いい音爆音アワー vol.116 「ここほれ!犬ジャケ♪特集」

動物が登場するジャケットに限定して、前から一度、特集をやってみたかったのです。だけど、動物と言ってもいささか広うござんす。何かひとつの動物に絞りたいのですが、そうすると案外、数が集まらない。何でもいいならあるでしょうが、もちろんお薦めできるような名曲・名演奏じゃないと意味がありません。
ジャケット、特にLPサイズのものは眺めているだけでも楽しいものですが、普段はそんなにジッと観察したりすることはありません。だけど、そろそろ本気でこれをやろうと思い、手持ちのレコード・CDのジャケットを片っ端からチェックしていきました。すると、けっこう発見するものですね。見慣れていたつもりのジャケットでも、景色の中に紛れていたりだとか。特に驚いたのが、”Beck”の『Odelay』。モップのおばけみたいなものが飛んでる妙な写真だ、と思っていたら、これが犬でした。知ってた?
それも含めて、犬がいるジャケットが随分集まったので、ついに犬ジャケ特集ができることになりました。
セットリスト
James Taylor「One Man Parade」代表的な犬ジャケのひとつ。構図や色合いも美しい。- ∨
第2弾シングル(1973年2月発売)
4th アルバム『One Man Dog』(1972年11月1日発売)収録
作詞・作曲:James Taylor/プロデュース:Peter Asher
レーベル:Warner Bros.
全米67位 アルバムは全米4位、全英27位*写真:Peter Simon(ミュージシャンのポートレート多数)
デザイン:Ed Thrasher
犬種:ウェルシュ・コーギー・ペンブローク?・アルバム発売日の2日後、11月3日にテイラーはCarly Simonと結婚。
・ほとんどがテイラーの自宅で録音された。
・James Taylor: lead vocal, backing vocal, acoustic guitar, harmonica / Danny Kortchmar: electric guitar, timbales / Russ Kunkel: congas / Peter Asher: guiro / Abigale Haness, Carole King, Carly Simon, Alex Taylor, Hugh Taylor, Kate Taylor: backing vocalsジェイムス・テイラー:
1948年3月12日、米国マサチューセッツ州ボストン生まれ。ノースカロライナ州チャペルヒルで育つ。
5人兄弟の2番目で、全員がミュージシャン。
1960年夏、2つ年上のダニー・コーチマーと出会い、仲良くなる。
1966年、ニューヨークに移住し、コーチマーらとバンド結成。”The Flying Machine”と名乗るが、翌年、シングル「Night Owl」をリリースして、解散。。
テイラーはヘロイン中毒になり、ノースカロライナの自宅で半年間療養する。
同年末、ソロで活動することにし、ロンドンに渡る。
コーチマーがテイラーを、ビートルズが1968年に設立したばかりのApple RecordsのA&R部長、ピーター・アッシャー(Peter Asher)に紹介する。ポール・マッカトニーもテイラーを大いに気に入って、契約が決まる。
1968年12月6日、アッシャーのプロデュースによるアルバム『James Taylor』でデビュー。
しかしレコーディング中にテイラーは再びヘロインにはまり、治療のために入院。プロモーション活動ができなかった。
1969年7月、バイク事故に会い、両手両足を骨折、数ヶ月入院する。
Appleとは契約解消となるが、同年10月、Warner Bros.との契約が成立する。
アッシャーもAppleを辞め、テイラーのマネージャー兼レコードプロデューサーとなる。テイラーは回復後、カリフォルニアに移住。
1970年2月、2nd アルバム『Sweet Baby James』リリース。全米3位のヒット。
1971年3月16日、3rd アルバム『Mud Slide Slim and the Blue Horizon』リリース。全米2位。キャロル・キング作のシングル「You’ve Got a Friend」は全米1位を獲得。1972年11月1日、4th アルバム『One Man Dog』リリース。
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Van Morrison「Days Like This」恋人とグレイハウンドの散歩をするモリソン。- ∨
シングル(1995年5月発売)
23rd アルバム『Days Like This』(1995年6月5日発売)収録
作詞・作曲:Van Morrison/プロデュース:Van Morrison
レーベル:Polydor
全英65位 アルバムは全英5位、全米33位*写真:Andrew Macpherson(俳優、ミュージシャン、ファッション、広告)
デザイン: Abrahams Pants & Andy Greetham
犬種:グレイハウンド・ジャケットの女性はリリース当時の恋人でその後結婚&離婚したミシェル・ロッカ(Michelle Rocca)。元ミス・アイルランド。
