<FRF'04>圧倒的な美しさ! ピアノでロックするキーン

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今年、全英チャートでNo.1デビューを飾り、BBCの2004年期待の新人ランキングでも1位を獲得しているキーン。ピアノを主体としながらも、躍動感溢れるダイナミックなサウンド、そしてトムの美しいヴォーカルと、アルバムを聴いたときから、そのステージは非常に楽しみにしていた。
静かな熱気が満ちていたレッドマーキーでいざステージが始まってみると、そのステージは予想以上にロックなものだった。去年、彼らのよきライバルでもあり、友人でもあるコールドプレイのステージをフジロックで見た。そのときも、あの切ない繊細な曲がライヴでダイナミックに、ロックとして表現されることに感動を覚えたが、キーンで得た驚きもそれに匹敵するものだった。

ときに頭をヘッドバンキングのように激しく振りながら奏でられるピアノ……ピアノはたんにピアノとして機能するだけでなく、ときにベースの、ときに打楽器の役割を果たしていた。と、同時にティムはキーボード脇のコンピューターを操っていろいろなサウンドを再生(恐らくベースやその他サンプル?)、音に厚みと立体感を与える演出も行なっていたようだ。

ライヴを観る前は、切ないメロで泣かされるかな? と思っていたが、実際のライヴでは「Bend and Break」「Your Eyes Open」など比較的アップビートな曲の躍動感に興奮させられた。

マイクを両手で抱きしめるように、ステージをぴょんぴょんと跳ねながら右に左と移動するヴォーカルのトムの姿は、彼の音楽への真摯な姿勢を象徴しているかのようだった。アルバム作品への評価の高さは前述の通りだが、荘厳なスケール感、エモーショナルなヴォーカル、ダイナミックな演奏、キーンのステージはライヴ・バンドとしても全く文句のつけようのない、素晴らしいものだった。

なお、BARKSではキーンのインタヴュー記事(https://www.barks.jp/feature/?id=1000002176)も好評掲載中!

<セットリスト>
8/1@GREEN STAGE

1. Can't Stop Now
2. Everybody's Changing
3. Your Eyes Open
4. Sunshine
5. Bend and Break
6. We Might As Well Be Strangers
7. This Is The Last Time
8. Snowed Under
9. She Has No Time
10. Somewhere Only We Know
11. Bedshaped

(suepyon)
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