”って、いきなり日程を決められてしまいまして。それから２か月に１回、ライヴのたびに新曲を披露しながら弾き語りライヴをやっていました。ただ…その店のアップライト・ピアノはステージの端っこに置かれていたから、いつもお客さんに背を向けて弾き語りしてたんですよ(笑)。お客さんの反応はピアノに映り込む感じでなんとなくわかる感じでしたね(笑)。

──そういった音楽活動が高瀬一矢氏の目に留まって、晴れてデビューとなるのね。

IKU：はい、全てが急展開でした。今回のデビュー曲「音のない夜空に」を作ってくださった高瀬さんのお眼鏡にかなってからは。

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