【インタビュー】CHIHIRO、聴き手のハートを直撃するさまざまな恋愛模様を描く『Rose Quartz』

■「今は聴きたくない」「まだ聴けない」ってなる時もあるけど
■メリハリを感じながら聴いてもらえるアルバムになったんじゃないかな
――第3弾は「幸せになってね」。ウエディングソングでもあると思いますが、これはCHIHIROさんがいつも女の子達に対して願っていることでもあるんじゃないかなと思いました。
CHIHIRO:まさにその通りなんです。確かにウエディングソングなんですが、それよりもこの『Rose Quartz』の意味と、私が常にみんなに対して思っていること──「浮気をされました」なんてメッセージから始まった子が、「新しい恋を見つけました」とか「結婚しました」って報告をくれたりすると、本当に良かった、幸せになってねって思うそれこそが私の言いたい言葉だなと思ったので、このアルバムの最後に絶対入れたかったんです。とても辛い思いをして、その時によく私の曲を聴いていたとしても、いつか「あぁ、あんなこともあったな」って思えるようになって、最終的にはこの「幸せになってね」みたいな曲が響いてくれたらって。もちろん結婚をしたからといってそこで終わりではないし、そこからまた先の人生も幸せでいて欲しいなと思っていますけど。
――結婚に対する意識みたいなものも、時代によって変わってきているなと感じる部分はありますか?
CHIHIRO:女の子は特に結婚に対して夢がありますよね。好きな人とのゴールというか。でも「長く付き合っているのに、なかなか結婚しようって言ってくれない。どうしたらいいですか!?」っていう話は本当によく聞きます(涙)。私は待っていちゃダメだと思うんですよね。ダメだったら次に行けばいいし、言いたいことがあるなら言えばいい!恋人なのに遠慮しないでって思います!
――なるほど。
CHIHIRO:彼の人生の中にいるわけじゃなくて、これは自分の人生で、自分が主役なんだからっていうことを、いつも忘れて欲しくないなって思っています。
――「君はOUT」の主人公のように言えるといいですね。
CHIHIRO:(笑)。この曲を作っている時に耳にした話なんですが、いわゆるダメ男とばかり付き合っている友達がいて(笑)。「次は絶対にいい人を見つける!」って言いながら次も、その次もダメで、、、これはちょっと歌詞にしなきゃって思ったんです(笑)。でも、こういうダメだって分かってて危険な香りのする人に惹かれてしまう女の子っているじゃないですか。この曲はすごくハッキリと物事を言っているから、そんな恋をしてるひとはぜひ聞いてほしいです。女の子が聴いたらスッキリしてもらえるんじゃないかなって思う曲でもありますね。

