川田まみ、最強のハード楽曲「JOINT」インタビュー

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川田まみインタビュー:02

──川田さんといえば、ファンのみなさんから愛されている特徴的なビブラートの響きや、ファルセットを上手くメロディのアクセントにするなど、テクニカルな歌い方に印象が強いのですが、今回はより複雑な行程を経てレコーディングされたんですね。

川田:ああ…何かいっぱい褒めていただいているみたいで、照れちゃいますね(笑)。そうですね。やっぱり、それくらいのパワーが歌にも欲しかったんですよ。なので、私的にはかなり新しいことにチャレンジした気分でいるんです。ただ、私ってどうしても感情を歌に込めすぎてしまって、逆に上手く歌が乗らなくなることが多いんです。バランスも考えながら、抑制することも忘れない歌い方にしようと意識してみました。本当に、今自分がやれる最良のことをこの歌に注ぎ込んだ感じですね。なので、すごく充実したレコーディングになりました!

──尾崎武士さんによる、重く、かつ鋭いギター・サウンドもかなり印象的で、この楽曲のラウドな印象をより強くしていますね。

川田:最近特に、彼のギターの存在感はすごいことになっているなー、なんて思っていたんですよ。I'veの色んな楽曲で編曲を担当しているのですが、この強い音のインパクトは、彼のギターによるところが大きいかもしれないですね。

──カップリング曲「triangle」も『灼眼のシャナⅡ』のエンディングで使用されていますが、こちらはまた打って変わって、今までの川田さんらしさが全面に出た楽曲ですね。

川田:そうですね。私もこれを最初に聴いた時は“うん、私らしい曲だ”って思いました。ここ最近は、前のシングルの「Get my way!」のパンク・ナンバーとか、今までの自分には無かった部分にチャレンジをしていく楽曲が多かったのですが、こういう楽曲は本当に久しぶりで、嬉しかったですね。高瀬さん、待ってましたよ~、って感じです(笑)。

──繊細なピアノのフレーズと、性急なビートの刻み方が素晴らしい対比を生んでいるこの楽曲ですが、三角関係を象徴するタイトルと歌詞が面白いですよね。

川田:楽曲については、もう文句の付け所のない、「これぞI'veサウンド!」って感じの曲ですね。こういうテンポ、こういう抑揚の曲が、私にはピッタリ来るみたいで。あとこの歌詞はですね、シャナの恋敵でもある、吉田一美ちゃんという女の子に寄せたものなんです。吉田さんにも報われて欲しいんですよ~。でも基本、私はシャナ派なんですけどね(笑)。シャナとは真逆な性格で、女の子らしい魅力に溢れた一見弱々しい子なんですが、過酷な現実から目を逸らさないで、様々な困難に対峙する勇気を持っているんです。そういう、〈普段はただの可愛らしい女の子だけど、本当は強い面も持っている〉っていう部分に、凄く心惹かれてしまって。

──主題歌を担当するアーティストとしての責任をきっちりと果たした、まさに理想的な作品との関わり方ですね。では改めて、この2曲は川田さんにとって、どのような位置づけの作品になりそうですか?

川田:私にとっては、「JOINT」という自分を進化させてくれた楽曲と、「triangle」という自分らしさを見詰め直すような楽曲に、今巡り合えたことが本当に幸せですね。今後の活動においても、とっても重要な楽曲として振り返ることができるような、そんな2曲ですね。

取材・文●冨田明宏

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