・Alto Sax solo: Van Morrisonヴァン・モリソン(本名:Sir George Ivan Morrison, OBE)
1945年8月31日、北アイルランド・ベルファスト生まれ。
1964年、”Them”を結成し、「Gloria」などのヒットを飛ばし、”Blue Eyed Soul”として人気を博す。
1966年、Them解散。Themのプロデューサーだったバート・バーンズ(Bert Berns)に誘われ、NYに渡り、彼のレーベル「Bang Records」と契約。
1967年6月、Bangより、ソロデビュー・シングル「Brown Eyed Girl」をリリース、全米10位のヒット。
同年9月、1st ソロ・アルバム『Blowin’ Your Mind!』リリース。しかしこれはシングル4枚分のつもりで作った曲を集めて、バーンズがモリソンに断りもなく発売したものだった。モリソンは怒ったが契約上どうしようもなかった。結局「Warner Bros.」が救いの手を差し伸べ、現金2万ドルでBangとの契約を買い上げた。
1968年11月、Warnerより、2nd アルバム『Astral Weeks』リリース。
1970年1月、3rd アルバム『Moondance』リリース。全米29位、全英32位。
1971年10月、5th アルバム『Tupelo Honey』リリース。全米27位。
1973年、ベルファストへ戻る。
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1995年6月、23rd アルバム『Days Like This』リリース。全英5位、全米33位。
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Amy Winehouse「Intro」〜「Stronger Than Me」デビュー・アルバムに黒い犬。飼ってたのかなぁ。- ∨
1st シングル(2003年10月6日発売)
1st アルバム『Frank』(2003年10月20日発売)収録
作詞・作曲:Amy Winehouse, Salaam Remi/プロデュース:Salaam “The Chameleon” Remi
レーベル:Island
全英71位 アルバムは全英3位、全米33位*写真:Charles Moriarty(2003年に写真家として仕事を始めた)
デザイン:Michael Nash Associates
犬種:スコティッシュ・テリア?・タイトルの「Frank」はエイミーのお父さんミッチがよく歌っていたFrank Sinatraから
エイミー・ワインハウス:
1983年9月14日、ロンドン、サウスゲイト生まれ。
IslandのA&R、ダーカス・ビーズ(Darcus Beese)は偶然聴いたエイミーの歌を気に入り、しかし連絡先が分からず、やっと見つけた時には、エイミーはEMIと作家契約をし、既に何曲もレコーディングを行っていた。プロデューサーのサラーム・レミ(Salaam Remi)とも既に仕事をしていた。ビーズは焦って、Islandとエイミーの契約をまとめた。
2003年10月20日、1st アルバム『Frank』リリース。Sarah VaughanやMacy Grayにも例えられ、高く評価される。
2006年10月、2nd アルバム『Back to Black』リリース。全英1位他各国で1位を獲得する大ヒット。
2007年5月18日、ブレイク・フィールダー・シビル(Blake Fielder-Civil)と結婚。
同年8月、夫婦で薬物・アルコール依存症の治療施設に入所。
2008年2月、グラミー賞で、シングル「Rehab」が「Record of the Year」「Song of the Year」「Best Female Pop Vocal Performance」を獲得、アルバムは「Best Pop Vocal Album」を獲得。エイミー自身は「Best New Artist」、プロデュースしたマーク・ロンソンは「Producer of the Year, in the non-classical」を獲得するという快挙。
その後もリハビリ施設への入退院を繰り返す。
2011年6月、復帰を目指し、ヨーロッパ・ツアーを開始。しかしその初日、セルビアのベオグラードでの約2万人の聴衆を集めた野外コンサートで、泥酔により大失態を演じ、観客からブーイングを浴び、新聞に「史上最悪のコンサート」などと書かれた。結局、ツアーはキャンセルされ、当面の活動停止がアナウンスされた。
同年7月23日、自宅で死去。死因はアルコール中毒。
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Fleetwood Mac「Sara」実はジャケの犬の写真家の言葉から、アルバムタイトルがつけられた。- ∨
第2弾シングル(1979年12月5日発売)
12th アルバム『Tusk(牙)』(1979年10月12日発売)収録
作詞・作曲:Stevie Nicks/プロデュース:Fleetwood Mac, Richard Dashut and Ken Caillat
レーベル:Warner Bros.
