KORG、伝説のシンセサイザー「PS-3300」の復刻版を発表

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希少で切望されたシンセサイザーの一つであるKORG PS-3300が復活する。

PS-3300 FSは、コルグの伝説的エンジニアである三枝文夫がデザインし1977年から1981年まで限定生産された(わずか50台のみの製造で、現存するものもほとんど残っていない)伝説の超希少シンセサイザー、KORG PS-3300のフルスケール復刻版だ。

PS-3300の復活はシンセの歴史に新たなマイルストーンを刻むものであり、MS-20、ARP ODYSSEY、miniKORG 700FS、ARP 2600といった象徴的なシンセサイザーを復刻させ、高い評価を得てきたエンジニアリング・チームの最新の成果となる。

「伝説的な名機を蘇らせることは、回路や音を再現するだけでなく、シンセサイザーの哲学とエンジニアリングの本質を学び、習得する作業でもあった。

「このプロジェクトを通して、我々はコルグの歴史とシンセサイザーの進化を追体験しています。コルグの理念と技術が後世へ受け継がれるきっかけとなる、非常に貴重な経験でした。」と、KORG アナログ・シンセサイザー・チーフ・エンジニア 山田嘉人は語っている。

PS-3300 FSは、オリジナル・デザイナーの三枝文夫監修の元、熟練したアナログ・エンジニア・チームにより忠実に復刻される。現代のシーンに適するようにアップデートも施され、歴史上でも類を見ない傑作のアナログシンセサイザーを世に送りだすことになる。

PS-3300 FSは、1月25日〜28日開催の<NAMM 2024>のKORG USAブースにてプロトタイプが展示される。

ただし、今回はあくまでも「復活」であり、新製品の発表ではないので発売などは未定となっている。


復刻されたPS-3300 FSの特徴は以下のようになっている。
●アナログ 全鍵発音 49音 ポリフォニック(オリジナルは48鍵/音)。
●3つのレイヤー:PS-3300 FSは3つのシンセサイザー(PSU-3301)とミキサー&ユーティリティーセクション(PSU-3302)で構成。
●3つの独立したオシレーターに加え、キーボード上のすべてのノートに対応する複数のフィルター、エンベロープ、アンプを搭載。真のアナログパワーで計147シンセボイスを実現。
●新パネルメモリー機能(バンクごとに16プログラム、16バンク=256スロット)。
●プリセットの管理に便利な専用のライブラリアン・アプリやUSB / MIDI ジャックを搭載し、現代のニーズに合わせてアップデート。
●セミモジュラー形式。
●3バンドレゾネーター:3つの周波数帯域を強調できるPS-3300独自の機能。(オリジナルではCdSを利用した回路でしたが、安全性と規制準拠の面から最新の部品に変更)
●キーボードユニット(PS-3010)付属。

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