【密着レポ】飯田里穂、イヤモニを作るの巻[サウンド編]

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『ラブライブ!』で星空凛の声優を務める“りっぴー”こと飯田里穂のソロデビューを記念し、ソロ活動時のライブを支えるイヤモニ作成現場を密着している。今回は前回[デザイン編]に続き、イヤモニのモデルを決める[サウンド編]をお届けしよう。

◆飯田里穂画像

──デザインが無事決まったということで、肝心のサウンドを決めましょう。全部で9種類のモデルをご用意しましたので、それぞれの音を聞いて、一番お気に入りの音を選ぶというものです。

飯田里穂:私ね、信じられないくらい耳の穴が小さいみたいなんです。(μ'sのメンバーの)みんなのイヤモニって3つの穴(カナル部分の音の出口。音導管:ボアのこと)が開いているんですけど、私だけ穴ひとつなんです。

──μ'sメンバーのイヤモニは、Fitear製のカスタムIEMですよね。

飯田里穂:3つ開けるほどの余裕がないらしくて、ひとつしか空いていなくてびっくりしたんです。それまで私の耳の穴がそんなに小さいなんて思っていなかったんで。だからイヤホンも、こんな小さいの誰が使うんだよ、ってのあるでしょ?それ、きっと私のです(笑)。

──むしろイヤモニは、そんな小さい人にもジャストフィットするからいいですよね。

飯田里穂:そうですね、じゃあ、試聴します。えと、どうすればいいんですか?自分の曲聞いたほうがいいですか?

──普段聞き慣れているご自身のプレイヤーでいつもの音楽を聞くのがいいですよ。

飯田里穂:あ、いいんですか?じゃ、モー娘。聴いちゃお♡ うふ。


──次々聴き比べてくださいね。

飯田里穂:はい。(UE 4 PROを聴きながら)…おー、めっちゃよく聞こえる。ついつい聞いちゃいますね。聞き惚れちゃう。で、次。

──UE 5 PROです。

飯田里穂:えー私、音の違い分かるかな…ちょと不安なんですけど。(UE 5 PROを聴きながら)…あー、うんうん、なんかこっち(UE 5 PRO)のほうがボリュームがありますね。これ(UE 4 PRO)も充分良いんですけど、こっち(UE 5 PRO)にくらべるとちょっとスカスカな感じ。

──なるほど。ではUE 7 PROはどうでしょう。

飯田里穂:(UE 7 PROを聴きながら)…おお、うん…うんうん。もっと壮大です。下の音がどんどん言ってます(笑)。ちょっとライブ会場にいるような感じ。この“どんどん”嫌いじゃないです。すっごい音質のいいやつでライブ会場で音楽を聞いているみたいな感じですよ。



──いいですね。ではさらに次行きましょうか。UE 11 PROです。

飯田里穂:(UE 11 PROを聴きながら)ほあー、すごい。うんうん、すごく下が聞こえます。でちょっと上がちょっと弱くなる。機械音みたいなオケに入っている音は、さっき(UE 7 PRO)の方がよく聞こえました。

──では次は全部入りのUE 18 PROで。

飯田里穂:全部入りなんですか?そんな言うとラーメンでも何でも全部入りが一番美味しいに決まってますよね。

──ええ、でもずっと聴いていると疲れちゃったりもしますよ。高カロリーですから(笑)。

飯田里穂:あ、そっか、なるほどなるほど。コレステロールたっぷりだ(笑)。面白い。でもライブの時は下の音、すごい重要ですもんね。

──ライブで低域の音って重要ですか?

飯田里穂:はい、そう感じます。下の音をもっと上げてもらわないとリズムわかんなくなっちゃったりするので。「もうちょっと低音を上げてください」ってお願いします。ダンスも踊りながらやっているので、リズムがわかんなくなっちゃうんですよね。もうクリック命で。

──低域がしっかりしていないとビート自体が伝わってこないんですね。

飯田里穂:はい、そうです。そうじゃないともうダンスもズレズレ、歌もズレズレ。それが一番怖いです。

──ということでUE 18 PRO。

飯田里穂:(UE 18 PROを聴きながら)…おー、パチパチ(拍手)…凄い。これは、濃いです。確かにコッテコテでした。分厚い。上も下も聴こえました。でも確かに言われてみたら分厚すぎるかな…。下が大きいほうが聴いている感じってすごくするんですけど…一応自分の歌も聴いておこう。(聞きながら)…おう、…私が普段聴いているのとぜんぜん違う…凄~い。でも確かに濃いな…。壮大だけどモワンモワンしている感じがしなくもない。