全米7位、全英37位 アルバムは全米4位、全英1位、オリコン27位*写真:Peter Beard(アフリカ写真家、コラージュも得意)
デザイン:Vigon Nahas Vigon
犬種:ブリタニー・スパニエル?・メンバーがアフリカ旅行中に写真家ピーターと出会い、彼が「牙こそシンプルにしてパワーを秘めたるもの」という話をしたところからこのタイトルとなった。
・”Sara”はニックスの友人Sara Recorのこと。1977年11月から、ニックスはミック・フリートウッドとつきあっていたが、78年の終わり頃、フリートウッドはSaraとつきあい始め、それでニックスは別れた。またSaraはそれ以前Don Henleyとつきあっていた。
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Eric Clapton「Better Make It Through Today」ジャマイカ録音。なぜこの犬のジャケットなのかは謎。- ∨
3rd アルバム『There’s One in Every Crowd(安息の地を求めて)』(1975年3月発売)収録
作詞・作曲:Eric Clapton/プロデュース:Tom Dowd
レーベル:RSO
アルバムは全英15位、全米21位*写真:Henri De Chatillon(アンリ・デ・シャティヨン)(1972年没。よく分からない人)
犬種:チェサピークベイ・レトリバー?・ジャマイカ録音
・Eric Clapton: vocals, e-guitar, a-guitar, dobro / George Terry: e-guitar, a-guitar, b-v / Carl Radle: e-guitar, bass / Dick Sims: Hammond organ, a-piano, Fender Rhodes / Albhy Galuten: synthesizers / Jamie Oldaker: drums, percussion / Yvonne Elliman: vocals, b-v / Marcy Levy: b-vエリック・クラプトン:
1945年3月30日、英国サリー州リプリー生まれ。
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1970年8月16日、1st ソロアルバム『Eric Clapton』リリース。全米13位
同年、Delaney & Bonnie & Friendsにいたボビー・ウィットロックとカール・レイドル、ジム・ゴードンとともに、”Derek and the Dominos”を結成。
同年11月9日、アルバム『Layla and Other Assorted Love Songs(いとしのレイラ)』リリース。全米16位。
1971年、Derek and the Dominos解散。
デュアン・オールマンやジミ・ヘンドリックスの相次ぐ死に精神的なダメージを受け、ヘロインの薬物依存症となり、暫く音楽活動を離れる。
1974年7月、2nd ソロアルバム『461 Ocean Boulevard』リリース。シングル「I Shot the Sheriff」が全米1位の大ヒット。それが牽引してアルバムも全米1位に。
1975年3月、3rd アルバム『There’s One in Every Crowd(安息の地を求めて)』リリース。全米21位。
1976年8月26日、4th アルバム『No Reason to Cry』リリース。全米15位。
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Crosby, Stills, Nash & Young「Teach Your Children」メンバー4人なのに、6人+犬が並んで「西部開拓団」を演じた写真。- ∨
第2弾シングル(1970年5月発売)
1st アルバム『Déjà Vu』(1970年3月11日発売)収録
作詞・作曲:Graham Nash/プロデュース:Crosby, Stills, Nash & Young
レーベル:Atlantic
全米16位 アルバムは全米1位、全英5位*写真:Tom Gundelfinger(ロック系のジャケット写真を多く手掛けている)
デザイン:Gary Burden
犬種:オーストラリアン・ケルピー?・ジャケットは開拓時代の歴史本みたいなイメージなのだろう。
・ゲスト・ミュージシャンのDallas Taylor (dr)とGreg Reeves (b)がジャケットにクレジットされ、写真にも入っている。
・Graham Nash: lead vocal / Dallas Taylor: tambourine / Jerry Garcia: pedal steel guitar
・CS&Nとしては2nd アルバムになる。クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング:
1968年7月、ロサンゼルス郊外のローレル・キャニオンにあるジョニ・ミッチェルの家でのパーティで、元”Buffalo Springfield”のスティーヴン・スティルス(Stephen Stills)と元”The Byrds”のデイヴィッド・クロスビー(David Crosby)はスティルスの「You Don’t Have to Cry(泣くことはないよ)」を歌っていた。そこへ”The Hollies”脱退間近だったグラハム・ナッシュ(Graham Nash)が即興のハーモニーで加わり、歌い終わった時、3人のハーモニーに独特の響きがあることを確信、グループ結成に至った。
1969年5月29日、Atlanticより、アルバム『Crosby, Stills & Nash』でデビュー。全米6位、全英25位のヒット。
同年6月、ニール・ヤングが参加し、”Crosby, Stills, Nash & Young”となる。
同年8月、ウッドストック・フェスティバルに出演
1970年3月11日、アルバム『Déjà Vu』リリース。全米1位。
