『SUNRISE』 BMGファンハウス BVCR-17032 \2,625(tax in) 2004年5月26日発売
1. Day & Night 2. Let’s go for a long walk 3. うさぎ 4. 小さな鳥 5. コロニー 6. 真昼に咲く月 7. Sunrise 8. the only one 9. 海のイルカ
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| ――まずは、ビヨークはもともと好きだったんですか?
弥生:ジャズをベースにしたアルバムがあるんですけど、好きで聴いてましたね。でも音楽性はもちろんのこと、彼女の生き方みたいなところに影響されたのがあって。雑誌とかでインタビューを読むと変わったコメントしているし、ああこの人は何にも流されずに生きているんだなあと。ロックとかR&Bといったジャンルがあるけど、彼女はビヨークっていうジャンルをすでに確立している…そこにすごい興味がありました。
――なるほど、そのビヨークのライヴがきっかけで音楽の道へ…。するとその時期に弥生さんは、何か迷っていることがあったのですか?
弥生:モデルを始めてまもない頃に、目標みたいなのを立てていて、それにはいくつか細かくこういう雑誌で仕事がしたいとかあったんですけど、そういうのが2~3年すると全部達成してしまい、次の目標を探しているときでした。モデルの仕事も繰り返しが多くて、なんだか自分はマネキンみたいだな?ここに、自分の存在する意味はないのでは?っていう自問自答みたいなことをずっとしている頃。 それで、自分の思いとかをノートに書きためていたり、詩を書いていたりしていたんです。でもね、それがすぐに音楽だ!ってその頃は直結することにはならなくて。 何故かというと、あまりにも小さい頃から作曲とかそういうことは自然としていて、ピアノで弾き語りとか。趣味というか遊びでずっとやってきたことが、まさか職業になるとは思いもしなかった。
――独学でデモ作りをスタートさせたということですが、弥生さんの作詞&作曲のスタイルを教えてください。
弥生:最初はピアノしか使える楽器がなくて、もっと自由に使える楽器はないかと探していたときに、ギターを拾ったんですよ。ゴミ置き場で(笑)。ネックが折れていたのでボンドでとめて、それで弾いたらすっごいいい音がしたので、それからギターで作曲するようになりました(笑)。 最初はコードとか分からないから、思ったことをそのまま。「コロニー」とかはそのときにできた曲です。 私は1曲を書くときに、何個かのフレーズとメロディがくるんですけど、その段階で何について書こうかということは自分の中ではっきりしていて。それで曲の構成とか全部決めたあとに、最後に詞を組み立てていくっていう感じです。
――曲を作るとき、自分の中で決めていることはありますか?
弥生:多々ありますよ。例えば、私は曲を書く根本的な原因は、ネガティヴなことが起きたときが多いんですね。すごく落ち込んだときとか、振られたときとか。 そういう落ち込んだのが原動力となって、そのままピアノとかギターを前にしたときに、曲を通して出てきたものがネガティヴなものからポジティヴなものへと移行しているという、その時間の流れを書くのが好き。だから、最初はネガティブなことを書いていたとしても、最後の詩の中にはポジティヴな思いが残る、それが伝わるように書いてますね。
――東京/ロンドン/ニューヨークでのアルバム制作で、何か記憶に残ったことは?
弥生:ニューヨークにAKっていう女性のプロデューサーがいて。本当は一番最初に彼女と仕事がしたいっていうのがあったんですけど、その前にロンドンとかに行っていて、最後にその願いは叶ったんです。 ニューヨークではデモ制作から何から全部そこでやってきました。自分の中に新しい風が欲しかったので、スーツケースとマイク1本だけ持って出かけたんです。 そこで2ケ月くらい生活して、ニューヨークの街や人々にたっぷりと栄養をもらいながら、「SUNRISE」と「Day&Night」を作れたことですね。
――1stアルバムができ上がり、世の中に出ますが、その心境を教えてください。
弥生:嬉しいですね。本当に、形になって。一曲一曲を、単独でポンポンポンと作ったのをまとめるというのではなく、ひとつのお話のようにアルバムが1枚聴けたらいいなと思っていたので、そういう意味でこのアルバムは最初から最後まで繋がっていると思っていますから。 でもゴールじゃなくて、スタートです。1枚まとめたことによって、視野が広がったのもあるし、より深めたい部分もでてきたし、今、頭の中が扇になっています(笑)。
取材・文●山田正樹 |
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