【ライブレポート】<LAPOSTA 2025>、JO1とINIのメンバー自らが演出した22公演のソロステージ開催
【1月28日 会場:シアターGロッソ/IMM THEATER/後楽園ホール】
◾️JO1/大平祥生 <ARTIST> 会場:シアターGロッソ


大平のソロステージ<ARTIST>は「Wonderland」の世界観で、演出・照明・楽曲制作・選曲・台本 など、全てにおいて自ら考えを重 ね、“新しいことをしたい、いつもと同じ姿だと面白くない”という思いでこだわり抜いた公演に仕上がったという。
開演時間になると、ステージに“あしながおじさん・ヨル”が登場。「ここは大平祥生の脳内に広がる世界! いつもひとりでコンサートをしていたから…。君たちは記念すべき最初のお客さんさ!」と投げかけステージの世界へ導くと、この日のために用意したオリジナル曲 「Wonderland」を初披露する。続けて、ダンスパフォーマンスを展開すると、ウサギに扮したダンサーたちと共に軽やかでしなやかなダンスパフォーマンスで魅せていく。曲間は、アクターの芝居で世界を繋ぎ、大平の考えたストーリーにワクワクが止まらない。そして、ピアノの音色が美しいバラード曲をしっとりと聴かせていく。また、フリートークの時間では「人生で初めてネイルしてん」と自慢 げにネイルをJAMに見せ、今日のソロステージを大平自身も楽しみにしていた様子が伺えた。さらに、「髪色、何にしてほしい?」と聞くと、「金髪」「白」「紫」「ピンク」「坊主!」などの声があがり、JAMとの会話を楽しむシーンも。そして、「うわ〜終わっちゃう! イヤやな〜」と名残惜しそうに話し、「イヤだ!」と客席へマイクを向けると、観客も「イヤだ!」とコールレスポンスをする形 になり、大平らしい天真爛漫さに笑いが起こる。
最後は、大平初めてのオリジナルソロ曲「Melak」を歌唱。今や大平の代名詞にもなり、ファンにも愛されているこの曲は、JAMも一緒に口ずさみ、公演を締めくくる。閉幕はウサギたちに誘われ、扉の奥へ帰っていくという演出で、最後までJO1の大平祥生というARTISTの表現する音楽のコンサートを魅せつけた。



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◾️INI/松田迅 <Reveal> 会場:後楽園ホール


松田のソロステージは、好きな楽曲をたくさん詰め込み、ありのままの姿をさらけ出し、普段とは一味違う雰囲気を感じてもらえるようなステージに仕上げたという。
暗闇の中、バックダンサーとともに「Mmmh」(KAI) を歌唱しながら登場すると、会場は大きな歓声に包まれた。ブラックの衣装を纏った松田の力強く妖艶なダンスで観客を魅了。松田は初のソロステージに対して「めっちゃ緊張しますね。今日のためにたくさん準備をしてきました。ここで全部出していくので、皆さん持って帰ってください!」と話した。続いて、松田が大ファンで、毎週月曜に放送されている『INITIME MUSIC』でもカバーした、神はサイコロを振らないの楽曲「目蓋」 を甘くセクシーな声で歌い上げた。さらに、ラジオ番組『From INI』の松田の定番コーナー「MJFT」をここでも開催。MINIにも質問を投げかけ、近い距離感でコミュニケーションを 楽しんだ。


また、ソロステージならではの企画として「MJQ〜松田迅の事なんでも知ってるよねクイズ〜」も実施された。松田に関することが3択クイズで出題され。最後のクイズで「今一番欲しいものは?」との問いに、答えは「オリジナル楽曲」と発表すると、MINIからは「オリジナル曲欲しい!」という声が続々と上がる。すると、松田は「実は今日もってきました!」とサプライズで公演タイトルにもなっている楽曲「Reveal」を初披露した。本楽曲は松田が初めて作詞を務め、制作にあたり「歌詞を書いているとき、いろいろなインスピレーションを湧かせるのが難しくてやめようかとも思ったのですが、皆さんの前で初披露したくて頑張りました! サビのメロディは僕が作家さんにリクエストして考えてもらいました!」と話すと、MINIは拍手喝采。 最後は沖縄出身の松田らしく、感謝の思いを飾らない言葉で歌う、かりゆし58の名曲「アンマー」をカバーし、嬉しさの涙と最高の笑顔で締め括った。

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◾️JO1/與那城奨 <Day by day> 会場:IMM THEATER