1971年4月7日、ライブ・アルバム『4 Way Street』リリース。全米1位。
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The Crusaders「Spiral」メンバー4人なのに、6人+犬が並んで「十字軍」を演じた写真。- ∨
アルバム『Those Southern Knights(南から来た十字軍)』(1976年発売)収録
作曲:Joe Sample/プロデュース:Stewart Levine
レーベル:ABC
アルバムは全米38位、Soul 9位、Jazz 2位*写真:Ethan Russell(”The Beatles”を初めとする音楽系写真家)
デザイン: Tom Wilkes
犬種:ブリタニー・スパニエル?・Wayne Henderson: trombone / Wilton Felder: tenor saxophone / Joe Sample: keyboards / Stix Hooper: drums, percussion
・Larry Carlton: guitar / Robert “Pops” Popwell: bassクルセイダーズ:
1952年、幼馴染ウェイン・ヘンダーソンWayne Henderson (tb)とジョー・サンプルJoe Sample (key)に、テキサス州ヒューストンのハイスクールで出会ったウィルトン・フェルダーWilton Felder (t.sax)、スティックス・フーパーStix Hooper (dr)が加わり、結成。
1960年、LAに移転した後、”The Jazz Crusaders”と名乗り、Pacific Jazz Recordsと契約。1961年、デビュー・アルバム『Freedom Sound』をリリース。
18枚のアルバムをリリースした後、
1971年、Blue Thum Recordsに移籍し、グループ名を”The Crusaders”と改める。ロバート・ポップウェルRobert “Pops” Popwell (b)とラリー・カールトンLarry Carlton (g)を準メンバーとして迎え、よりクロスオーヴァーなサウンドへと舵を切った。
1976年、9th アルバム『Those Southern Knights』リリース後、ヘンダーソンがプロデューサーとしての道に専念するためグループを離れる。
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ネーネーズ「糸満姉小[イチマンアングヮー]」親戚一同?集合写真に犬発見。- ∨
5th アルバム『なーらび』(1995年3月24日発売)収録
作詞・作曲:沖縄民謡/プロデュース:知名定男
レーベル:Ki/oon Sony Records*写真:矢幡英文(詳細不明)
デザイン:八木康夫 (PICTOX129)
犬種:ゴールデン・レトリーバー・これは第1期。メンバーは、古謝美佐子、吉田康子、宮里奈美子、比屋根幸乃
ネーネーズ:
1990年、知名定男のプロデュースで結成。メンバーは古謝美佐子、吉田康子、宮里奈美子、比屋根幸乃。
1991年4月10日、インディーズ・アルバム『IKAWU』リリース。
1992年9月21日、Ki/oon Sony Recordsより、2nd アルバム『ユンタ』リリース。
1995年03月24日、5th アルバム『なーらび』リリース。
1995年、古謝美佐子が脱退。翌年、當眞江里子が加入。
1997年、アンティノスレコードに移籍。
同年10月22日、8th アルバム『明けもどろ〜うない〜』リリース。
1999年11月15日、沖縄コンベンション劇場での公演を最後に第1期の活動を停止する。
遡って同年9月には、第2期ネーネーズが活動を開始。2003年に解散。
2003年、知名が「モーニング娘。のグループ展開を参考にネーネーズの世界展開を目指す」として新メンバーの一般公募を行う。
2004年1月、上記オーディションから選ばれた4人により第3期が活動を開始。2009年解散。
以降、第4期(2010年–2014年)、第5期(2014年–2019年)、第6期(2019年–)とメンバーを更新しながら継続中。
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Crash Test Dummies「Swimming In Your Ocean」世界の名画を加工。16世紀の犬がいる。- ∨
第2弾シングル(1994年1月発売)
2nd アルバム『God Shuffled His Feet』(1993年10月26日発売)収録
作詞・作曲:Brad Roberts/プロデュース:Jerry Harrison and Crash Test Dummies
レーベル:BMG (Arista)
カナダ6位 アルバムは全米9位、全英2位、カナダ11位*イタリアルネサンス期の巨匠ティツィアーノ・ヴェチェッリオの絵画「バッカスとアリアドネ」(1520-23)にメンバーの顔をインサート。
デザイン: Kevin Mutch
犬種:キャバリア・キングチャールズ・スパニエル・Brad Roberts: vocal, a-guitar, e-guitars / Ellen Reid: piano, keyboards, b-v / Benjamin Darvill: harmonica, mandolin, a-guitar / Dan Roberts: bass / Michel Dorge: drums, percussion
クラッシュ・テスト・ダミーズ:
カナダ、マニトバ州ウィニペグ出身のフォーク・ロック・バンド。
1991年4月5日、BMG Recordsより、1st アルバム『The Ghosts That Haunt Me』リリース。シングル「Superman’s Song」がヒットしたおかげで、アルバムもカナダ国内で40万枚を売り上げ、カナダ2位となる。翌年の「Juno Award」では「Group of the Year」を獲得した。