──次のUERMは、その真逆のキャラのサウンドです。

飯田里穂:面白いですね。ホント。(UERMを聴きながら)…うんうん、こんなにも違うんですね。全然違いますね。ほんとあっさりしている。これは普段使いしたいって感じです(笑)。

──わかります。

飯田里穂:えへへ、ですよね。これは普段使い用。

──音楽を聞くイヤホンとして選ぶ場合とイヤモニとして選ぶ場合って、違ってきますか?

飯田里穂:違います。多分全然変わってきます。

──では、今度は女性の声専用に特化したVocal Reference Monitor Femaleというモデルです。女性ボーカルが聴きやすいチューニングになっています。

飯田里穂:すごい、なんだそれ。声専用?凄いですね。聴いてみよう。(Vocal Reference Monitor Femaleを聴きながら)…ほんとだ、下の男の人の声が薄くなった。全体的に音が小さい。

──男性向けもあるんですよ。Vocal Reference Monitor maleです。聴いてみましょうか。



飯田里穂:(Vocal Reference Monitor maleを聴きながら)…うわ、ははは(笑)、うん、全然違います。男の低い方の声がめっちゃ聞こえる。女の子の声はちょっとふにゃふにゃってボヤけるというか、濁るっていうか。コーラスの男の人の声がめっちゃ聞こえます(笑)。モー娘。のメインボーカルが下に敷かれてるみたいな(笑)。

──取り急ぎ、全モデル聴いていただきましたが、最後はUEPRM(Ultimate Ears Personal Reference Monitors)というモデルです。これは音そのものを自分でチューニングします。低・中・高のつまみをいじって好きな音色に調整すれば、その音のイヤモニを作ってくれるんです。

飯田里穂:えー、すごくないですか?これはどうすればいいんですか?

──iPhoneをこの機械(パーソナル・リファレンス・チューニング・ボックス)につなげて、試聴イヤホンを耳にしてください。好きな音楽を聞きながら左右それぞれ低・中・高のつまみで音色が変わるので、お気に入りの音色を作ってください。つまみは全部50になっていますが、0~100まで動かせます。

飯田里穂:凄いですね。じゃ、やってみます。(パーソナル・リファレンス・チューニング・ボックスを触りながら)えーと、あー、難しいですねー。あ、おー、全然違う。あー、やっぱ下が大きくなったほうがいいな。DJになったみたい。楽しい。あ、凄い凄い。おー、なるほど。えと。これを戻して…、うん、ぜんぜん違う。おもしろーい!


──面白がっちゃってますが…。

飯田里穂:いやー、すごい。やっぱ低音が大きいほうがいいなぁ。ほうほう、もう0にしちゃおう。おー、来た。ぜんぜん違う。

──何が正解なのか、決めるのが難しいですよね。

飯田里穂:んー、決められない。私、もう低音MAXにしちゃいました。でもいいなー。これくらいかな。上も若干多いほうがいいな。どんどん上がっていく。どれくらいかな…。ノリノリになっちゃうな。今いい感じですね。これくらいな気がする。結構好きな感じかな。

──高域:40、中域:36、低域:10ですね。全体的にブーストされていますね。

飯田里穂:下をめっちゃ出してます。でも中域も出したらバランスがグッと良くなりました。

──でも決めるのが早いですね。

飯田里穂:いや…でも、えと、これもいいですね。

──高域:30、中域:26、低域:8になってます。


飯田里穂:ずっとやってられますね(笑)。曲によっても違ってきちゃうから、延々やっちゃう。楽しい。これ、車に置きたい。

──完全に勘違いしていますが(笑)。ステージ上でイヤモニとして使うことを想定すると、その感じでOKですか?

