【フジロック】8分の力で流す…これもロック!
昨年のGREEN STAGEに引き続き、今回はより規模の小さいFIELD OF HEAVENでの登場となった奥田民生。 ファンならずともタミオは観てみたい、という人は多かったらしく会場には予想以上の大人数がつめかけた。その為、あっという間に入場制限となり、WHITESTAGEあたりでは入場をことわられ、泣く泣く引き返す人が大勢いたとか。 そんなラッキーな観客達の前に民生登場。 “あなたも~”という出だしが印象的な「海へと」。のっけから民生らしい早からず、されど遅からず、ゴーイングマイウェイなノリ(?)が炸裂する。続いてお馴染みの「マシマロ」。こちらも「海へと」と同様に過剰に盛りあがるわけでなく、かといってもつきはなす感じでもない微妙なノリ。これがまたやたらと気持ちいい。 バンドもフルパワーというよりは8分の力で軽く演奏している感じ。ブランキーやミッシェル、あるいはヘヴィー系の海外バンドのパワフルなステージングと比べると対照的なのだが、これもバンド・サウンドのひとつのあり方なんだなぁと感心させられた。 いい気持ちになって民生のR&Rを楽しんでいると、「マシマロ」を終えたところで民生がMCを挟む。 「前方のお客様は人間でないような顔をしておりますが(場内笑。ただしこの発言は明らかに民生流の気遣い)、“後ろへ下がってください”だそうです!」 後方から観ていたのでわからなかったのだが、どうやらスタージ前方はかなりのパニック状態に陥っているらしい。どう考えても、後ろでビールでも飲みながらゆっくり聴いた方が楽しめるサウンドなのに少し残念な気がした。 しかし前方の混乱は収まることなく、続く4曲目の「車カー」ではとうとう演奏が中断。後から聞いた話では気絶した子もいたようでかなり危険な状態だったらしい。 これほど間近で民生を観れる機会はめったにないので、前へ詰めたくなるファンの気持ちもわかるが、主催者が入場規制をしたため後方はかなりスペースがあり、前で苦労するより楽しめたはずだ。こじんまりしてるが、最も高い場所にあるFIELD OF HEAVENで時々夜空を眺めながライヴを楽しむ。民生がFIELD OF HEAVENでのプレイを望んだのも観客とそんな時間を共有したかったからたと思うのだが…。 しかし、その後はすばらしかった。 しばらくの中断の後、「では、何事もなかったかのように」のMCで「車カー」を冒頭から再開。ファンにはお馴染みのルパン三世“わるさーぴーさんじゅうはち~”のカバーなど郷愁漂うナンバーがしばらく続く。 そして後半の「月を越えろ」、「愛のために」あたりからバンドのプレイが熱を帯びパワフルに変化。シングルヒット曲の連発で観客のボルテージも頂点に達したところで民生が気持ちよさそうにギター・ソロを披露。 ラストの「コーヒー」では珍しく感極まっている様子で、みているこっちも楽しくなってしまった。中断はあったものの、前半の軽快なノリから後半盛りあがっていく流れは“ロックを聴いたなあ”という満足感のあるものでした。 Reported by K.O.D.A |
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