1993年10月26日、2nd アルバム『God Shuffled His Feet』リリース。インターナショナルでヒットし、全米9位、全英2位、カナダ11位。シングル「Mmm Mmm Mmm Mmm」もラジオでかかりまくり、全米4位、全英2位のヒットとなった。
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Fabulous Poodles「Mr. Mike」ここよりは犬が主役。まずはプードルのアップ。- ∨
1st アルバム『Fabulous Poodles(理由なき反抗)』(1977年9月発売)収録
作詞・作曲:John Parsons, Tony de Meur/プロデュース:John Entwistle
レーベル:Pye Records*写真:Sally Anne Thompson(動物写真家)
デザイン:Tom Climpson & John Parsons
犬種:スタンダード・プードル・”The Who”のベーシスト、ジョン・エントウィッスルがプロデュース。この曲では8弦ベースを弾いている。
ファビュラス・プードルズ:
英国のニューウェイブバンド
Tony de Meur: guitar, lead vocals, harmonica
Bobby Valentino: violin, mandolin, backing vocals
Richie C. Robertson: bass, backing vocals
Bryn Burrows: drums, backing vocals1974年、トニー・デ・ミューア、ボビー・ヴァレンチノを中心に、ロンドンの南東デプトフォードで”Poodles”結成。メンバーではないが、詩人のジョン・パーソンズ(John Parsons)が作詞・ロードマネージャー・デザイン・グッズ制作などを担当した。
Private Stock Recordsと契約を交わし、
1975年2月14日、1st シングル「Chicago Box Car」をリリース
リッチー・ロバートソンとブリン・バロウズの参加を得て、バンド名を”Fabulous Poodles”と改める。
Pye Recordsに移籍。”Yes”のマネージャーだったBrian Laneがマネージメントを担当する。
1977年9月、”The Who”のベーシスト、ジョン・エントウィッスルのプロデュースにより、1st アルバム『Fabulous Poodle(理由なき反抗)』リリース。
1978年、マフ・ウィンウッド(Muff Winwood)のプロデュースにより、2nd アルバム『Unsuitable(理由なき亀裂)』リリース。
同年12月、米Epicより、コンピレーション・アルバム『Mirror Stars』をリリース。全米61位とまずまずの好成績。
1979年、3rd アルバム『Think Pink』リリース。全米185位止まり。
同年末、解散。バロウズは”Underworld”の創設メンバーとなる。
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Animal Logic「Someday We’ll Understand」ポリスでボツになった犬ジャケを転用。- ∨
1st シングル(1989年発売)
1st アルバム『Animal Logic』(1989年発売)収録
作詞・作曲:Deborah Holland/プロデュース:Stanley Clarke, Stewart Copeland
レーベル:I.R.S.(US) / Virgin(All but US)
アルバムは全米106位*写真:明らかに動物写真家のSally Anne Thompsonの写真作品「Dalmatian sitting with paw up」を左右逆にし、3頭に増やしている(元は1頭)が、クレジットなし
デザイン:Ryan Art
犬種:ダルメシアン・ジャケットは元々、”The Police”のベストアルバム用に作られたがボツになっていたものだったが、スチュアート・コープランドはその絵柄が好きで、自分の家に飾っていた。「Animal Logic」というバンド名は兄でポリスのマネージャーでもあったマイルスが思いついたものだが、それを知らせる電話があった時、スチュアートは「完璧だね!ジャケットももうできてるよ」と返した。
・レーベルの「I.R.S.」はマイルス・コープランドが仲間と1979年に設立した米レーベル。アニマル・ロジック:
Deborah Holland: vocals
Stanley Clarke: bass
Stewart Copeland: drums1986年10月、シングル「Don’t Stand So Close to Me ’86(高校教師’86)」をリリースした後、”The Police”は活動休止。
1987年、スチュアート・コープランドはスタンリー・クラークと、女性ボーカルのバンドを作ろうと計画する。探し回った結果、デボラ・ホーランドというアメリカ系カナダ人のSSWに決定する。
同年11月、とりあえず”Rush Hour”という名前でブラジルへの小規模ツアーに出かける。Andy Summersが帯同したが、The Policeといろいろ比べられるのがイヤで消極的で、ツアーの後、離れた。
レコーディングではギターにジョー・ウォルシュ(Joe Walsh)を呼んだが、来なかった。次に声を掛けたのはデボラのバンドでギターを弾いていたマイケル・トンプソン(Michael Thompson)。彼もソロアルバムの予定があったので、バンドへの加入は否定したが、レコーディングと3週間のアジアツアーには参加した。
1989年、1st アルバム『Animal Logic』リリース。
1991年、2nd アルバム『Animal Logic II』リリース。
映画音楽の仕事でスタンリー・クラークがツアーに出れなくなり、代わりを探してもアルバムのプロモーションにならないので、解散を決める。デボラはソロ活動をスタートする。
