SONY BMGのroot kitを使ったトロイの木馬が複数出現!

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米SONY BMG Music Entertainment(以下、SONY BMG)が著作権保護目的で音楽CDに利用したDRM技術を悪用し、パソコンに侵入しようとする悪意あるプログラム(トロイの木馬)が複数種類発見された。米国のセキュリティ企業数社が明らかにしたもの。

セキュリティ企業のSecuniaは、このトロイの木馬に「Breplibot.B」と名付けた。発見されたものの、このトロイの木馬は設計ミスにより、実際にパソコンに感染しても動作することはなく、パソコンを再起動すると消えてしまうという。

数日後、この問題を修正した新たなトロイの木馬が出現した。「Breplibot.C」と名付けられたこの新種は、Windowsのシステムフォルダに悪さをするファイルをコピーして、セキュリティ上の脅威になるという。

SONY BMGが利用していたDRM技術は“$sys$”で始まるファイルなどを外部から見えなくしてしまう。このため、既存のウイルス対策ソフトなどでは検出が難しくなってしまうのだ。こうした手法は“root kit”と呼ばれ、悪用されるリスクが高いことからセキュリティ関係者から問題視する声が上がっていた。

SONY BMGでは、同技術を使ったCDの製造を中止すると11月11日に発表している。

問い合わせ先:SONY BMG Music Entertainment
http://www.bmg.com/(英語サイト)
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