【連載】Hiroのもいもいフィンランドvol.154「マイケル・モンロー来日直前インタビュー、日本に行くのが待ちきれない」

2024年2月の来日公演はすべてソールドアウトで満員の会場を沸き立たせたに違いないマイケル・モンローがもうすぐバンドと一緒に日本に戻ってくる。
そのマイケル・モンローから2026年2月にニューアルバム『Outerstellar』リリースのニュースが飛び込んできた。このアルバムからまずは先行シングル「Rockin’ Horse」がリリースになり、これまでとは全く違う面白いMVが公開になった。このMVや、ソロのアコースティックツアー、前回の来日についてなどマイケル・モンローが電話インタビューに応じてくれた。

──半月板損傷で秋のツアーがキャンセルになりましたが、その後膝の調子はどうですか?
マイケル・モンロー:まだ病気休暇中ではあるんだけど徐々に良くなってはきているよ。
──来年2月にニューアルバム『Outerstellar』がリリースになるニュースが届き、そのニューアルバムから先行シングル「Rockin’ Horse」がリリースになり、とても面白いMVが公開になりましたね。朝のTV番組”Waking Up With Michael Monroe”の設定で、司会者を演じていますが、なんとノーメイクでメガネをかけ、ウィッグをかぶってて、このアイデアはどうやって生まれたのですか?
マイケル・モンロー:このMVを監督したリー・ブルックス (Leigh Brooks) のアイデアだったんだ。俺達とってもエキサイトしてみんなその役になりきって面白かったよ。スタジオについた時、誰か来たので全然知らない人だと思い「どうぞ。」って通り道開けたらなんとそれがサミだったんだ。「あ、、、サミか?」「え?あ、、、マイケル・モンローか?」って感じで、お互いそこにいたのが誰なのかわかってなかったりした(笑)。普通のロックビデオを作るかわりに、ちょっと違った、混乱させて皆を楽しませて元気づけるようなMVにした。気に入ったって皆の反応がとてもよかった。特に今フィンランドは極夜の暗いシーズンで気分が沈みがちだから、こういう元気づけるMVはいいと思ったんだ。最初のアイデアではMVの最後でいつのも俺たちに戻る予定だったんだけど、これまでにもう何本も本来の自分達の姿でMV作ってきたから、今回はちょっと変えて、皆を混乱させてやろうってことでそのまま最後までつらぬいた。
──このMVのTV番組には他にUFO ポーターがいたり、コック、天気予報士やファイナンシャル・アドバイザーがいて、俺はこの役をやりたいとか役の取り合いになったりはなかったですか?
マイケル・モンロー:それはなかったな。みんな自分の役に満足してた。リッチも面白いが、特にカールがパンに手でバターをぬって舐めるシーン(笑)は俺のお気に入りだ。とても楽しかった。これ撮影したのはもう1年ほど前、最後に肋骨を骨折してしまったイギリスツアーの時で、ロンドン公演のあとウルヴァーハンプトン公演があって、そこに行く途中スタジオで撮影した。その前にセカンドハンドショップに立ち寄って、可能な限りつまらない普通の服、グレーのジャケットに白いシャツを買って、メガネをかけて、撮影場所から母親に電話して見せたら「あら、お父さんに似てるわよ。」って言われた。兄が2人いて、上の兄ヤリの方が似てると思うんだが、父はメガネかけてたから、メガネでたぶん似て見えたんだろうな。楽しく撮影できて、これまでとちょっと違う元気が出るような仕上がりになったと思うよ。
──ニューアルバム発売前に他にも新しい曲聴けますよね?
マイケル・モンロー:あぁ、もちろんリリースする。セカンド、サード、もしかしたら4曲目も出るかもしれない。近年はシングルをいくつかリリースした後アルバムをリリースになってきてるからね。以前はアルバムが出た後MVを公開したりだったけど、最近は変わってきてるからそれに合わせてレコード会社が決めたりだ。
──そのニューアルバムのジャケットにはあなたの目が輝いてますね。
マイケル・モンロー:そうなんだ。『Sensory Overdrive』(2011年リリース)のアルバムジャケットにも俺の左の目があって、今回は右目なんだ。これはギタリストのリッチ・ジョーンズのアイデアなんだ。今回の目はちょっと冷たい色合いで、前回の目は暖かい色合いで対照的になっている。まだジャケットのデザインが全部決まってるわけじゃないんだけど、レコードのジャケットを開けると両方の目が見えて俺の顔になるってのはどうかな?とかアイデアを出してる。レコード会社から両方の目がプリントされたアイマスクはどうかってアイデアが出て、それはとってもいいアイデアだと思う。
──そのアイマスク、サイトで見かけました。これはライブ会場でも購入できますか?
