<RIJF2006>いつもと変わらぬスタンスでカッコ良さを見せ付けたELLEGARDEN

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ELLEGARDENのライヴとは、100人入ればギュウギュウのライヴハウスでも、数千人のアリーナでも、まるで“ただいま!”とでも言うように、ごく自然にその空間に溶け込み、観客を引き込んでいく。この日もまた、47,000人の大観衆を前に、馴染みのハコでのいつものライヴと変わらない距離感で、ファンと対峙しているように見えた。「Missing」というキラー・チューンを1曲目に演ったのは意外だったけれど。

午後の日差しが容赦なく照りつけ、気温は軽く30数度を超えてるであろうGRASS STAGE。「虹」「BBQ Riot Song」と激しいビート・ナンバーを畳み掛け、彼らのパフォーマンスにジャンプと拳で応えるオーディエンスに“みんな、まだ大丈夫?”と細美(Vo)が声を掛ける。するとすかさず“ウォーッ!”と歓声が上がり、新曲「Salamander」へ。この場で初めて聴く人も多いはずなのに、鋭角なメロディはオーディエンスに刺さりまくり、ライヴ空間の密度はさらに高まった。

そして、細美は静かに、けれど確かに熱を帯びた声で、一人一人に語りかけるように話し始めた。“音楽を続けるモチベーションは何なのか。そんなことを課題にやってきましたけど…。まだまだぶっ壊したいものがたくさんあります。久しぶりにMCでしゃべって、うまく話せてるか分からないけど…。大きくなっていけば、長いものが出てくるし、そういうものに中指立てるために…テレビには出ないけど、俺たちの中で、お前らに伝わってるうちはライヴを続けていくから”。そう言いきり、オーディエンスを見渡しながら“ありがとう”と言葉を締めた。

俺たちは俺たちの信じる音楽を演るだけ。シンプルだけれど、たやすくはないそのマインドを堂々と貫くELLEGARDENのカッコ良さを、改めて見せ付けられたライヴだった。

写真●TSUKASA/文●望木綾子

セットリスト@<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2006> GRASS STAGE 2006.8.5
1.Missing
2.虹
3.BBQ Riot Song
4.Surfrider Association
5.風の日
6.スターフィッシュ
7.Marry Me
8.Salamander
9.Space Sonic
10.Supernova
11.ジターバグ
12.Red Hot
13.Make A Wish

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2006 特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000025727
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