グループでメインボーカルを務めている與那城は、1人の歌い手としての音楽を届けるべくソロステージを企画したという。ステージのセンターに與那城が登場すると、早速JO1のユニット曲「Lied to you」をセルフカバー。やさしく伸びやかな歌声が会場に響き渡る。「<Day by day>へようこそ! 一日一日を過ごしていく中で、僕自身も心掛けているんですが、あまり気負いすぎず過ごしていけたらという想いを込めました。ぜひ楽しんでいってください」と伝え、ギターを手に、自身の大好きな曲だというスキマスイッチの「藍」をカバー。歌詞に感情を込めて、観客を引き込んでいく。
與那城がHYの仲宗根泉さんとのデュエットでリリースしている「366日」を歌う際には、「今日は友達を呼んでいます!」と呼びかけ、JO1メンバー・河野純喜がサプライズで登場した。二人の歌声が織りなすハーモニーに会場中が聴き入っていた。また、久保田利伸「LOVE RAIN~恋の雨~」では、リズムに乗って音楽を心から楽しむ二人と一緒に観客も体を揺らす。さらに、與那城と河野でカバーし、 YouTubeでも公開している「Just Don‘t Know It Yet」では、河野のリクエストで1つのスタンドマイクを使って、時に肩を組みながら歌唱し、二人のコーラスが溶け込み合う1曲となった。


最後は、ファン待望の與那城初めてのオリジナル曲「約束」を披露する。「デビューする前の大学生の頃、バイトをして、オーディションを受けて、諦めずにずっとやってもなかなか芽が出ない時期がありました。その時の想いを曲にしたいなと思い、歌詞を書きました」と語り、スクリーンには直筆の歌詞が映し出された。心に響く歌声に思わずJAMが涙する様子も。與那城なりの歌を届けるハートフルな時間となり、「これからも皆さんのために歌い続けたいと思います」とコメントし、ステージの幕を下ろした。

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◾️JO1/金城碧海 <Love in the sky〜快適な空の旅へ〜> 会場:IMM THEATER


金城の公演は「皆さんが寂しいと感じた時、不安に感じた時は空を見上げてほしい。どれだけ離れていても空は繋がっている」という、金城が日頃からJAMに伝えているメッセージをもとにタイトルを決定したという。JAMに向けて、そこに「愛」があるということを伝えたいという思いから<Love in the sky>と題し、公演コンセプトは名前のSKYにちなんだ飛行機をイメージしているとのこと。
拍手と歓声の中、金城が1曲目に選んだのは、JO1のYouTube企画「PLANJ」でも公開したCrystal Kayの「恋におちたら」のカバ ーだ。バンド演奏との息もぴったりで、やさしく切なさを感じる歌声で観客を惹きつける。クールに決めたかと思えば、「めちゃくちゃ緊張していて、みんなが入ってくる姿を見たり、声が聞こえてきて震えていました。でも、JAMのみんなの顔を見ると自信が湧いてきて、 ここからもっと盛り上げていきたいです」と本音を漏らしつつ、安心した表情を見せた。そして「ここからはムーディーな感じでいきます。皆さんにとってもこの曲や時間が、かけがえのない瞬間になったらいいなと思います」と話すと、宇多田ヒカルの「Automatic」を初カバー。バンドサウンドと色香を漂わせる歌声が会場に響き渡り、心地よい空間を作り上げた。


歌唱以外では、おしゃべりが大好きな金城が輝くゲームコーナー、2択クイズ、JAMが衣装を決める企画を実施した。「JAMとのデートコーデ」に着替える予定だった金城はなぜかウエディングドレス姿で登場し、会場には笑いが起こる。そしてラストは「GLAMOROUS SKY」で、今日一番の盛り上がりをみせた。多彩な歌声で魅せる中にもバラエティー要素満載の企画で、金城らしいソロステージとなった。

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◾️INI/許豊凡 <浮遊生物> 会場:シアターGロッソ