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Rick Springfield「Jessie’s Girl」犬はリックの愛犬“ロニー”。ネクスト・アルバムのジャケットにも登場する。- ∨
第2弾シングル(1980年2月発売)
4th アルバム『Working Class Dog』(1981年2月14日発売)収録
作詞・作曲:Rick Springfield/プロデュース:Rick Springfield, Bill Drescher, Keith Olsen
レーベル:RCA Records
全米2週連続1位、全豪1位 アルバムは全米7位、全豪33位*写真:Tom Gibson(詳細不明)
デザイン:Mike Doud
犬種:ブルテリア・1982年のグラミー賞で「Best Rock Vocal Performance, Male」を受賞。
リック・スプリングフィールド:
1949年8月23日、オーストラリア、シドニー生まれ。
1972年5月、1st ソロシングル「Speak to the Sky」リリース。全豪5位のヒット。
デビューアルバムをロンドンで録音してから、同年中頃、渡米。
同年8月、「Speak to the Sky」を米Capitolからリリース。全米14位に。
同年8月28日、Capitolより1st アルバム『Beginnings』リリース。全豪15位、全米35位と健闘するも、Capitolが金を渡してレコードを買わせたという噂が広まり、ラジオDJがオンエアを控えるという事態が起こり、Columbiaに移籍。
1973年9月17日、Columbiaより2nd アルバム『Comic Book Heroes』リリース。売れず、契約終了。
1976年、3rd アルバム『Wait for Night』をChelseaレーベルよりリリース。売れず、ほどなくレーベルが倒産。
その後、俳優業に転身、1981年から昼メロドラマ「General Hospital」に出演し、人気を博す。
1981年2月14日、RCA Recordsより、4th アルバム『Working Class Dog』リリース。シングル「Jessie’s Girl」が全米1位の大ヒット。
1982年3月23日、5th アルバム『Success Hasn’t Spoiled Me Yet』リリース。全米2位。
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The Cardigans「Sick & Tired」日本受けのするバンドだった。この1st アルバムが米欧で発売されたのは3年後。- ∨
第3弾シングル(1994年9月発売)
1st アルバム『Emmerdale』(1994年2月18日発売)収録
作詞:Magnus Sveningsson/作曲:Peter Svensson/プロデュース:Tore Johansson
レーベル:Trampolene Records
全英96位 アルバムはスウェーデン29位*写真:Anders Kristensson(人物写真が多い)
デザイン:Andreas Mattsson
犬種:イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル・リリースは日本が2番目で同年9月24日、次のヨーロッパは97年1月、米国発売は97年8月。
カーディガンズ:
スウェーデンのバンド
ニーナ・パーション(Nina Persson): vocals
ピーター・スヴェンソン(Peter Svensson): bass, guitar, percussion, piano, vocals, bells, vibraphone
ラス・ヨハンソン(Lars-Olof Johansson): a-guitar, piano
マグナス・スヴェニンソン(Magnus Sveningsson): bass
ベン・ラガーバーグ(Bengt Lagerberg): drums, percussion, bassoon, recorder1992年10月、ピーター・スヴェンソンとマグナス・スヴェニンソンを中心に結成。この2名は元々ヘヴィメタル好き。なので、1st アルバムではブラック・サバスの曲もカヴァーしている。
ここにマグナスの幼馴染でバンド仲間だったベン・ラガーバーグ、マテアス・アルフェイム (g)、さらにマテアスのクラスメイトだったニーナ・パーションが参加する。 結成から1年が過ぎた頃マテアスが脱退し、ベンの友人、ラス・ヨハンソンが代わりに入った。
5人は共同生活をしながらデモを制作し、これがプロデューサーのトーレ・ヨハンソン(Tore Johansson)の耳に入って、
1994年2月18日、アルバム『Emmerdale』でデビュー。当初、母国スウェーデンでのみの発売だったが、同年9月24日に日本で、翌1997年1月にヨーロッパ、5月にカナダ、8月に米国で順次発売された。スウェーデン29位。
1995年3月16日、2nd アルバム『Life』リリース。スウェーデン20位、全英51位、オリコン13位と日本での人気が高かった。
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Blur「Girls & Boys」“Britpop”を定義した1枚と言われる。犬ジャケ界でも最高の1枚。- ∨
先行シングル(1994年3月7日発売)
3rd アルバム『Parklife』(1994年4月25日発売)収録
作詞:Damon Albarn/作曲:Damon Albarn, Graham Coxon, Alex James, Dave Rowntree/プロデュース:Stephen Street
レーベル:Food Records
全英5位、全米59位 アルバムは全英1位*写真:Brunskill, Bob Thomas(Bob Thomasはスポーツ写真家。Brunskillは動物写真家のChris Brunskillのことか?)
