──では、大ヒット曲となった「三日月」について教えてください。まず、初の１位をとった感想を訊かせてください。
絢香：この自分にとって大切な曲「三日月」で、１位をとったことに意義があります。 この曲のテーマでもある“つながり”って、誰にでもあると思うんです。亡くなった人もそうだし、家族も友達も……見えないけど、そういうのってたっくさんあると思うんですよね。だからこそ、共感してもらえたんだろうなって気がします。
──この曲はデビュー前からライヴで歌ってた定番曲でしたが、いまや絢香の顔ともいうべき１曲になろうしています。
絢香：とにかく嬉しいですね。でも、さらにこいつを越える曲を書こうって気にもなりましたね。どれもこれも大切な曲で勝ち負けは関係ないけど、自分の曲の中でそういう曲ができることによって、またさらに頑張らなきゃっていういい意味でのプレッシャーっていうのもあるし。
──ちなみに、この曲ってPV撮ったじゃないですか。公園の外灯に座ってるやつ。アレって……
絢香：（即答で）昇りました！ 怖かったぁ（笑）。でも、怖くて泣いてたわけじゃないですよ（笑）。でもね、感情が入れば入るほど、やっぱり大切な曲なんだなぁっていうのが実感できて。涙がとまらないというのに、まず自分でも驚いたし。涙が止まらなくて歌えなくなるぐらい。びっくりしましたねぇ。
──今回のアルバムの最後を飾るのが、アカペラ曲「message」。アルバムのテーマを端的に表現したような曲ですね。
絢香：まさにそうですね。この曲は15歳のときに初めて作ったもので、なんとなく作ってたときに“曲を作って自分の言葉で歌いたい”と思ったんです。そのキッカケになった歌詞が、まさにすごくストレートで“歌いたい、伝えたい。それが自分にとっての幸せ”っていう詞だったんです。すごく単純だけど、これが自分の原点だし、そこに詰まっていることがすべてだと思うんですよ。自分の歌う意味。これがアルバムの一番最後に入ることで、アルバムのテーマがしっかりできて、すべてはココにあるんだなっていう。
──余談ですが、もしも音楽をやってなかったら、絢香さんは何をやっていたと思いますか？
絢香：幼稚園の先生ですね。歌手のほかになりたかった、もうひとつの夢。なんだろ、共通してるんですよね、音楽と子供って。パワーの持ち方というか、ウソがないっていうか。
──もしかしたら、“歌う先生、絢香”となってたかも？
絢香：ふふふ、そうかも知れませんね（笑）。もし歌ってなかったら、もう（先生に）なってたと思います！【了】
◆絢香のスペシャル・フォトアルバムはこちらから
＜ PREV ｜ TOP ＞ | 