8ビット・プロジェクト、Pefumeからサザエさん、ツェッペリンまでチップチューン化

2009.04.12 01:40

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昨今はコンピも全盛、カバー物もあらゆる企画が次々と立ち上がり、様々な音楽アイテムが登場してくる。一世を風靡したなつかしのオルゴール作品もその類だが、ここのところはJ-POPをハウス風にアレンジする作品が多く登場した。一方でジブリもののウクレレによるカバーや、栗コーダーカルテットのようなほんわかゆる~い癒し系…でもホントは超絶スキルのハイレベル作品なんてアーティスティックな作品も人気の一角。

そんなカバー・ワールドに、ひときわ異彩を放つ破壊的な依存性をもった作品が現れた。8bit Projectの作るアルバム『SPICY INNOVATOR VS SUPERIOR MARIONETTE』である。ネーミングの時点で既に変な期待が頭をもたげるだろう? そのヨカン、大当たりだ。

ユニクロとゲームのコラボTシャツが登場したり、タカラトミーからスペースインベーダー・ゲーム筐体型貯金箱が発売されたりと、ゲーム・カルチャーブーム再燃の中において、このチップ・チューン作品は、幅広い世代へざっくりとぶっ刺さるゴキゲンなナンバーが遠慮なく軒を並べる。Perfume、宇多田ヒカル、EXILEといったメガヒット曲から、ジブリ作品、タイムボカン、サザエさん、果てはコールドプレイやレッド・ツェッペリンの曲までもが、ニヤリと笑える見事なチップチューン作品に大変貌だ。

8ビット・プロジェクトの手に掛かったカバー曲を聴いていると、よく知るヒット曲の歌詞が頭で再生されながら、ファイアーマリオになったりゲームオーバーになったり、アイテムゲットしたり、なんだか頭の中がおめでたいお祭り騒ぎになる。宇多田ヒカルが歌うステージのバックでグラディウスが飛んでいる映像が頭に再生されるんですが、既に私の頭は8ビットの処理能力しかなくなってしまったのでしょうか。

初めて聴くのに100万回聴いた懐かしさ、視聴すれば、この軽い興奮が伝染するはず。オフィシャルサイトでその音をご確認ください。ちなみに、CDのジャケットにどでーんと立ちはだかる黄色い物体は、伝説的ゲーム会社ATARI制作による、世界初のアーケードゲーム“コンピュータースペース”。へぇへぇへぇ!(←古っ)。

◆『SPICY INNOVATOR VS SUPERIOR MARIONETTE』オフィシャルサイト試聴

『SPICY INNOVATOR VS SUPERIOR MARIONETTE』
4月29日発売 2250円(税込)
01.「ポリリズム – チョコレイト・ディスコ – Baby cruising Love – love the world」
02.「BAD – BEAT IT – THRILLER」
03.『サザエさん』エンディングより 「サザエさん一家」
04.「ただ…逢いたくて – Together – Choo Choo TRAIN」
05.『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』メドレー 「ヤッターマンの歌 – 天才ドロンボー」
06.「Prisoner Of Love – Beautiful World – Flavor Of Life – ぼくはくま」
07.家電量販店メドレー 「HELLO, SOFMAP WORLD – ヨドバシカメラの歌 – 石丸電気の歌 – サトームセンCMソング」
08.「蕾」
09.スタジオジブリ作品メドレー2 『魔女の宅急便』『天空の城ラピュタ』『崖の上のポニョ』より「海の見える街 - 君をのせて – 崖の上のポニョ」
10.「ミス・ブランニュー・デイ( MISS BRAND-NEW DAY ) – I AM YOUR SINGER – 希望の轍」
11.『キテレツ大百科』エンディングより 「はじめてのチュウ」
12.ワンレン・ボディコン・メドレー 「CAN’T UNDO THIS !! – JAMES BROWN IS DEAD – ANASTHASIA」
13.「ジェニーはご機嫌ななめ」
14.「美しき生命」(VIVA LA VIDA)
15.『太陽にほえろ!』メドレー 「太陽にほえろ!メインテーマ – ジーパン刑事のテーマ – アクション -衝撃のテーマ – 愛のテーマ – 男たちの明日 – 予告編」
16.『2001年宇宙の旅』より 「ツァラトゥストラはかく語りき」
17.映画『インディ・ジョーンズ』シリーズより 「レイダース・マーチ」
18.70年代中期プラモデルTV-CMより 「ロボダッチCMソング(イマイバージョン)」
19.「天国への階段」(STAIRWAY TO HEAVEN)
20.「コンピューター・ゲーム “インベーダーのテーマ”」
21.「東風 – 中国女 – ファイアークラッカー」