グラミー3部門受賞! ジョン・レジェンドの素顔に迫る!【インタヴュー】
──その仕事は、あなたのキャリアにおいてどのような意味があったのでしょう? ジョン:まず、あんな素晴らしいアルバムに関われたことが、すごいクールなことだよね。だって、あのクラシックと呼ばれる『The Miseducation Of Lauryn Hill』に、自分の名前がクレジットされてるんだぜ! それにスタジオで仕事しているローリンの姿を見て、自分のプロジェクトに対する励みにもなったし。最近彼女とは顔を合わせてないけど、彼女と親しい人から“彼女がぼくのアルバムを気に入って聴いてくれてる”って話を聴いたんだ。すごく嬉しかったね。 ──あなた自身、フェイバリット・アーティストに彼女の名前を挙げていますよね。 ジョン:ローリンのスタイルからは、一番大きな影響を受けたと思うよ。デビュー当時は“男性版アリシア・キーズ”なんて言われてたけど、最近では“ローリン・ヒルの男性版”とも言われてるんだ(笑)。あと、“現代のスティーヴィー・ワンダー”とか。これは、とても光栄なことだと思っているよ。ピアノって部分に関して言えば、実はお婆ちゃんから受けた影響が一番大きいんだ(笑)。だって、ぼくはそもそもピアニストに絞ったような音楽の聴き方はしてきてないし、ジャズ・ピアノとかも別に聴いたりはしてこなかったからね。まぁ、ダニー・ハサウェイやマーヴィン・ゲイ、アリサ・フランクリンなんかもみんなピアノを弾いてるけど。 ──あなたは16歳でフィラデルフィアに移住しました。その事が、あなたの人生にどのような影響をもたらしたのでしょうか? ジョン:大学がフィラデルフィアにあったからね。当時フィリーに引っ越したのはとても良かったと思うよ。違ったタイプの音楽について学ぶ機会になったし、色々な音楽を演奏する友人が世界中から集まっていたし。自分が今まで聴いたことのなかったような音楽に接する機会を与えられたね。あと、もっと重要なのが、当時のフィリーではネオ・ソウルの新しいムーヴメントが起きていたこと。そういうアーティストと一緒に仕事することは無かったけど、ただそういう環境が周りにあったことで、このキャリアを目指したいと思わせてくれたことは確かだよ。 ──カニエ・ウェストとの出会いは、その頃? ジョン:カニエは大学のルームメイトの従兄弟だったんだ。カニエも、当時は自分のデモを作ってるような時でさ。ぼくとカニエはまったく違ったスキルを持ってたから、そのルームメイトはぼくとカニエで一緒に何かやらせたら面白いだろうと思ってたんだよ。結果的には、その時に一緒にやったものが『ザ・カレッジ・ドロップアウト』(カニエ・ウェストのデビュー作)になったというワケ。ぼくはそのデモでフックを歌ったりしてたんだ。 ──ということは、あなたの作品『Get Lifted』も…… ジョン:そういうこと(笑)。ぼくも、ちょうどローリンの作品に参加した頃くらいから自分のデモを作っててさ。カニエは、それにトラックを提供してくれたっていうわけ。そして、そのデモがこの『Get Lifted』になったんだ。 ──では、将来的にはどんなアーティストになりたいと考えていますか? ジョン:今のぼくのままで、ずっと音楽を続けていきたいね。だって、今のぼくは自分がやりたいと思う音楽をやれていると思うから。人がぼくにやって欲しいと思うようなジャンルに限られるんじゃなくて、自由に幅広くにやっていきたいね。それが僕の最終ゴールだよ。
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