許のソロステージは、自身の生き方をイメージして作り上げられており、「学生の頃から様々な場所で転々と生活しているうちに、いろんな意味で家や拠点へのこだわりがなく、自分は定着しない人だな。まるで海の中の浮遊生物のように自由生きていきたい」と感じたことから、固定観念にとらわれることなく、脱力しながら生きていこうという思いを込めたとのこと。そこで許は、今まで特に力を入れて 取り組んでいた写真とライブの2つの表現方法で<浮遊生物>というテーマ届けていった。
会場のロビーには自ら島根県の隠岐諸島各地へ足を運び、新しく撮り下した写真の展示コーナーを設置していた。馬のふとした瞬間や隠岐の大自然を写した写真を多数展示。ほどよい脱力感のある作品たちによって、開演前から許の作る世界観に触れることができた。また、本編は2ブロックで構成されており、Part 1のテーマは「白昼夢」だった。許が作詞に初参加した「I m a Dreamer」をはじめ、自身にとって大切な曲や青春をともに過ごした思い出の楽曲を披露。続く、Part 2のテーマは「you see me like water」だ。「MINIの皆さんの青春の曲ってなんなんだろうと考えて、皆さんに伝えたいことにぴったりな曲を選びました」と話し、YUI for 雨音 薫の「Good-bye days 」をのびやかな歌声でカバーしたほか、INI楽曲の「Drip Drop」をシティポップバーションで歌い上げた。
本編最後は、ソロステージのために自身が作詞を手掛けた「Like Water」を初披露し、水のような軽やかさを表現した曲でエンディングを飾った。水、夢、宇宙など浮遊感を意識したセットリストやVCR、舞台で細部にまで妥協をしない許の強い思いが詰まったソロステージとなった。



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◾️JO1/鶴房汐恩 <OHAKONKONOYA> 会場:後楽園ホール


汐恩ワールド全開の時間を用意した鶴房の公演は、オープニングVTRで、「今、皆さんが感じていることを当ててみせましょう。こいつの一人のライブ大丈夫かよ?」「暖かい目でお願いしますね」と汐恩節の言葉で幕開け。
「ぼんぼん is Coming〜」と黒スーツで決めた鶴房が勢いよく登場し、「僕のJAMの皆さんが集まっているということは、ここから普通のステージが始まると思っている人は一人もいませんよね?」と問いかけると、察したJAMたちは微笑ましく笑い始める。そして、「今から早速…ビンゴ大会を始めます」と宣言すると、大爆笑が起こった。ただ、今回は普通のビンゴ大会ではなく逆ビンゴ大会だった。本来のルールでは不運となってしまう人が、今日のビンゴでは超ラッキー。そんなユーモアのあるルールで行い、どんどん勝ち残る人が 減っていくと、一喜一憂するJAMたちは感情そのままに叫ぶ。勝ち残った人にはその場でプレゼントが渡され、周りのJAMたちも一緒に 拍手して喜ぶ和気あいあいとした雰囲気で楽しんだ。


「このままだと僕がJO1、アーティストだということを忘れてしまいそうなので…」 と話し始め、ステージに落ちた手袋を拾う。「はぁ。また落として…」とつぶやくと、鶴房がカバーし、ミュージックビデオを撮影したback numberの「西藤公園 」のワンシーンだ。そう気づいた観客からは悲鳴が上がる。吐息まで聞こえる繊細な声で、語りかけるように丁寧に歌い上げた。続いて、くまのコスチュームに着替えた鶴房が再登場すると、「きゃー!!」と大きな歓声が上がる。JAMが揃って「かわいい!」と伝えると、鶴房は照れたように 笑う。さらに、入場時に配られた白黒の宇宙人型カードを使い、2択を答える「鶴房汐恩クイズ王決定戦」を実施。鶴房らしいクイズを、トークを交わしながら楽しみ、存分に鶴房のことを知ってもらった後は、最後に 冨岡愛の「恋する惑星「アナタ」」をカバーした。真 っ直ぐな鶴房汐恩らしく考えられた企画は、鶴房という一人の人間をますます好きになる特別な時間となった。

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◾️INI/池﨑理人 <UP TO YOU。> 会場:後楽園ホール


今回、池﨑は自身が制作した絵や作品の展示<UP TO YOU。>を開催した。タイトルは直訳すると「貴方次第」で、この作品展、この 世界の全てがそれぞれの受け取り方次第でどうにでも変わってくるという意味が込められているという。池﨑は、自分にしかできないことを模索した結果、作品展という形を選択。「クリエイター・池﨑理人の世界を楽しんでいただきたい 」と意気込みを語っていた。
会場は、「WAVES」「TOKYO」「DREAM」「LOUD」のゾーンに分かれており、それぞれのテーマに合わせた渾身の作品を展示。中には、INIの6thシングル「THE FRAME」リリース時に、池﨑がメンバーをフィギュアに見立てて描いたイラストを実際にフィギュア化した作品 も。会場を訪れたMINIは1つ1つの作品をじっくり鑑賞していた。公演のキービジュアルも池﨑が制作し、タイトルである<UP TO YOU。>という文字を、指でこちらを指しているようなデザインで映画のポスター風に仕上げている。1つだけ黒で表現されている指は「本当にこれを見ている貴方に言ってるよ!」という思いを表現。 INIとして活動する中でも作品づくりに取り組む機会が増えている池﨑ですが、今回の展示ではその才能を存分に発揮していた。
展示を終えた池﨑は、「MINIの皆さんが自分の作品をじっくり見て、感想をたくさん伝えてくれてとても励みになりました。正直、制作している時は大変だし、孤独を感じますが、子供の頃からずっと絵を描くことが好きだったので、INIになった今こうして展示をできたことは人生の嬉しいことランキング上位に入る経験でした」と喜びの気持ちを語っていた。



