ザ・ストロークス、一夜限りの大熱狂ライヴレポ
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2006年、1月1日に3rdアルバム『ファースト・インプレッションズ・オブ・アース』をリリース。それに先立ち、12月7日にはニュー・シングル「ジュースボックス」を先行発売する。そんな彼らが11月18日(金)、渋谷のDuo Music Exchangeで、一夜限りのライヴを行なった。発売と同時にチケットが即完売したという、このスペシャル・ナイトの模様をお届け!
開演予定だった午後7時少し前に会場であるDuo Music Exchangeに入ると、すでに立錐の余地もない程の大混雑。宝くじのような確率で、幸運にもチケットを獲得することができたファンで1Fフロアはいっぱいになっている。ドリンクバーに並ぶ人の列をなんとかくぐり抜け、2階の関係者席に上ると、そこもこれまで見たことがない程の混雑ぶり。1F、2F含め、こんなにたくさんの人がいるDuoを見たのは初めてだった。それは単なる“新作リリースのためのライヴ”というような平凡なものではなく、“あのストロークスの新作が出る!”という、ファン、そして関係者の期待も並々ならぬ期待を感じさせる熱気に溢れていた。また、すでに大会場でのライヴをこなす彼らをこのような至近距離で目撃できるのは、非常にレアなチャンスだろう。
開演時間を過ぎてもロック系のBGMが延々と流れる中、なかなかライヴは始まらない。普通のライヴであれば、ダレてくるシーンであるが、みな緊張感を保ったまま開演を今かいまかと心待ちにする緊張感が漂っている。そして、開演予定時刻を1時間以上過ぎた8時過ぎにメンバーがついにステージに登場! ほかのメンバーに遅れて、フロントマンのジュリアン・カサブランカスがアーミールックで登場すると1Fフロアからは卒倒寸前の黄色い悲鳴が、2Fの関係者席ですら、おおっとどよめく。
ライヴは新作からの新曲と思われる曲でスタート! その後も公式サイトで先行試聴を行なっていた「JUICEBOX」以外は馴染みのない、まったくの新曲を次々と披露する。ロック系のスタッフを起用したことが納得できる、タイトで力強いナンバーが多く、会場は完全にタテノリ。以前からライヴには定評がある彼らだが、1st、2ndとツアー経験を積んだせいか、演奏はよりタイトになっており、ストレートにかっこいい。
先日の南米ツアーでは1stアルバム主体のセットを組んでいたし、新作は発売前だけに以前のアルバムからの曲をメインに、新曲を何曲か聴ければラッキーかな? ぐらいに思っていたが、なんと今回は新曲メインのセット。日本のオーディエンスは世界的にもかなり幸運だろう。
終盤では1stアルバムからの大人気曲「LAST NITE」を披露すると、大歓声の盛り上がりは頂点に。そして、ライヴは中毒的なギターリフが印象的な「REPTILLIA」で幕を閉じた。時間自体は1時間にも満たないものだったが、大きな興奮をもたらすものだった。
ライヴから想像するに、3rdアルバムは、曲調、音作りや曲の構成も含め、音の幅がかなり広がっており、これまでの延長上というよりは、新たなストロークスが始まったというイメージ。ザラザラしたむき出しのロック感満載だった1stからのファンには好みが分かれそうだが、一方で紛れもない“ストロークスっぽさ”も持ち合わせている。
いずれにせよ、この新作が2006年の最注目アルバムの一つであることは間違いなく、今後も目が離せそうにないことは確かだ。
Photo/(C)Teppei
2005/11/18
DUO MUSIC EXCHANGE
[SET LIST]
RED LIGHT
HEART IN A CAGE
ON THE OTHER SIDE
HAWAII
KILLING LIES
ELECTRICITYSCAPE
JUICEBOX
EVENING SUN
15 MMINUTES
YOU ONLY LIVE ONCE
VISION OF DIVISION
LAST NITE
REPTILLIA
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