【佐伯 明の音漬日記】徳永英明ライヴで落涙……
2006.12.□
三軒茶屋にある人見記念講堂にて徳永英明with Orchestraのライヴ“Beautiful Symphony”を観る。
昨今はオーケストラとおこなうライヴが増えたが、
歌い手の声そのものが「磨き込まれた楽器」のようなものでなければ、
オーケストラと“格を同じに”できないと思う。
徳永さんはスピリチュアル・グレードを高めるとともに、
自身の声をも磨いてきた人であるから、
“格として”申し分ない。
ピアノが“A”の音を出し、オーボエがそれに同調し、
ステージ上のオーケストラ=東京フィルハーモニー交響楽団のチューニングが決まる。
オープニング曲は、初期のヒット曲「輝きながら」であった。
ヴァイオリンのピチカートと、徳永さんの飛び石のような
(スラーの美しい)ヴォーカルが絶妙にマッチし、甘美な気持ちが胸に満ちる。
休憩を挟んで、後半はリズム隊=ベース&ドラムスが加わり、
徳永さんは“熱唱モード”へと突入していく。
グランドハープのバッキングが、歌に時空を超える翼を与える「もう一度あの日のように」では、
不覚にも落涙した。
クラシカル楽器の深い音の連なりが、聴く者の記憶の古層を優しく揺り起こし、
現在の自分に光を当てる。
そんな豊饒な空間に包まれたライヴだった。
(付記)
終演後、楽屋に挨拶に行くと、徳永さんは僕の赤いダッフル・コートを見て
「佐伯さん、その赤いコート、大晦日に貸してくれない?」と言った。
「いやいや、徳永さん(紅白歌合戦では)、白組じゃないですか?(笑)」。
三軒茶屋にある人見記念講堂にて徳永英明with Orchestraのライヴ“Beautiful Symphony”を観る。
昨今はオーケストラとおこなうライヴが増えたが、
歌い手の声そのものが「磨き込まれた楽器」のようなものでなければ、
オーケストラと“格を同じに”できないと思う。
徳永さんはスピリチュアル・グレードを高めるとともに、
自身の声をも磨いてきた人であるから、
“格として”申し分ない。
ピアノが“A”の音を出し、オーボエがそれに同調し、
ステージ上のオーケストラ=東京フィルハーモニー交響楽団のチューニングが決まる。
オープニング曲は、初期のヒット曲「輝きながら」であった。
ヴァイオリンのピチカートと、徳永さんの飛び石のような
(スラーの美しい)ヴォーカルが絶妙にマッチし、甘美な気持ちが胸に満ちる。
休憩を挟んで、後半はリズム隊=ベース&ドラムスが加わり、
徳永さんは“熱唱モード”へと突入していく。
グランドハープのバッキングが、歌に時空を超える翼を与える「もう一度あの日のように」では、
不覚にも落涙した。
クラシカル楽器の深い音の連なりが、聴く者の記憶の古層を優しく揺り起こし、
現在の自分に光を当てる。
そんな豊饒な空間に包まれたライヴだった。
(付記)
終演後、楽屋に挨拶に行くと、徳永さんは僕の赤いダッフル・コートを見て
「佐伯さん、その赤いコート、大晦日に貸してくれない?」と言った。
「いやいや、徳永さん(紅白歌合戦では)、白組じゃないですか?(笑)」。
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