プリンス「若いアーティスト達、レコード契約を交わすな」

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プリンスが、レコード契約は奴隷制度のようなものだから、若いアーティスト達は契約しないようにと忠告した。

◆プリンス画像

9月7日に3rdEyeGirlとのニュー・アルバム『HITNRUN』をリリースすることを発表したプリンスは土曜日(8月9日)、米ミネアポリスにある彼のスタジオPaisley Park Studiosに10人ほどのジャーナリストを招き、記者会見を開いたそうだ。

NPRによると、新作をジェイ・Zのストリーミング・サービスTIDALから独占リリースすることを決めたプリンスは、こう話したという。「レコード契約ってものは…、僕はこの言葉を使おう、奴隷制度みたいなものだ」「若いアーティストにはこう言いたい…、契約するな」

そして、アーティストは自分の作品からの収入を自ら管理すべきであり、直接ストリーミング・サービスから支払われるようになればレコード会社に分け前を取られずに済むと、TIDALを支持したそうだ。

一方、ユーザー数が伸び悩んでいるTIDALに対し、音楽ストリーミングのリサーチを行っているトッド・グリーン博士(Goodman School Of Business, Brock University)は、大物アーティストばかりを集めた記者会見の時点で、彼らの戦略は誤っていたと指摘している。

「彼らはアーティストにもっと多く支払うと話したが、ステージの上には裕福な人々ばかりだった」と、無名で実際にお金を必要としているアーティストが訴えたならば、より共感を得られた可能性があると話した。

また、アーティストが多く支払われるためには、ユーザーは月9.99ドルのサービスではなく19.99ドル(ハイ・クォリティ・サウンド)のほうを選ばねばならず、アーティストの取り分を考えてその差額を支払っていいと考える人も、そこまで高品質のサウンドにこだわっている人も多くはないだろうと、TIDALの先行きを懸念した。

Ako Suzuki
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