飯田里穂:あ、そうすると、中域が大きすぎる気がします。えー、自分じゃ絶対永遠に分からないです。自分じゃ自分の音は見つけられなさそう。あ、これもいい、これもいい!みたいになっちゃいますよね。

──そうなんです。それがUEPRMの罠なんです(笑)。

飯田里穂:そういう意味では、私は、男性用/女性用の前にこってりしたやつ(UE 18 PRO)聴きましたよね?そのこってりの前のやつが一番いいです。

──UE 11 PROですね。

飯田里穂:それが良かったです。

──おー、お目が高い。仕事で使うには一番いいと言われているものです。おそらくモニターエンジニアの人も調整しやすいのではないかなと。

飯田里穂:それがいいかな。普段聴くにもこれくらいがいいし、みたいな感じがしました。この気持ち、私しかわからないから共有できないんですけど(笑)。ちょっともう一回聴きます。(UE 11 PROを聴きながら)…うん、これやっぱいいな。これですね。

──他と聴き比べてみなくていいですか?

飯田里穂:これの一個前と、そのふたつくらいで迷います。

──UE 11 PROとUE 7 PROですね。


飯田里穂:普通に音楽を聴くためのものじゃないと考えると変わりますよね。ちょっと聴いてみます。(UE 7 PROを聴きながら)…あ、やっぱりこれじゃない。これは上が聞こえすぎちゃいますね。やっぱりこっち(UE 11 PRO)の方が好きです。好きっていうか、良さそう。使いやすそう。

──すっきり(UERM)も聞き直してみますか?

飯田里穂:はい。(UERMを聴きながら)…あ、これは会場で負けちゃいそうな気がします。普段聴く用にはめっちゃ欲しいですけど(笑)。こんな良い音で聴けてたら最高ですよ。これは普通に電車とかで聞きたいなー。多分これだと、ステージでは真ん中が小さくて(中域が弱い)高音が強すぎます。これ(UE 11 PRO)は、大音量で全部のバランスが良くて、中もよく聞こえてなおかつ下ももっとよく聞こえるという、ベストバランスです。これがいいかな。

──では、りっぴーモデルはUE 11 PROで作成することに決定!

飯田里穂:すごく楽しかった。面白いですね。最終的にはUE 11 PROを選びましたけど、もう一個目からすごく音が良くて、びっくりしました。モー娘。が目の前でコンサートしているみたいだった(笑)。今までのイヤホン、なんだったんだろと思っちゃうくらいすごく良かったです。もうこの子がいないと歌えないかも。イヤモニ楽しみです!

   ◆   ◆   ◆


…と、お気づきのように、りっぴーモデルはUE 11 PROで制作されることとなったが、各モデルに対する飯田里穂のコメントが、恐ろしく的確で毎回完璧に的を射ていることがよくお分かりになったのではないか。やはり耳の良さとそのピュアな感性は、アーティストとしての才を感じさせるのに充分なもの。りっぴー、さすがである。

続く

取材・文・撮影:BARKS編集長 烏丸哲也
協力:eイヤホン/Ultimate Ears


New Album『rippi-rippi』




2015年7月29日(水)リリース
初回限定盤A CD+Blu-ray+PHOTO BOOK TKCA-74234 ¥4,500(税抜)
初回限定盤B CD+DVD+PHOTO BOOK TKCA-74235 ¥3,800(税抜)
通常盤 CD TKCA-74239 ¥3,000(税抜)
初回限定盤A・B[CD]
1.始まりたいカノン
2.Love Motion
3.永遠ほどじゃなくても
4.Four Leaf Clover
5.まだ言えないけど、◯◯◯
6.あなたがいたから
7.わたしのパレット
8.青空プロローグ
9.Stargazer
10.Slowly Love
11.7月29日
[Blu-ray(限定盤A)/ DVD(限定盤B)]
・始まりたいカノン Music Video
・Music Video MAKING
※ライブチケット優先販売申込券封入
*PHOTO BOOK(40P)付き
通常盤[CD]
1.始まりたいカノン
2.Love Motion
3.永遠ほどじゃなくても
4.Four Leaf Clover
5.まだ言えないけど、◯◯◯
6.あなたがいたから
7.わたしのパレット
8.青空プロローグ
9.Stargazer
10.Slowly Love
11.7月29日
-BONUS TRACK-
12.Hello Brand-new Girl
※ライブチケット優先販売申込券封入(初回プレス分のみ)

◆飯田里穂 オフィシャルTwitter
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