『デスティニー・フルフィルド』 2004年11月10日発売 SICP-700 \2,100(tax in)
01.Lose My Breath 02.Soldier 03.Cater 2 U 04.T-Shirt 05.Is She The Reason 06.Girl 07.Bad Habit 08.If 09.Free 10.Through With Love 11.Love 12.Got's My Own 13.Game Over 14.Why You Actin'
<THE DESTINY FULFILLED AND LOVIN' IT TOUR> 2005年 4/9 (土)広島サンプラザ 4/11(月)大阪城ホール 4/12(火)レインボーホール(名古屋) 4/14(木)日本武道館 4/15(金)日本武道館 4/16(土)横浜アリーナ
[問]ウドー音楽事務所 http://www.udo.co.jp/
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| ――毎回アルバムのコンセプトを聞くのが楽しみなんだけれど、今回のコンセプトは?
ビヨンセ:私達は多くの経験を重ねるなかで、夢を叶え、今は完全なカタチに近づきつつあると思う。でも私達くらいの年齢(23歳)だと、まだ自分に自信が持てなくて、恋愛にも友情にも心が揺れたりするでしょ。そういうことがテーマになっているの。タイトルの『デスティニー・フルフィルド』(運命を全うする)もそこから生まれたものよよ。
――その言葉はどこから、どのようにして生まれてきたものなの?
ビヨンセ:3人揃って作業をするのが久しぶりなので、最初の2、3日はお互いの近況報告をすることになったの。今までどうしていたの?とか、あの男性とはどうなったの?とか。全ての楽曲は、その会話の中から生まれたものだし、このタイトルもそうよ。
| ▲(左から)ビヨンセ、ケリー、ミッシェル | ――宣言どおり、それぞれにソロで成功することができたわけだけれど、グループを離れて一人で活動したことで得たことってある?
ビヨンセ:私は“レス・イズ・モア”、少なければ少ないほどいい、ということを学んだわ。どういうことかというと、自分の身を削ってまで全てのことをするのはやめるということ。それよりは、準備をきちんと重ね、100%の状態で物事に取り組むようにしないと、結局自分が苦しむことになるから…。
ケリー:私はもっとパーソナルなことね。葛藤や恐れ、歓びを経験し、いろいろ考えることがとても多かったわ。
ミッシェル:私は、クリエイティヴの過程に積極的に関わるようになり、コントロールする代わりに責任も引き受ける。イエスだけではなくノーとも言えるようになったわ。
――それがいい形でデスチャのレコーディングに持ち込まれたということね。
ビヨンセ:そうよ。私達はお互いに高めあうことができる関係にある。だから、以前より精神的に強くなったし、音楽面でもさらによくなった。見た目もよくなったでしょ(笑)。今は最高の状態にあるわ。私もノーと言えるようになったしね。
ケリー:ノーっていい言葉よね(笑)。
――毎回新しいプロデューサーを発掘しているでしょ。今回は?
ビヨンセ:ナインス・ワンダーというヒップホップ系で活躍している人と数曲をやったわ。R&Bシンガーとやるのは初めてじゃないかしら。他にはショーン・ギャレットという素晴らしいソングライターと仕事をしたわ。
ミッシェル:私達は、ハングリーで、謙虚であるうえに優しくて、才能溢れる人達と一緒に仕事ができて本当にラッキー。
――プロデューサーとしてビヨンセ自身は、どんなことをやりたいと思ったの?
ビヨンセ:ケリーも、ミッシェルも、素晴らしい声と才能に恵まれている。今回はそこにフォーカスしたいと思ったの。だから、リード・ヴォーカルも3人で次々に交替しているし、サビやヴァースでもハーモニーが入り込んだりしている。これは私達にとって、という意味だけれど、とてもR&Bしているアルバムだと思うわ。
――そうよね。決して斬新なバックトラックにヴォーカルが負けていないもの。ところで、アルバムを作るうえでプレッシャーは?
ビヨンセ:アルバムを作る段階では相当あったわ。でも、今は全くないの。というのは、自分達でも自信が持てる作品ができたから。私達にとってセールスはそれほど大きな問題じゃない。今は清々しい達成感があるわ。
――でも、前作の成功で、世界の頂点に立っているという実感はあるでしょ?
3人:頂点になんて立っていないわよ(笑)。
ビヨンセ:とてもそんな気分にはなれないわ。
ミッシェル:今はまるでデビュー時のような気持ち。またまた頑張らないと。
ケリー:そうよね。1日ごとに新しい目標が生まれている。そんな感じだから。
――どうしてそんなに頑張れるの?
ビヨンセ:よく言われるんだけれど、無理しているわけじゃないから。むしろ若い今こそ一生懸命に働き、そして学び、その後は子供と過ごす時間を楽しみたいと思っているの。そういう人生計画ってステキでしょ?
――でも、頑張るなかで、モチベーションが下がることはないの?
ビヨンセ:もちろん辛いと思うことはあるけれど、そんな時は、この仕事をしたくてしかたなかった8歳の頃を思い出すの。それに最高の人達と仕事をする機会に恵まれているんだもの。そんな弱音を吐いている暇はないわ。
ケリー:私達が今あるのは、神様と私達の努力、それにスタッフの尽力があったからこそ。感謝しないとね。
――ところで、ビヨンセは映画『ピンクパンサー』に出演したのよね。撮影はどうだった?
ビヨンセ:脚本がすごく面白かったし、主演のスティーヴ・マーティンは、最高のコメディアン。実際に撮影をしていて楽しかったし、いろいろなことを学ばせてもらったわ。公開は来年の夏を予定しているのよね。
――サントラは?
ビヨンセ:まだ何も決まっていないのよ。
――来年はデスチャのツアーも始まるし、ますます忙しくなるわね。
ビヨンセ:そうね、でも、今回はたっぷり準備期間があるから、大丈夫。準備はOKよ。
取材・文●服部のり子 |
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