独奏家スタイルを確立した俺様、雅-miyavi-にインタヴュー
――MYV★ROCKS第二章が3rdシングル「結婚式の唄」から始まった訳ですが、アコースティックギターで独奏する雅のパフォーマンスに対する周りのリアクションはどうですか?
雅:手放しで喜んでるね。業界の脂ぎったオジ様方は“ほほぉ~!”ってなるよね。こういう面もあるのかって。でも俺とか、俺と一緒に成長してきた仔雅(雅のファン)なんかにすれば、別に(独奏家の姿は)いたって普通な訳で。それで、自分で自分をアナライズしてみると、エレキギターとアコースティックギターのサイクルがあるのかなって。
――体内サイクルが?
雅:あるね(微笑)。「あしタ、元気二なぁレ。」とかも過去に出してるしね。そういう流れの中で俺はずっと“独奏家”としての自分を確立したいと思ってきたから。いまは弾き語りプラス、ハープを吹いたりギグピグっていう楽器でリズムを刻んだものを付属させてやってるけど・・・ そう、今年アメリカに行ったときに、どっかのおっさんが足にガムテープでタンバリンつけてストリート・ライヴをやってたんですよ! 俺、ずっとタンバリンつけたかったんだけど、どうやったらいいのか分からなかったから、そのおっさん見たときはマジ衝撃を受けた(笑)。で、帰ってきてからすぐやろうと思ったけど“ネオ・ヴィジュアリズム~ダンシングROCK”という一連の<第一章>(MYV★ROCKS 第一章:ネオ・ヴィジュアリズムと称したダンシング・ロック・ショー。)が始まってたからとりかかれなかっただけで。今回知人の結婚というタイミングでアコギを触る機会があったので、そこからトライしていった感じ。
――プロモーション活動でもアコギプラス、ギグピグを使って独奏してきたんですか?
雅:そうだよ(と言って、ギターケースの中に一式入ってる楽器を見せてくれる)。泊まりのときはこのケースにパンツも入れる(笑)。ラジオとかにもアコギを持っていって“生”で演奏してるの。生でやるとDJとか局のスタッフの受けはすごくいいしね☆。
――独奏家、雅を見せてから雅に対する周りの評価はずいぶん変わってきた?
雅:違うね。ぶっちゃけこういう自分のスキルを見せることは必要だなというのはずっと感じてた。どうしてもヴィジュアル系というものに対して偏見、先入観というものがあるから。そういうものに対して、上からどつくためには自分のスキルやアビリティーを証明した上で示していかないといけない。俺が第一章でやってたこと(唄にダンス、ギタープレイと魅せて聴かせるエンターテイメント・ロック)というのは低俗と言われようが別に構わないんだよ、っつートコで据えてて、分かるヤツに分かればいいじゃなくて、分からないヤツにも分かって欲しい。そのためには簡単でいいし、シンプルでいい。衝動的でいい。
――それこそ第一章のコンセプトだった。
雅:でもね、その後にこれを見せると、第一章の見方まで変わるのね。ああ、これ(独奏家のスタイル)があった上であれ(第一章)があったんかって。これって今のヴィジュアル系に欠けているとこだと思うんだよね。ファンデーションの裏側にある本質を提示することによって、初めてその上っ面の部分が評価される。本質を見せた後、そこ(ヴィジュアル系)から脱出してしまう人もいるけど、俺は脱出してしまうと帰る畑が無くなってしまう。自分が影響を受けてきたもの、自分がヴィジュアル畑でやってきたことに対しては絶対肯定していかなければいけない。だから、いま俺はこういうスタイルでやってるんだよね。
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