遂にデビュー! 超大型新人絢香ayakaを徹底解剖! 【インタヴュー】
──この曲はライヴ映えもすると思うんです。そういえば、昨年ワーナーミュージックが国際フォーラムで行なった世界的なコンベンション(2005年11月10日)に出演された時も、この曲を披露してましたよね。しかも、共演はフォート・マイナーとショーン・ポール! この大舞台でどこまで実力を出せるのか不安だったと思うんですが、あの日のパフォーマンスはこれまでで一番素晴らしかったと思います。 絢香:あれは自分自身を含めた絢香チーム全員が、不安だったはずです(笑)。今までライヴしてきた中では、あそこが一番大きな場所で人もたくさんいて。だから始めはどうしようって。こんなに大きなステージで、私自身が小さく見えないかなっていう不安があったし。でも、逆に何も考えず、何も悩まず、ありのままを見せて、全身で歌えば絶対に伝わると思って。わたし自身、あの日が歌ってて一番気持ち良かった! ──それは観てて思いました。一番気持ちよさそうで、一番生き生きしてて。歌のクオリティはもちろん、気持ちの面で“いま最高!”っていう感じが伝わってきて。 絢香:まさにそうなんです。自分の声が会場全体、端から端まで通ってて“今、会場全体を自分の声で包み込めてる!”っていうのをすごく感じられたっていうのがありますね。小さいところでの楽しさと全然違うなって思いました。感覚も。知らず知らずのうちに、歌い方とか体の動きとかも違ってるのかなって。わたし、ライヴが終わってからいつもその日のパフォーマンスを収録したビデオを見るんですけど、あの日はやっぱり何かが違ってた。何かが、吹っ切れてた(笑)。 ──吹っ切れてましたか(笑)。でも、あの日の絢香さんのスケール感は、本当にすごいことになってましたよ! 絢香:あのコンベンションへの出演は何ヶ月か前から決まってて、それに向けてたくさんライヴをしてきたんです。すごい意気込みもあったし、段階をふんできての不安も正直ありました。だから、あの日は、ついにスタートを切るっていう思いとか、このステージに立てたことへの感謝の思いとか、すごくいろんな思いが溢れてきて。それ全部を曲に向けて発散できたんだろうなって思います。 ──絢香さんにとって、“歌うこと”ってどういうことですか? 絢香:すごく幸せなことだと思うんですよね。こうやって自分の歌をCDにできて、自分の知らない人に自分の気持ちを伝えられることって、そう簡単にできることじゃないって思うから。言葉で伝えにくいことも歌うことによってすんなり伝わるというか、これが自分の表現方法でもあるし、自分の感情をぶつけるところでもある。音楽って、なんか……ないと自分じゃない感じ。よく使う言葉かもしれないけど、自分に音楽がないっていうのはあり得ない。 ──では、特に尊敬、もしくは憧れのヴォーカリストっていますか? 絢香:吉田美和さん。目指してるという言い方は適切でないかもしれませんが、存在自体が大好きで。男性なら平井堅さん。上手いからとかじゃなくて、上手いのはもちろんなんだけど、身体で感じるものがすごく強いというか。 ──2人の歌う姿って、“うた”へのピュアな愛情が溢れてる感じがしますよね。 絢香:そう、それがすごい伝わるんです。わたし自身、歌が上手いって言われることはもちろん嬉しい。……けど、最近は“心にグッときた”とか、そう言ってもらえる方がもっと嬉しい。やっぱり“伝えたい”っていうのが一番にあるから。吉田美和さんも、平井堅さんも、ひとつひとつの言葉を伝えてくれるっていうところで、すごく尊敬してますね。 ──では最後に、今後の目標を教えてもらえますか? 絢香:今はすごい“やったる!”っていう気持ちでいっぱいなんですけど、焦らずにしっかりと1歩1歩進んで行きたい。その中で、いろんな人と出会って、いろんな人に自分の音楽からパワーを送りたいし、伝えたい。それが一番。自分も楽しいし。それは目標っていうか常にあるものですね。もちろん大きな会場で歌いたい、っていうのもあるけど、やっぱり伝えたい。それが、本当に一番。うたで人のプラスになりたい。 取材/文●宮﨑敬太