マイケル・モンロー:今のところニューアルバムと合わせてネットで注文できると思うんだけど、マーチで売るのもいいアイデアだな。
──フィンランドでは11月にアコースティックのソロツアーがスタートで、その後来日が予定されていて11月24日大阪ROCK BEYOND ROCK Vol.2 に出演、翌日11月25日単独の東京公演が予定されていますね。どんなライブを期待できますか?
マイケル・モンロー:素晴らしいロックンロールショーを期待しておいていいって約束するよ。フィンランドでやってるアコースティックソロツアーは昨年やってみたら驚くほど人気で自分でもびっくりした。ドラムやエレキのギターの音がないぶん、観客と会話しながら親しくライブできて、いろんな話をしたり、リクエストが出たらそれに答えることだってできる。スティーヴ・ベイターズとかジョニー・サンダースとかのリクエストも飛んできたりで、いい曲も多いし、どんどん続けていってたら3時間が過ぎてて、3時間半とか。昨年秋の最後のソロ公演オウルではこれまでの最長記録で4時間半やった。とても楽しくやってて、この秋もトゥルクからスタートする。もともとはユッシ69のロックバー The Riff 8周年記念で初めて公にアコースティックのソロライブやったのがきっかけになった。そのあと2回目はポルヴォ―のHaikon Kartanoで3時間半やった。楽しかったしもっとやろうってことでツアーすることになったんだ。とても好評でいつだったか誰かにヘルシンキのアイスホールであった60歳記念コンサートよりもこっちの方がいいって言われたことがあるぐらいだ (笑)。
──昨年2月の来日公演はすべてソールドアウトで、休日に京都を訪れてましたよね。何か面白い思い出はありますか?
マイケル・モンロー:京都の映画村に行ったんだけど、そこで侍役の俳優平井力(Hirai Tsutomu)さんに会ったんだ。実は83年にHanoi Rocksが映画村に行った時にも彼がいて、アンディ・マッコイは彼にスカーフの一つをプレゼントしたことがあった。彼はカラオケでHanoiの曲を歌っていたとも聞いた。昨年行った時に彼が挨拶に来て、なんと彼はその時もそこで侍をやってたんだ。今月の大阪公演には彼を招待することにしてる。
──今月の来日ではどこか行く予定とかはありますか?
マイケル・モンロー:前回時間ができて行った京都は素晴らしかったけど、今回は時間はないかもしれないが、少なくても侍役の平井力さんには会うよ。他の友達にも会ったり、日本は素敵な人がたくさんいてお気に入りの国で、行くのが待ちきれないな。
──では最後に日本のファンにメッセージをもらえますか?
マイケル・モンロー:素敵な愛すべき日本のみんな、日本行って君たちを楽しませ、俺たちも楽しめるライブするのが待ちきれない。ライブにようこそ、ウエルカム。最高の気分になれ楽しめるはずだ。もうすぐ会おう!
<マイケル・モンロー2025年11月来日公演>
・2025年11月24日(月・祝)大阪:インテックス大阪 5号館
https://rockrock-30th.com/
・2025年11月25日(火)東京:EX THEATER ROPPONGI
https://www.creativeman.co.jp/event/michael-monroe-2025/
もしまだ観てなければ「Rockin’ Horse」のMV要チェック!いつもと違うメンバーの姿にびっくりするはず。マイケル・モンローも言ってた通りフィンランドのこの暗い極夜のシーズンにはこういう笑いと元気をもらえるMVは大歓迎。来日公演まだ悩んでる方がいたらこの機会をお見逃しなく!ロックンロールな楽しいライブをみせてくれること間違いなし!
文◎Hiromi Usenius







