ボブ・ディランの元恋人、「7本目の弦にはなりたくなかった」

1960年代にボブ・ディランの恋人で、彼の初期作品に影響を与えた女性:スーズ・ロトロが、2008年「A Freewheelin’ Time:A Memoir of GreenwichVillage in the Sixties」という本を出版した。これは60年代のNYグリニッチビレッジを舞台にした回想録という。
ボブ・ディランとスーズ・ロトロは、1961年に出会い、恋に落ちた。その時ディランは20歳、彼女は17歳。「風に吹かれて」が収録された1963年のアルバム『フリーホイーリン』のジャケットで、ディランと腕を組んで写っているのがロトロだ。
「いろんな世代に人に、あの時代がどんなものだったかを知ってもらえるとうれしい。私たちはみんな人間的で、若くて、楽しんでいて、そして何かを創り出していたということを知ってもらいたかったの」──スーズ・ロトロ
彼女は左翼思想を持った労働者家庭に育てられ、彼女自身も急進的な考え方の持ち主であった。その彼女の政治行動や考え方が、ディランの初期の反戦ソングに影響を与えている。しかし一方で、彼女は、ディランの附属物のようになるのを嫌っていたという。
「彼のギターの7本目の弦にはなりたくなかった」というのが彼女の言葉だ。
2人の4年間の交際とその後の別れは、「明日は遠く(Tomorrow Is a Long Time)」「いつもの朝に(One Too Many Mornings)」「くよくよするなよ(Don’t ThinkTwice, It’s Alright)」「スペイン革のブーツ(Boots of Spanish Leather)」といった曲の数々を生み出すことになった。







