片田悟司、デビュー記念インタヴュ-
いや、なにも言ってません。全部ジョージまかせで。ただ、事前に音は渡しておいたんですけど聴いてなかったみたいで、スタジオに入ってから“キーを教えてくれ”って。曲調もわからないし、コード進行もなにも知らないのに弾き出して大丈夫かなと思ったんですけど、メロディアスで泣いててとにかくすごいソロでした。あれはびっくりしました。
生で見たらやっぱりあまりにすごくて、特にあの表現力はもう神様って感じで。感情をそのままアドリブでギターで表現するのはすごかったです。その後の自分のレコーディングではやっぱり少し影響されたみたいで、ジョージみたいなアドリブを弾きたいと思ってやってました。
ギターはエドワーズのE-CY-118DTのブルーのヤツで、アンプはマーシャルのJCM2000、基本的には全部これで録りました。このギターはネックが細いんで僕には弾きやすいです。エフェクターは、リードのときだけアイバニーズのチューブスクリーマーTS-9を使ったくらいです。
最終的には満足できるものができたと思ってます。テクニカルな面はかなり出せたし、曲も歌モノでメロディ主体のメタルができた。テクニカルだけどメロディをちゃんと聞かせるっていうのが僕の音楽だと思っているので、それは表現できてると思います。
ランディローズとか好きでしたね。「ミスター・クロウリー」の後半のソロなんかもう大好きです。そもそもメタルにのめり込むきっかけはXジャパンで、その後テクニカルな路線に目覚めた頃はイングヴェイとかポール・ギルバートとかをよく聴いてた。そういう影響はあると思います。あとテクニックもルックス面でも憧れてたのはアレキシ・ライホ。うまいしカッコいい。
最初はテクニカルなものを目指してたんですけど、それって自己満足なんじゃないかと途中から思い始めたんです。曲作りの意識も、以前はソロも長かったり構成もまとまっていなかったりだったけど、リスナーの心に残るものを作ろうという方向に変わってきました。“オレのギターを聴け”という感じだったのが、今はもっと楽曲重視になってますね。
もっと耳に残るメロディを作らなきゃと思ってます。それと今回、ギターもやたらスウィープとかそんなのばっかりだったんで、もっと表現に力を入れたらよかったかも。
まだちゃんと決まっていないけど、どんどんやりたいと思ってます。ライヴではただ弾くだけじゃなくて、ルックスや動きも含めてお客さんに印象を残せるようにというのを最近意識してるんで、ぜひ見てほしいです。
うまいだけじゃやっぱりダメだと思います。もちろんテクニカルではありたいけど、ちゃんと感情表現ができて個性的な、表現力のあるギタリストになりたいと思っています。