ノエル・ギャラガー、武道館ライヴで1万人大合唱

◆ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ画像
4か月ぶりという短いスパンでの再来日にはなったけれど、前回のTOKYO DOME CITY HALLと今回の日本武道館では大きく異なる、変わった点が見られたと言っていい。ステージと観客が近いTOKYO DOME CITY HALLではその臨場感をたっぷりと味わえたし、何よりもソロになって初の日本公演ということへの期待感も渦巻いていた。一方、ステージ後方や最上階まで360°ぎっしりと観客で埋まった武道館では音楽の聖地というスペシャルな雰囲気と、約1万人のファンによる熱い連帯感に包まれていた。しかし、ノエルのソロという見方、受け止め方が強かった1月の公演と決定的に違っていたのは、ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズというバンドがそこにいて演奏していたということだ。2011年10月からほぼ休むことなく世界中でライヴを行なってきた彼らの演奏が生み出す一体感、緩急がつけられた巧みな表現力、そしてノエルを引き立てるのではなくバンドとしていかに聴かせるかという姿勢が武道館のステージでは感じられ、わずか4か月ではあるけれど、その間のバンドの充実ぶりが伝わってくるような演奏を見せつけてくれた。

前回とセットリストはほぼ変わらず。しかし、曲への入り込み具合というか、深みがさらに加わったようで、それが伝統ある武道館によく似合い、まさに立つべくしてこのステージに立っているような印象を抱かせた。こんなにも早く日本に戻ってきたのは、そんな自分たちの進化を見せつけたいがためというような気さえしてしまうほどで、その強固な演奏を緩めることなくラストまで一気に畳み掛けていった。

文:油納将志
写真:Mitch Ikeda
◆ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ・オフィシャルサイト
◆ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ・オフィシャルサイト(海外)
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