デザイン:Stylorouge
犬種:グレイハウンド(「グレイハウンド・レース」中)ブラー:
Damon Albarn (vocal, keyboard, guitar): 1968年3月23日、ロンドン生まれ
Graham Coxon (guitar, vocal, sax): 1969年3月12日、西ドイツ生まれ、イングランド・エセックス・コルチェスター育ち(2003年に脱退したが、2009年に復帰)
Alex James (bass): 1968年11月21日、イングランド・ブルネマウス生まれ
Dave Rowntree (drums): 1964年5月8日、イングランド・エセックス・コルチェスター生まれ1988年、幼馴染のデーモン・アルバーンとグレアム・コクソンは、ロンドン大学Goldsmiths Collegeに入学すると、アレックス・ジェイムズに出会う。
同年10月、アルバーンがいた”Circus”というバンドにドラマーとしてデイヴ・ロウントゥリーが加入する。ギタリストが抜け、コクソンが加入する。
同年12月、Circusから2人抜け、ジェイムズが加入しベースを担当する。Circusは”Seymour”と改称する。サリンジャーの小説の登場人物だった。
1989年11月、ライブを観たFood RecordsのA&R、アンディ・ロス(Andy Ross)が気に入る。名前は気に入らなかったので、候補リストを出し、バンドは”Blur”を選んだ。
1990年3月、Food Recordsと契約。
同年10月15日、シングル「She’s So High / I Know」でデビュー。全英48位。
1991年8月26日、1st アルバム『Leisure』リリース。全英7位。
1992年3月、4th シングル「Popscene』リリース。全英32位だったが音楽性の転機となった。
2ヶ月間の米国ツアー。
1993年5月、2nd アルバム『Modern Life Is Rubbish』リリース。全英15位。米チャートへのランクインはできなかった。
1994年4月25日、3rd アルバム『Parklife』リリース。全英1位。90週間ランクインを続ける。
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Beck「Devil’s Haircut」世の中には変わった犬がいるものです。- ∨
第2弾シングル(1996年12月11日発売)
5th アルバム『Odelay』(1996年6月18日発売)収録
作詞・作曲:Beck Hansen, John King, Michael Simpson/プロデュース:Beck, The Dust Brothers
レーベル:DGC
全米94位、全英22位 アルバムは全米16位、全英17位*写真:Joan Ludwig(犬写真家。1992年のドッグショウで撮影したもの)
デザイン:Beck Hansen, Robert Fisher
犬種:Komondor(Hungarian Sheepdogとも呼ばれる)・samples: サビとブレイクのドラムはバーナード・パーディの「Soul Drums」より。ヴァースのドラムは”Them”のカバーによるジェイムズ・ブラウンの「Out of Sight」より。ギター・リフはThemの「I Can Only Give You Everything」だが、これはBeckが弾き直している。
・プロデューサーの”Dust Brothers”はJohn KingとMichael Simpsonのプロデュース・チーム。サンプリング・サウンドを得意とする。
・タイトル「odelay」はメキシコのスラング「órale」(「どうだい?」のような意味)の発音を崩した言葉。アルバム制作にすごく時間がかかったので「oh delay」のシャレでもある。ベック:
1970年7月8日、米国カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ
1993年3月、Sonic Enemy(インディ)より、アルバム『Golden Feelings』でデビュー。
同年3月8日、Bong Load Custom Records(インディ)より、12インチシングル「Loser」リリース。オルタナティヴ・ミュージック専門のラジオ局で放送されて評判を呼び、ビルボードのオルタナティヴ・チャートで1位に。
1994年2月22日、Flipside Recordsより、2nd アルバム『Stereopathetic Soulmanure』リリース。
複数のレコードレーベルの争奪戦の末にゲフィン傘下のDGCレコードと契約。
同年3月1日、DGCからメジャーデビュー・アルバム『Mellow Gold』をリリース。
同年6月27日、K Recordsより、4th アルバム『One Foot in the Grave』をリリース。
