キングス・オブ・レオン、極上のロック、レポート!
アメリカ、テネシー州出身の4人組、キングス・オブ・レオンが6月20日、ロンドンのカーリング・アポロ・ハマースミスでパフォーマンスした。彼らはこの8ヶ月、ロンドンだけで7回コンサートを開き、のべ3万人以上の観客を動員。英国での彼らの人気は絶大なものだ。
キングス・オブ・レオンのコンサートは、そのサウンド同様、派手さも愛想も全くない。UKツアーを行なう度にステージは大きくなっていくが、いつ見ても、地元のパブ・バンドを見に来たような錯覚を覚える。ステージ中央に設置されたドラムには白いテープで「KOL」の頭文字が貼り付けられているが、メンバーの手によるものなのか、ゆがんでおりシャビーな雰囲気をかもしている。長髪に無精ひげ、着古したタンクトップでステージに登場したメンバーともども、とてもここまでビッグになったアーティストとは思えない。しかし、彼らにとって自分たちの外見やステージの大きさなど、どうでもいいことなのかもしれない。彼らはただ演奏をするためだけに、この場にいるのだ。
客席からの大歓声に応えるでもなくフラリとステージに姿を現した4人は、「Taper Jean Girl」でショウをスタート。10月にフォーラムで行なわれたコンサートもそうだったが、この夜もメンバーは淡々とパフォーマンスを続けていく。ときどきヴォーカルのカレブ・フォロウィルが表情を変えることなく「今日は来てくれてありがとう」と言葉を発するだけで、とくにオーディエンスとコミュニケーションを取ろうという気配はない。ドラムのネイサン・フォロウィルは、ずっと風船ガムを膨らましながら演奏。まるで、力が入っていないかのようにも見える。しかしながら彼らのサウンドは、パワフルで土臭く、天下一品のロックン・ロールだ。とても20代前半の若者がプレイしているとは思えない、いぶし銀のような渋さを持つ。キャッチーなメロディがあるわけでもなく、派手な展開があるわけでもない。しかし、オーディエンスにはその良さが十分に伝わっている。淡々とした様子のメンバーとうってかわり、客席は大熱狂だ。とくにこの夜のハイライトである「For Kicks」「Spiral Staricase」では、汗だくで歓声を上げる人々でいっぱいだった。
ただ演奏するためだけにステージに上がるキングス・オブ・レオン。余分なものは一切ない。そこにあるのは極上のロックンロール・サウンドだけだった。
Ako Suzuki, London
キングス・オブ・レオンのコンサートは、そのサウンド同様、派手さも愛想も全くない。UKツアーを行なう度にステージは大きくなっていくが、いつ見ても、地元のパブ・バンドを見に来たような錯覚を覚える。ステージ中央に設置されたドラムには白いテープで「KOL」の頭文字が貼り付けられているが、メンバーの手によるものなのか、ゆがんでおりシャビーな雰囲気をかもしている。長髪に無精ひげ、着古したタンクトップでステージに登場したメンバーともども、とてもここまでビッグになったアーティストとは思えない。しかし、彼らにとって自分たちの外見やステージの大きさなど、どうでもいいことなのかもしれない。彼らはただ演奏をするためだけに、この場にいるのだ。
客席からの大歓声に応えるでもなくフラリとステージに姿を現した4人は、「Taper Jean Girl」でショウをスタート。10月にフォーラムで行なわれたコンサートもそうだったが、この夜もメンバーは淡々とパフォーマンスを続けていく。ときどきヴォーカルのカレブ・フォロウィルが表情を変えることなく「今日は来てくれてありがとう」と言葉を発するだけで、とくにオーディエンスとコミュニケーションを取ろうという気配はない。ドラムのネイサン・フォロウィルは、ずっと風船ガムを膨らましながら演奏。まるで、力が入っていないかのようにも見える。しかしながら彼らのサウンドは、パワフルで土臭く、天下一品のロックン・ロールだ。とても20代前半の若者がプレイしているとは思えない、いぶし銀のような渋さを持つ。キャッチーなメロディがあるわけでもなく、派手な展開があるわけでもない。しかし、オーディエンスにはその良さが十分に伝わっている。淡々とした様子のメンバーとうってかわり、客席は大熱狂だ。とくにこの夜のハイライトである「For Kicks」「Spiral Staricase」では、汗だくで歓声を上げる人々でいっぱいだった。
ただ演奏するためだけにステージに上がるキングス・オブ・レオン。余分なものは一切ない。そこにあるのは極上のロックンロール・サウンドだけだった。
Ako Suzuki, London