heidi. 結成1年というキャリア以上の存在感を見せ付けた<渦ノ「ナカ」>ツアー・ファイナル
軽妙なMCでオーディエンスを沸かせることも求められる、近年の日本の音楽シーン。そうした中で、heidi.のライヴはその対極にあるのかもしれないと、5月26日、渋谷O-westにて行なわれた全国ツアー<渦ノ『ソト』>の最終公演、<渦ノ「ナカ」>を観ながら感じた。
小気味よいブギーのリズムとセンチメンタルなメロディが印象的な「少年」、ハードロック的なダイナミズムを前面に押し出したギター・アンサンブルから組曲のように多彩な表情を見せる「ある日の宣告」。そして、歌謡曲的憂いの旋律をあざといくらいに導入したキラー・チューン「泡沫」など、1stフル・アルバム『渦奏』収録曲を中心に構成されたこの日のライヴ。和メロを絶妙にミックスした楽曲たちと集中力の高い演奏は、結成1年というバンドのキャリア以上の存在感を存分にアピールするものだった。
「カッコイイことがいえるヴォーカルじゃないけど……うれしいです」といった義彦(Vo)の言葉が象徴するように、約2時間のライヴでMCはほとんどナシ。しかし、言葉で多くを語らないことでライヴ全体の緊張感を持続し、オーディエンスはその空気から“行間を読む”といった行為を行なっているような、目には見えないけれども強靭な信頼関係で結ばれた者同士の絆のようなものが、その場に感じられた。
最後に演奏された「ラストピース」の清々しいメロディと、鳴り止まない拍手に包まれるなか、オーディエンスに向かって何度も深々と頭を下げて感謝を表していたメンバーたちの姿が、いまでも脳裏に焼きついている。
▼<渦ノ「ナカ」>【フォト・アルバム】
https://www.barks.jp/feature/?id=1000032132
■オフィシャル・サイト http://www.heidi-net.com/
小気味よいブギーのリズムとセンチメンタルなメロディが印象的な「少年」、ハードロック的なダイナミズムを前面に押し出したギター・アンサンブルから組曲のように多彩な表情を見せる「ある日の宣告」。そして、歌謡曲的憂いの旋律をあざといくらいに導入したキラー・チューン「泡沫」など、1stフル・アルバム『渦奏』収録曲を中心に構成されたこの日のライヴ。和メロを絶妙にミックスした楽曲たちと集中力の高い演奏は、結成1年というバンドのキャリア以上の存在感を存分にアピールするものだった。
「カッコイイことがいえるヴォーカルじゃないけど……うれしいです」といった義彦(Vo)の言葉が象徴するように、約2時間のライヴでMCはほとんどナシ。しかし、言葉で多くを語らないことでライヴ全体の緊張感を持続し、オーディエンスはその空気から“行間を読む”といった行為を行なっているような、目には見えないけれども強靭な信頼関係で結ばれた者同士の絆のようなものが、その場に感じられた。
最後に演奏された「ラストピース」の清々しいメロディと、鳴り止まない拍手に包まれるなか、オーディエンスに向かって何度も深々と頭を下げて感謝を表していたメンバーたちの姿が、いまでも脳裏に焼きついている。
文●松戸美緒
▼<渦ノ「ナカ」>【フォト・アルバム】
https://www.barks.jp/feature/?id=1000032132
■オフィシャル・サイト http://www.heidi-net.com/
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