▲『Rose Quartz』【初回限定盤】

▲『Rose Quartz』【通常盤】
――その他にも、忘れられない恋や誰にも言えない恋など、恋愛にもいろんな形があるなと感じました。
CHIHIRO:「君を忘れるための歌」は、忘れられないっていう人はどうしたらいいのか、何をしたらいいのかっていうヒントみたいなものをたくさん入れてみました。そんなに重苦しくなく、前を向くためにこうしてみたらいいよっていう感じで作りましたね。
――片想いをしている時や失恋をした時はすごく音楽に助けられる部分が多いと思うし、その曲で歌われている言葉を味方にして前に進むことができる気がするんですが、「Secret Love」のように、誰にも言えないような秘密の恋をしている時って、音楽はどんな風に作用しているのかなということをふと考えました。
CHIHIRO:越えられないような障害があったり、人のものだったりすることで逆に魅力を感じてしまうことってありますよね。たぶんこういう恋をしている人にとっては、「もう終わりにしなきゃな」って自分でわかった時にスッと入っていくんじゃないかなって思いました。「この恋は絶対に貫く!!」みたいな感じで思っている間は、音楽もそうだけど人の言葉とか耳に入っていかないのかもなって思いますね(笑)。
――改めてになりますが、完成したこの作品を今CHIHIROさんはどのようにご覧になっていますか?
CHIHIRO:私はいつもすごくリアルな歌詞を書くので、さっきの秘密の恋の話じゃないですが「今は聴きたくない」「まだ聴けない」ってなる時もきっとあると思うんです。だけど今回のアルバムは、ぐっと浸ってしまう曲だけじゃなく、1曲目の「i_m_a_g_i_n_e」や「君はOUT」のように雰囲気を楽しむ曲や、女の子らしい世界観を作れる曲も入っていたりして、聴いてくれている空間をキラキラさせられるようなサウンドを楽しんでもらえるんじゃないかなと思うんですね。いい意味でのメリハリを感じながら、聴いていただけるアルバムになったんじゃないかなと思います。
――確かに1曲目の「i_m_a_g_i_n_e」や6曲目の「Rose Quartz(interlude)」があることで、アルバムの中に広がる景色もくっきり見えてくるなと感じました。特に「i_m_a_g_i_n_e」は、このアルバムの世界に飛び込むためのスイッチのようで、一気に恋愛モードがONになる気がします(笑)。
CHIHIRO:本当ですか?嬉しい(笑)。
――と同時に、このアルバムを聴きながら、明日何が起きるか本当にわからない世の中になってきたからこそ、大切に思っている人にはちゃんと気持ちを伝えて生きていきたいなと思いました。
CHIHIRO:(制作していたのが)当たり前に、普通に、毎日って続くわけじゃないなって改めて思った時期だったので、伝えたいことは伝えたほうがいいし、やりたいことはやったほうがいいし、やれることは全力でやるべきだなって思ったんですよね。私はいつもそういうメッセージを送っているんですが、さらにこの時期だからこそという思いはありました。
――音楽の世界も少しずつ動き始めていますが、CHIHIROさんご自身はこの先の創作活動や表現というものに対してどんな風に考えていらっしゃいますか。
CHIHIRO:ライブやリリースイベントなど、状況的にまだ出来ないことも多いとは思いますが、オンラインで出来ることはたくさんやっていきたいと思っています。ファンの皆さんと顔を合わせることが出来なくても、やれることっていっぱいあるんですよね。弾き語りを配信してみたり、アルバムのことを話したり。
――逆に、距離をすごく近くに感じられるというか。
CHIHIRO:そうそう。だけどたまに、私はシンガーソングライターとしてずっと自分で作っているんですが、 (弾き語りしている配信の映像を見て)「弾けるんだ!」って声もあったりして(笑)。意外と知られてなかったんだなということもわかりました(笑)。
――なるほど(笑)。
CHIHIRO:でもこういう試みはすごくいいと思うので、これからもやっていこうと思います。自宅から(笑)。
――楽しみにしています!ちなみに、さっきの「持ち物は女子力や気分が上がるものがいい」という話ですが、音楽の機材ってあまり可愛くはないですよね。ご自宅の環境はいかがですか?
CHIHIRO:なるべく、白があるものは白を買うようにしています。ピアノとか、マイクスタンドとか、スピーカーとか。家に原色があるのが嫌なので、機材は絶対に黒か白しか買わないですね。(曲を作るにしても)やっぱりまずは気分が上がらないとっていうタイプなので(笑)。お友達のアーティストさんのスタジオをみて教えてもらったりして自宅の制作環境も気分があがる空間を目指してます!
取材・文●山田邦子
リリース情報
New Album『Rose Quartz』
2020.7.8 Release
<初回限定盤>
品番:TECI-1697 / 価格:\3,182+税
特典:DVD「もうおしまい」MV
<通常盤>
品番:TECI-1698 / 価格:\2,273+税
01. i_m_a_g_i_n_e
02. もうおしまい
03. 冷たくしないでよ
04. Chu
05. 君はOUT
06. Rose Quartz(interlude)
07. Secret Love
08. 君を忘れるための歌
09. My Life
10. 幸せになってね
11. Chu(Pink Epidote Remix)※初回盤
11. 好きだけどサヨナラ(Cape Amethyst Remix)※通常盤
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