毒にも薬にもなる!? オンキヨー新製品が登場!

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オンキヨーというオーディオメーカーは、音へのこだわりというのが実にマニアックだ。“耳で聴き取れない、脳が直接感じる音域の音”にまでこだわった製品作りというのは、我々の想像を超える。超えるだけでなく、実際に耳では聴けないのでそれが本当なのかどうなのかもわからないが、いやしかし、可聴範囲内の音を聴いているだけでも、そのクオリティーの高さは実感できる。長々と書いてしまったが、つまるところ、言いたいことは“オンキヨーの製品はスゲェ。オンキヨーの製品で音を聴いたことがないなんて人生を損している(ハズ)”ということだ。

オンキヨーからそんなハイクオリティーな製品がいくつか発表された。中にはBARKS読者はおろか一般大衆の心にも響かないマニアック過ぎる製品があるので、ここではBARKSユーザーに導入して音楽を楽しんでもらいたい製品のみを取り上げる。なお発売は12月10日(LX-1Jのみ25日)からとなっている。


まず、スピーカーの「GX-70HD」。オンキヨーといえば「GX-D90」という“目からウロコ”並の音質を誇る大ヒットスピーカーがあるのだが、こちらはその「GX-D90」と同じ高音質技術を搭載したもの。特徴は、再生できる音域を100kHzまでに広げたことと、音を調整するアンプ回りのチューニングを図ったこと。もっとも、これら機能はCD再生向けというよりも、スーパーオーディオCD(SACD)やDVD、楽曲を24bit 96kHzという高音質で配信している音楽配信サイト“e-onkyo music”の音源を再生するためのもの。通常の音楽CDを再生しても確かに音質はいいのだが、本製品の実力は上記のような音源でこそ発揮することができるので、逆に言うと音楽CDなどを聴くだけのユーザーにはあまり必要ない製品なのかもしれない。ただ、何度も言うようだが、DVDやSACDなど高音質な音源を楽しむユーザーにとって、この製品は買いだ。価格は実売で13,000円前後。

いささか奇妙な形をしている「ル・シータ ポータブル LX-1J」はiPodの外付けスピーカーとして最適な製品だ。スピーカーユニットの“SDホーン”は音の広がりを出すための形状。本体底面に作られる空間はTPDB(Twin Port Double Bass Cabinet)と呼ばれ、小型のスピーカーではなかなか出すことができない低域を補強するものだ。さらにライフスタイルに合わせて縦置き、横置きが可能で、かつその際に左右のチャンネルの切り替えができるスイッチを備えている。同社のアイディアと機能がつまった製品といえるだろう。価格は実売で8,000円前後。

なお、スピーカーがよくても、電気信号を音に変換する部分でノイズや音の劣化が起こっては元も子もない。その部分をつかさどるのが、今回同じタイミングで発表されたサウンドカード(オーディオボード)「SE-200PCI」だ。しかしながら、そもそも今時サウンドカードを挿して音質を高めて聴こうなんていうユーザーがいるのかを考えると、この製品の登場は時代錯誤甚だしい。確かに同社のサウンドカードはオーディオマニアを中心に支持者が多く、前モデルの製品も含めて、ハズレなくクオリティは高い。基盤を見ると音へのこだわりも一目瞭然で、いわば同社WAVIOシリーズの集大成、フラッグシップ的製品ではある。だからこそ、本当に音質にこだわる人ならば導入するべきだが、そうではない人にとっては宝の持ち腐れになる可能性大。この技術を簡単に手軽に享受できるUSBオーディオデバイスの登場を待つべきだろう。


■オンキヨー WAVIOシリーズ紹介サイト
http://onkyo.jp/wavio/
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