| ――イギリスで大ヒットしましたが、その理由はどうしてだと思いますか?
ケイティ・メルア(以下、ケイティ):わからない(笑)。メインストリームの音楽を作るつもりはなかったし。誰だって最初はノラ・ジョーンズやジェイミー・カラムがこんなに売れると思わなかったでしょ? ヒットチャートや流行に左右されない誠実な音楽を歌っていたのが良かったのかもしれないわ。
――アルバムタイトルを『コール・オフ・ザ・サーチ』にした理由は?
ケイティ:アルバムを作った時に、いろいろな音楽スタイルを取り入れて実験をたくさんしたの。基本はアコースティック・サウンドというだけで、私の音楽にはフォークやジャズやブルースなど、いろいろなスタイルがミックスされている。それで最終的にこの12曲の組み合わせができた時、それがあまりにもしっくり来て完璧だったから、“これで私が求めていたスタイルを見つけたわ。探索はこれで終わりね(Call Off The Search)”と言ったことが由来なのよ。
――デビューして1年半ほど経ち、今アルバムを聴き直してみてどうですか?
ケイティ:赤ちゃんがよちよち歩きをしている感じね(笑)。ハーモニーを工夫したいとか、メロディを強くしたいとか、気になるところはたくさんある。でも、もう次のアルバムの準備に入っているから、楽しみにしていて。
――ところで、ケイティが生まれ育ったグルジアとはどんな国なの?
ケイティ:東欧の国よ。ソ連から1991年に独立したけど、自分たち独自の言葉を持っているし、ソ連とは全く違うわ。グルジアの人は接待好きで、食べたり歌ったりするパーティが大好き。経済的には恵まれていなくて生活レベルは低いけど、国の財産を大事にして、文化的なことに力を入れている国よ。1年半前に大統領が変わったから、徐々に生活環境は改善されていくんじゃないかしら。
――ケイティの父親は医者ですよね? 生活的には恵まれていたの?
ケイティ:イギリスや日本だと医者は裕福な生活をしているというイメージがあるかもしれないけど、グルジアは生活レベルが高くないので、医療費を払ってもらえなかったりして、医者も苦労する。それで父は国内では仕事がないから海外に行くようになったの。そんなに恵まれていたとは思わないわ。
――子供の頃は何になりたかったの?
ケイティ:美容師やお姫様になりたい一方で、政治家、歴史学者になりたかった(笑)。でも15歳くらいから音楽に凄く夢中になってしまったから、それからは裏方でもいいから音楽関係の仕事に付きたいと思っていたわ。
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