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◾️JO1/佐藤景瑚 <K5> 会場:シアターGロッソ


佐藤は、今の自分ができることを最大限に活かしたライブを展開していた。クールでかっこいい魅力を引き出すドラム演奏で堂々と登場すると、会場は大熱狂でスタート。 JO1の楽曲のセルフカバーでは佐藤らしいグルーヴィーなダンスとふわりと甘い歌でしっかりとスキルを魅せる。続いて、前日にJO1のYouTubeで公開したばかりのオリジナル曲「BANANA」を初披露する。ポップチューンである「BANANA」は、ダンサーと共に楽しくパフォーマンスし、カラフルなレーザー照明も相まって、会場がまるでディスコのような雰囲気に染まっていった。曲の最後に、ゲストである KYO(ENJIN)が登場すると、そのまま共にトークを進めることに。


「PRODUCE 101 JAPAN 」をきっかけに交流を始めた二人は、最近は毎日のように一緒に過ごしているということで、たくさんの仲良しエピソードを漫談のように軽快にトークし、盛り上げる。さらに佐藤は、「せっかくのソロステージを仲の良い人と好きなことをしたい」という思いから、二人でのコラボレーションを企画。KYOのギター演奏で、佐藤がデビュー当時から憧れだと公言しているジャスティン・ビーバーの「Love Yourself」を披露した。やさしく柔らかな歌声にJAMもうっとりしている様子で、二人に大きな拍手が送られる。
トークでは「僕はソロステージ自信なかったんです」と話したものの、「せっかくやるならアーティストだし、頑張りたい」とステージに向けた裏話を明かす。さらに、「やっぱり僕はJO1でずっとやっていきたい」と話すなど、JO1愛を見せた。そしてラストは、自身が好きなJO1の楽曲「Mad In Love」を歌唱し、あふれる愛をパフォーマンスに乗せてJAMへと届けたステージになった。

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◾️INI/藤牧京介 <lay a rail> 会場:IMM THEATER


「レールを敷く」という意味の<lay a rail>には、「自分のやりたいことや進む道を、自分自身でしっかりと見極めて歩いていく」 という意思が込められ、今の自分ができること、やりたいことを最大限に詰め込んだライブにするために準備をしてきたという。
INIのフレッシュな楽曲「New Day」からバンド編成でスタートし、4人のダンサーをバックに一糸乱れぬダンスで会場を温める。曲中 の振り付けでジャケットを脱ぎ、藤牧の肩が見えると大きな歓声が上がる場面も。MCになると「普段はINIというグループで活動していますが、INIって聞いたことあるよって方いますか?」と笑いを誘う。「ひとりというのは楽しいけどめちゃくちゃ緊張しますね」と話 しながら、次のカバー曲へ。カバーについて藤牧は「YouTube企画などで、いろいろな曲を歌わせていただいていますが、自分たちの楽曲ができても、ほかの方の楽曲はリラックスできたり、自分の背中を押してくれることがあって。やっぱり歌の力ってすごいなと感じて、自分が背中を押してもらった曲を僕が歌うことによって、またほかの人の背中を押すきっかけになってくれたらいいなと思うので、 今回は2曲用意しました」と話した。Aqua Timezの「決意の朝に」と絢香の「みんな空の下」をしっとりと歌い上げ、藤牧自身も感極 まる姿を見せた。その後、事前に募集していた質問に答えるコーナーを実施し、藤牧らしいツッコミを交えながらMINIとトークを展開する。続いて、Da-iCE・工藤大輝からの提供曲で藤牧が作詞した「Pay Back」を初披露し、拍手が沸き起こる。


最後の挨拶では、「今回、ひとりで何かをする大切さや難しさを感じました。INIで活動することも大切だし、今は未熟でも藤牧京介個人としても勝負ができる存在になっていきたいです。これからも一緒に進んで行ってくれたら嬉しいです」と思いを伝えた。藤牧がステージを後にすると、自身初のオリジナル楽曲である「生きること」が、モニターに映し出された直筆の歌詞と共に流れる。歌詞に込められた背中を押すメッセージが、藤牧の力強い文字に表れ、MINIの心に深く届いたソロステージとなった。

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