──サマーソニックでのライヴはどうでしたか?
プレストン(Vo&G):パーフェクト。完璧だった。今までこんなに楽しかったことはないくらい、本当にエキサイティングだったよ。
──熱いライヴでしたが、実際ステージも暑かった?
プレストン:うん、すごく暑かった(笑)。とくに僕は初日(大阪公演)で衣装にスーツを着ちゃったから、これが信じられない程、暑くて大失敗だった。でも、実際にステージに上がっちゃうとそんなこと気にならないんだけどね。
──フェスと単独公演だと反応も違ったりする?
プレストン:いや、そうは思わないな。たとえ他のバンド目当てに来たお客さんでも、僕らの演奏でグッとハートをつかめたと思うし、(以前からの)ファンの子も一緒に盛り上がっていた。それがライヴの醍醐味なんだよ。思いっきり楽しむっていう。
──ほかのバンドを見る余裕はあった?
プレストン:カサビアンを観た。すごく素晴らしいライヴだったよ。今回2日間一緒だったから仲良くなったんだけど、“イギリスでも一緒にライヴやろうぜ”って話したんだ。あとはブロンクス。彼らほどエネルギッシュなバンドに出会ったのは久しぶりだったよ。
──日本とイギリスのフェスで違いはありますか?
プレストン:うん、やっぱり全然違うね。個人的には日本でプレイする方が好きなんだけど。日本のファンは音楽のためにフェスに来るからね。バンドや音楽自体に興味がある。イギリスの場合は週末にキャンプに出かけるような感覚で、遊びに行くような雰囲気だからね。
──観客としてのフェスの思い出はある?
プレストン:フェスには行ったことないんだ。イギリスのフェスの雰囲気が嫌いっていうのもあるけど、コンサートを観る行為って僕にとってはすごく疲れることなんだ。自分がプレイするときだけじゃなくて、オーディエンスのときも120%の力で楽しみたいからね。だから、フェスだと出演バンドが多すぎて僕、死んじゃうよ。
──じゃあ、120%の力で楽しんだ思い出のコンサートは?
プレストン:音楽の世界に入る最大のきっかけになったのは、9歳の時に観たキンクスのライヴなんだ。お母さんと一緒に行ったんだけど、13年後となった今でも細い所まで鮮明に覚えてる。彼らは本当に素晴らしい曲をたくさん書いた。パーフェクトな。そんなポップ・ソングをこれだけ書いたバンドってほかにないんじゃないかな。
──ライヴを観た後に改めてアルバムを聴きなおしたのですが、ステージ栄えする曲が多いなと思いました。曲作りのときにもライヴでのノリやすさを重視してるの?
プレストン:僕らが曲を書いたとき、まさかアルバムを出せるとは思っていなかったんだ。そんなことは想像していない状況だったんだ。目標としていたのは素晴らしいポップ・ソングを書くこと。そして、小さいギグで演奏すること。結果的に(レコード会社との)契約ができたので、アルバム用にちょっとひねりを加えてアレンジしたんだ。
──日本でもイギリスでもいろんなライヴを重ねてると思うけど、経験を積むことの手ごたえは感じてる?
プレストン:そうだね、もちろん自分達の成長というのも感じているし、プロデューサーのスティーヴン(・ストリート/ブラー、ザ・スミスなどを手がけた)にも、上手くなったねって言われたんだ。一人で演奏しても上手くなるのは難しいと思う。4人で演奏することで分かることもあるしね。
──11月の再来日に備え、ファンに一言お願いします。
プレストン:サマーソニックでも、その前の単独でも、日本のファンはものすごいエネルギーを僕達に与えてくれた。だから、同じようにエネルギーを与えてくれればいいと思う。僕達は与えられたエネルギーは10倍にして返すからね!
取材・文●編集部
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