【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>、ヤバイTシャツ屋さん「このステージでライブができること、ほんま誇りに思います」

かわE赤ちゃんが生まれるため、7月以降はライブ活動をお休みするヤバイTシャツ屋さんのありぼぼ(B, Vo)。「こんにちわー! ご飯、諦めた人? 倒れんようにしいや、みんな」と、すでに母親のような一言。そんな場面も見られたリハーサルの5分後、おなじのSEで温かい雰囲気を作りながらステージに現れたヤバイTシャツ屋さん。バンドサウンドを轟かせながら「おいで、おいで! もっと詰めよう、詰めよう! 詰めたほうが安全だから、もっとおいで!」と、こやまたくや(G, Vo)は煽りに煽る。
いい感じのフロアが出来上がったところで、ヤバTは「Universal Serial Bus」を皮切りに演奏へ突入した。殺傷力すら持つハードコアな音を繰り出すヤバTだが、彼らの放つメロディのポップさや親しみやすさもあって、威嚇されるような恐ろしさは皆無。身体を激しく突き動かされながら楽しさばかりが炸裂する。スカの陽気さが四方八方にハジけたと思えば、今度は自然にステップを踏んでしまうリズムも飛び出す。

「歌おう、適当に声出せ!」と、こやまはオーディエンスや顧客のみなさまの気恥ずかしさや遠慮を取っ払って、どんどん自分たちのライブに引き込み、一人ひとりをライブの主役にしていく勢いだ。ありぼぼも、拳銃を撃つ仕草で目の前のオーディエンスを次々に仕留めていく。もりもりもと(Dr)は、威勢のいいコーラスを叫んで、一人ひとりをさらに奮い立たせる。
チーフマネージャーのMASAが踊り方を真面目に伝授する映像を公式YouTubeでアップロードもした「ええがな」では、MASAの尽力のおかげで、顧客のみなさんは曲の展開ごとの振付けも完璧に見せ、笑っちゃうぐらいの一体感が生まれていった。
「サタニック初出演、ありがとうございます。(ありぼぼに向かって)MCする? 絶対したほうがいい。妊娠してるんやろ」とこやま。だが、「いやいや、いらんて。胎児には、MCなんていらんて」と断るありぼぼ。

ボケツッコみ芸も見せながら、すぐに曲へ突入するヤバTだ。<SATANIC CARNIVAL>には初出演だから、限られた持ち時間の中で自分たちの全てを叩きつけようという考えか。「オマエら、妊婦に負けるなよ!」と檄を飛ばしつつ、豪快にプレイを決める。「sweet memories」ではもちろん、こやまとありぼぼが掛け合いでソロを決め、もりもりもとのドラムソロもフィーチャー。それでも、「たくさんいるセキュリティさんたちが、すごく暇そうにしてるんですけど……。オマエら、もっとやれるだろ!」と、まだまだ欲求不満のメンバーである。妊婦さんをそんな気持ちにさせたら、顧客失格である。
こやまの言葉で「無線LANばり便利」では、波がドドーンと押し寄せるがごとく、ステージに向かってクラウドサーフが大挙。どでかい歌声も起こり、さらに激しいサークルモッシュがフロアでグルグル回る。その勢いを加速させながら「かわE」へと続いたとき、ヤバTの3人から笑顔も溢れていた。

「サタニック、初めて呼んでもらえました、本当にありがとうございます。10年以上バンド続けて、ロックバンド、メロコアバンド、パンクバンドとして、ちょっとずつ認めてもらえてきてんのかなって。そういうふうに勝手に思っていて、すごく嬉しく思っています。このメンツの中で、このステージでライブができること、ほんま誇りに思います。サタニックは、カッコいいバンドしか出られないライブやと思ってます。ほんで、カッコいいお客さんしかいないと思ってます。僕の思うカッコいいお客さんというのは、具体的に言うと、ムチャクチャ暴れる人」

こうして始まった「ヤバみ」。開演前とは様相の異なるグッチャグチャのカオスがフロアに広がり、コーラスやハンドクラップの一体感も凄まじい。こやまも歌いながら「いいね、いいね、Eね!」と大満足だ。本来はこの「ヤバみ」がラストだったが、持ち時間が2分20秒残っていたため、急遽、「喜志駅周辺なんもない」を追加。演奏しながら残り時間を叫び、テンポをどんどん加速させていく。怒涛のハードコア、あるいは激速スラッシュメタルと変貌していく曲だった。そして終わったとき、持ち時間は残り6秒。めいっぱい出し尽くしたヤバTである。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎岸田哲平
■セットリスト
1. Universal Serial Bus2. とりあえず噛む
3. Tank-top of the world
4. Blooming the Tank-top
5. ええがな
6. あつまれ! パーティーピーポー
7. Tank-top in your heart
8. sweet memories
9. NO MONEY DANCE
10. 無線LANばり便利
11. かわE
12. ヤバみ
13. 喜志駅周辺なんもない
■<SATANIC CARNIVAL 2025>
6月14日(土) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
6月15日(日) 千葉・幕張メッセ国際展示場9-11
◯物販 / FOOD AREA
・14日 open9:30 / 15日 open8:45
◯ライブ観覧エリア
・14日 開場10:30 / 開演11:30 / 終演21:10(予定)
・15日 開場09:45 / 開演10:45 / 終演20:30(予定)
▼6月14日(土)出演者
04 Limited Sazabys / 10-FEET / The BONEZ / coldrain / ザ・クロマニヨンズ / ENTH / ハルカミライ / HERO COMPLEX / 花冷え。 / HAWAIIAN6 / Ken Yokoyama / MAN WITH A MISSION / Maki / OVER ARM THROW / サバシスター / SHADOWS / SHANK / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / STOMPIN’ BIRD / TOTALFAT / 四星球 / [O.A.]トップシークレットマン
▼6月15日(日)出演者
Age Factory / バックドロップシンデレラ / Crystal Lake / Dizzy Sunfist / FACT / Fear, and Loathing in Las Vegas / FOMARE / THE FOREVER YOUNG / G-FREAK FACTORY / キュウソネコカミ / HEY-SMITH / HIKAGE / マキシマム ザ ホルモン / NOISEMAKER / RIZE / ROTTENGRAFFTY / See You Smile / Suspended 4th / View From The Soyuz / w.o.d. / ヤバイTシャツ屋さん
▶チケット:SOLD OUT
関連サイト
◆BARKS内<SATANIC CARNIVAL 2025>特集
◆<SATANIC CARNIVAL> オフィシャルサイト
◆PIZZA OF DEATH オフィシャルサイト







