19歳だからこそ描かれる視点は、どれもポジティヴ~新作インタヴュー【アルバム編】

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19歳だからこそ描かれる視点は、どれもポジティヴ

デビューシングル「Jupiter」のブレイクで大注目のシンガー、平原綾香の1stアルバム『ODYSSEY』が完成した。
彼女のピュアでありながらも、聴く者を圧倒させるヴォーカル力を
クラシック、ジャズ、R&B、ラテンなどさまざまなサウンドにのせた、存分に堪能できる仕上がりだ。
また、彼女自身も作詞、作曲を担当。
そこには「Jupiter」ではうかがえない、現在19歳である彼女の“ありのまま”が閉じ込められている。
希望、つつみ込むような愛など“優しい気持ち”がたゆたう1枚。
その内容について彼女がいろいろと語ってくれた。


私、歌詞を書いて気づいたんですけど、実はポジティヴ思考なんだなって

最新アルバム&シングル

『ODYSSEY』

2004年2月18日発売
MUCD-1106 3,045(tax in)

※試聴できます。各マークを

1. 明日  
2. empty space

3. Precious Time
4. Re:PEPPER
5. あなたの腕のなかで

6. Get busy

7. 蘇州夜曲

8. Any more
9. Skool for AH

10. Brand-new Day

11. mama

12. Pure Blue

13. Jupiter



「明日」

2004年2月18日発売
MUCD-5054 1,050(tax in)

1. 明日  
2. 明日~Vocal-less Track~

3. Jupiter~Vocal-less Track~

 「明日」のPVを観よう
(フル試聴が04年2月末までに延期!)
「明日」スタート

 「Jupiter」のPVを観よう
「Jupiter」スタート

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締切は2004年3月15日まで

――1stアルバム『ODYSSEY』が発売されましたが、このタイトルの由来は?

平原綾香(以下、平原):私にとって、今回のアルバム制作は冒険旅行(オデッセイ)そのもので。歌はもちろん、作詞、作曲を手がけたりとか、やったことすべてが初めての冒険だったからなんです。でも一番の理由は、リスナーがそれぞれ感じた音で“旅”をしてもらえたらいいなって。

――今回、平原さんは6曲を作詞(うち4曲は作曲も)されていますが、どれも19歳だからこそ描かれる視点で作ったものが多いような気がします。

平原:そうなんです! まさにその通りなんです! 19歳って、大人と子供の境目という複雑な年齢。そんな心理状態であるからこそ描けるものを作ろうと考えましたね。だから、無理に大人びた歌詞にしようとは思わずに、素直な気持ちをを言葉にしました。

――また、普段学校で勉強されているサックスの腕前も披露してますね。

平原:すごく緊張しました。今まで演奏会で吹くことは何回もあったけど、音を録るというのは初めてで。楽器の音入れって、歌入れとは違うものなんですよ。マイクの位置で音色が変わったりするので。すごく難しかったです。できるかな、っていう不安はあったんですけど、まぁ等身大の自分を見せることはできたはず。

――そんな緊張の反面、レコーディングで楽しかったことは?

平原:私のパートではない、ギターソロとかドラムやベースのリズムの音入れを見てるのは勉強になりましたね。特にその時々でリズムを変えていく、セッションのような雰囲気を見ているのが刺激になりました。

――じゃあセッションは、外からずっと眺めていた感じで?

平原:実は挑戦したんですよ。3曲目の「Precious Time」なんですけど。録音する前は、すごくドキドキしましたね。でも、これはやらなきゃダメだ!って自分に言い聞かせて挑戦しました。自分を試してみたかったんですよ。私、結構好きでして。自分を追い込むのが(笑)。

――でもその挑戦の結果、ライヴ感の伝わる、いい曲に仕上がってますよ。

平原:そこで失敗したら失敗したでもいいんですよ。次につながるものならば。なので最近は、失敗しても一瞬すごく落ち込んで、5分で立ち直るようにしてます。それが幸せへの秘訣だと思っていますから。

――そのポジティヴ感は、平原さんの描く歌詞からも伝わります。

平原:ですよね! 私、歌詞を書いて気づいたんですけど、実はポジティヴ思考なんだなってことに(笑)。

――またアルバムと同時にシングル「明日」も発売されましたね。これは松井五郎氏が作詞、アンドレ・ギャノン氏が作曲を、と大御所の方々が参加してますね。

平原:本当に大御所ですよね。でも実はこの曲、私がデビューする前から存在していたものだったんですよ。作曲者のアンドレさんが、いつか日本人のアーティストに歌ってもらいたい曲として、ずっと温めていたもの。それが、私のもとに届けられた感じで。本当にいい出会いができたと思っています。

――プロモーションビデオ(以下、PV)では一発のみの録音、撮影だったそうですが、レコーディングも一発録りだったんですか?

平原:いえ。PVだけですね。PVの撮影は、もう大変でした。歌はもちろん、表情にも気を付けなくてはいけなかったから。

――PVのラスト、歌い終わったときの平原さんの安堵の表情が特に印象的でしたよ。

平原:終わった~、っていう(笑)。でもあの時は、複雑な気持ちだったんですよ。まだフィルムがまわっているから、安堵感を思いっきり出せなくて。

――では最後に、全体の聴きドコロを。

平原:ポジティヴな私を感じてください!(笑)まぁでも、みなさんそれぞれが好きな聴き取り方をしていただければな、と思います。私、聴く人に何か強制させるような音を作ったつもりはないので。

取材・文●松永尚久
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