【インタビュー】HANCE、大人世代を魅了する独自の音楽性の原点「一つ一つが必然だったんだなと思っています」

■日々、挫折の連続ですよ(笑)
■今のほうが自分らしい表現ができている自信もあります
——今後の活動ビジョンについても聞かせてください。『BLACK WINE』の次はどんな作品を予定しているんですか?
HANCE:『BLACK WINE』に収録されなかった未発表曲もたくさんあるので、今後、それをどういう風に形にするか考えているところです。また、ちょうど一年ぐらい前にリリースした「幻夏」という日本の風景や情緒をイメージした曲があるのですが、そういう音源もまとめて形にしてみたいですね。
——HANCEさんは音楽性、活動スタイルを含めて、やりたいことが非常に明確で、それを実現できるスキームもある。理想的な状況が整いつつあると思いますが、ここまでのプロセスのなかで挫折を経験したことはありますか?
HANCE:日々、失敗や挫折の連続ですよ!インディペンデントのアーティスト活動がこれほど大変なものだとは正直思わなかったです(笑)。ただ、会社経営にも言えることですが、「失敗」と終わらせるか、「成長の糧」と捉えるかはいつでも自分次第なんですよね。今の自分がやっている音楽活動も、これまでの経験が一つでも欠けたらたどり着けなかったと思うんです。その時には苦しくて受け入れ難かったものも、すべて今の自分に繋がる大切なピースだと思っています。
——そういう経験は、音楽制作にも反映されているでしょうか?
HANCE:そう思います。僕自身、40歳を過ぎて、会社経営を継続しつつ、デュアルワーカーとしてデビューしたわけですが、「やってみよう!」と思った一番の自信は、「挫折」や「失敗」など、マイナス面での経験値の多さでした。そんな風に見えないと言われることも多いですけど、大抵のことは経験してきましたし、会社のスタッフから相談されても余程のことがない限り、驚かなくなりました(笑)。音楽制作においては、今でも直感的に音や言葉を選ぶこともありますが、迷いの多かった若い頃より、今のほうが確信を持って自信の表現が出来ていると思いますね。
取材・文◎森朋之
2nd Album 『BLACK WINE』

2023年12月13日(水)リリース
https://linkco.re/bdmfvtBH
1.BLACK WORLD
2.モノクロスカイ
3. Dancing in the moonlight
4.螺旋
5.シャレード
6.或る人
7.left
8.炎心
9.十字星
10.シャーロックの月
11.snow sonnet
12.眠りの花