1996年6月、DGCより、5th アルバム『Odelay』をリリース。”Dust Brothers”のプロデュースの下、サンプリングを巧みに活用し、フォーク、ロック、ヒップホップ、ノイズ・ミュージック、デスメタルなど、様々な要素を自在に融合し、斬新なポップミュージックに仕立てて、高い評価を得た。
1997年のグラミー賞では「Album of the Year」にノミネートされ、「Best Alternative Music Album」と「Best Male Rock Vocal Performance」を受賞した。
1998年11月、6th アルバム『Mutations』をリリース。プロデューサーはナイジェル・ゴッドリッチ。『Odelay』路線の踏襲という周囲の期待を意図的かつ完全に裏切ったフォーキーな内容だった。
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Phoebe Snow「Love Makes a Woman」ジャケットの表には犬はいないけど裏へ回ると……粋なデザインで選出♪- ∨
4th アルバム『Never Letting Go(薔薇の香り)』(1977年発売)収録
作詞・作曲:Carl Davis, Eugene Record, William Sanders, Gerald Simms/プロデュース:Phil Ramone
カヴァー:オリジナルはBarbara Acklin(シカゴソウル、Eugene Recordの妻)のデビュー・アルバム(1968年発売)
レーベル:Columbia
アルバムは全米16位、全英35位*写真:courtesy of the New York Public Library(「ニューヨーク公共図書館」に保管してある昔の写真)
デザイン:Gene Grief and Paula Scher
犬種:アメリカン・スタッフォードシャー・テリア?・Hugh McCracken, Steve Burgh, Steve Khan: e-guitar / Ken Ascher: a-piano, e-piano, organ / Will Lee: bass / Chris Parker: drums / Ralph MacDonald: percussion / Michael Brecker: tenor sax solo / William Eaton: orchestration / Gwen Guthrie, Lani Groves, Patti Austin: backing vocals
フィービー・スノウ(本名:Phoebe Ann Laub):
1950年7月17日、ニューヨーク市生まれ。
1972年、ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジにある「The Bitter End」というクラブでスノウのライブを観た「Shelter Records」のオーナー、デニー・コーデル(Denny Cordell)(レオン・ラッセルと共同経営)は、とても気に入り、契約し、彼女の1st アルバムをプロデュースする。
1974年7月:1st アルバム『Phoebe Snow』をリリース。ミリオンセラーとなり、スノウはグラミー賞の最優秀新人賞にノミネートされた。
1975年8月、ポール・サイモンの「Gone At Last(哀しみにさよなら)」でデュエットする。サイモンやジャクソン・ブラウンのツアーの前座を務める。
1975年から78年、フォークシンガーのフィル・カーンズ(Phil Kearns)と結婚し、75年12月に娘ヴァレリー・ローズ(Valerie Rose)を授かるが、生まれながら深刻な脳障害を患っていた。しかし施設に託さず、娘が31歳で亡くなるまで自宅で看病を続けた。
契約問題でShelter Recordsと揉め、Columbia Recordsへ移籍。
1976年1月、フィル・ラモーンのプロデュースにより2nd アルバム『Second Childhood(夜の調べ)』をリリース。
1976年後半、デヴィッド・ルービンソン(David Rubinson)のプロデュースにより3rd アルバム『It Looks Like Snow(雪模様)』リリース。
1977年、再びフィル・ラモーンを起用し、4th アルバム『Never Letting Go(薔薇の香り)』リリース。
1978年、バリー・ベケット(Barry Beckett)プロデュースにより、5th アルバム『Against the Grain(詞華集)』リリース。
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2010年1月19日、脳内出血にて昏睡状態に。
2011年4月26日、死去。満60歳。
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次回の爆音アワーは・・・









