「ええい、AKGの白いヤツは化け物か!」 新ヘッドフォン「K530」

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AKGのヘッドフォンというと、昔からレコーディングスタジオで愛用されているヘッドフォンだ(今はソニーの「MDR-CD900ST」を使っているスタジオが多いけど)。アフリカの飢餓救済チャリティー・ソングとして有名な、かのUSA for AFRICAの名曲「We Are The World」のPVでも、数多くのAKGヘッドフォンを見ることができる(覚えていない人のために、PVはこちらから視聴できます)。

そんなAKGの新しいヘッドフォン「K530」が登場した。「K」シリーズというと、最も有名なのが「K240S」という製品。スタジオモニターヘッドフォンであるこの機種は、クセのない音が魅力。特に弦やシンバル、アコースティック楽器の音を再生させると、空気感までも確実に耳に届けるその性能の高さは、決して安価なヘッドフォンでは体感することができない。このヘッドフォンでジャズやクラシックの楽曲を聴くと、その生々しいサウンドの虜になるハズだ。まさにヘッドフォン界の“化け物的性能”と言ってもよい。そんなモンスターヘッドフォン「K240S」のテクノロジーを引き継いでいるのが「K530」だ。

ヘッドフォンの形式はセミオープンタイプ。ヘッドフォンには珍しい白を基調にしたハイセンスなヨーロピアンデザインが外観のポイントだろう。音質については店頭で実際に聴いて確かめてもらうのが一番なので、簡単に述べる。

ヘッドフォンユニットには、超低域から超高域まで再生する「サウンドゾーン」と、サウンドゾーンを囲んでその動きを支える「ムーブメントゾーン」の2つの部分によって構成される「バリモーションシステム」を採用。鮮明で立体感に富んだサウンドを実現する。さらに、「XXLトランスデューサー」と呼ばれる同社独自のシステムと組み合わせることで、低音のエネルギー感、正確でクリアな中高音の再生を可能にしている。もちろん、上位機種やベストセラーの「K240S」に搭載されているものと同じシステムだ。

白い製品というとiPod周辺機器を思い浮かべがちだが、「K530」もiPodにつないで…ということを想定しないほうがよい。「K530」で試したことはないのだが、「K240S」をiPodにつないだところ、若干“音が痩せている”印象を受けたからだ。スペック的にほぼ同等の「K530」も、間違いなく同じ状態になるだろう。AKGの高級ヘッドフォンはポータブル用ではなく、ステレオにつないでこそ、その威力を発揮するのだ。

価格は実売で22,000円前後。これを高いと思うことなかれ。その音を聴けば、必ずやこの価格にも頷けるだろう。


■AKGのサイトはこちら!(ハーマン・インターナショナル)
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