高橋優、映画『桐島、部活やめるってよ』主題歌を描き下ろし
8月11日に公開となる映画『桐島、部活やめるってよ』の主題歌に、高橋優の書き下ろし新曲「陽はまた昇る」が起用される。
◆高橋優&映画『桐島、部活やめるってよ』画像
プロデューサー佐藤貴博がこの映画の世界観には高橋優しかいないと吉田大八監督に提案、監督も即答でゴーサインを出しオファーとなったものだ。高橋優にとって初となる映画主題歌は、本人が高知県で行われた撮影現場を訪問し、撮影現場で自らが肌で感じた雰囲気を持ちかえり楽曲を制作したという。撮影の合間には、校舎の屋上で俳優たちにギター1本で弾き語りを行い、「みんなの思いを受けて作ります!」と約束を誓っていた。
書き下ろされた「陽はまた昇る」が、映画の世界をさらに押し広げてくれることだろう。
◆ ◆ ◆
高橋優
原作を読ませていただき、台本も読ませていただいたのですが、その段階ではまだ曲は出来ていなくて、撮影している現場を拝見させていただいて、僕は映画自体が大好きなのですが、映画の舞台裏とか、1つのシーンができるまでにどれくらいのスタッフの方が裏で動いていてとか何も知らなかったので単純に驚きました。1本の映画を作るのにこれだけの方々が裏で頑張っているんだ、ということ。そして映画の内容も、人々がせめぎあっていて、クラスの人間関係がうごめいている。撮影現場の人々と、物語の人々を自分の中で重ね合わせて、“何かに向かっていってる人達”ということがテーマになって少しずつ曲になっていきました。
曲の内容は、どちらかというと、すごく前向きなことというよりは、混沌としている現状をなげくことのほうが簡単な気がするというところがテーマになっていて。「なげくしかないってなっちゃうのかな?」っていう疑問形です。
この歌で歌いたかったことは、生きていくなかでは誰にでも、すごく辛いことはあるし、自分だけが置いてけぼりを感じることもあるし、周りの人たちばかりが幸せそうに見える。自分だけが不幸なんだということだけで終わるのではなく、そうとは言え、自分にも陽は昇るし、同じ時間の中で同じ世界の中で生きてる。止まない雨はない。誰にとっても明けない夜はないという、当たり前のことを改めて思い出す事で、誰かが特別なことじゃないんだよ、ということが歌えたらいいなと思って書きました。
そういった内容が、この映画で僕が感じた事に通じました。僕はこの映画で映画部がすごく好きだったのですが、自分の高校生活を思い返して、もしかしたらそういうタイプの高校生だったのかもしれません。クスクス女子から笑われたりしてる男子も、サッカーが上手くてイケてる男子も、あのクラスの中で、誰が成功してもおかしく無いという歌にしたかったんです。
レコーディングの段階やこの歌を歌うときに1つ心がけたのは、なげいているようで、なげいていないという声を目指しました。「もうだめだ」と聞こえるように歌いたかった。でも歌っている内容はそうじゃない。どんなにあがいてみても何も変えられやしない、ならはじめから諦めたほうが懸命なんじゃないかということまで歌っておいて、でも、そうやって嘆きながらも足は動いてる、歩いてるんだよね。ということまでがなりあげて歌う事で、なげいている人に聞いてもらいたいと思ったし、今前向きになれてない方々にこのメッセージを受け取ってもらえたら嬉しいなと思いました。
答えを明確にしないでおきたい、というところが一番大変でした。ただただ前向きな歌は、この映画にもちょっと違うし、だからといってネガティブなことを言い切ってしまうのも違うと思いました。この映画においても、僕のなかで見いだした結論だったりテーマだったりはあるのですが、もしかしたら観た人の数ほど答えがいっぱい出る映画でもあるんじゃないかなと思います。そんな素晴らしい作品を、できることなら、より味わってもらえるようになればいいな、という思いもあったので、いい意味でのどっちとも取れるような、「高橋優は、たぶん嘆いているじゃないか、結局こんなもんだからダメだよ」って言いたいのか、「どんなところにでも希望はあるんだよ」っていうことを歌っているのか、と、どっちとも取れる歌を作りました。
後々映画を観て改めて思ったのですが、どんな些細なシーンも何回も撮って、素材を繋ぎ合わせて映画になってるんだということと、あの年代の方々が、“演じている”のか、“素でしゃべってる”のか、どちらか分からないと思うような映画で、クラスの中にカメラを入れこんだようなリアリティ溢れる映画でした。そのリアリティ溢れるシーンを何回も繰り返し撮り、その素材が繋ぎ合わされて1本の映画になるという、その全てに感動しました。
一概に幸せではないシーンもあるし、それが全員にあてはまっている。良い事もあったり嫌な事もあったり。その中に自分も投影すると自分でもそうなんですよね。今でも孤独感があったり、自分は置いてかれてるって思うこともあるし、辛いと思ったり、なんで自分ばっかりって思うこともあるし。そんな自分に対しても、この曲をどこかで聞いてくれる誰かにとっても、「それでもまた陽は昇るんだよ」って言いたいし、「明けぬ夜はない、止まぬ雨はない」ってことを言いたいし忘れちゃいけないなって思います。ぜひ、映画と合わせて楽しんでいただけると非常に嬉しいなと思います。──高橋優
◆ ◆ ◆
神木隆之介
本編が完成して初めて観たときにエンドロールで聞かせていただいたのですが、本当にこの映画の為の曲だと思いました。
高知の撮影現場にいらっしゃったとき、「撮影現場の雰囲気を持ち帰って、主題歌を書かせていただきます」とおっしゃっていたので、どんな曲が出来るのだろうと楽しみにしていました。
進む道が分からなくなっても、前を見据えて生きていかなければいけないという、誰もが感じている不安や希望が、歌詞から心に突き刺さってくるように感じました。
「陽はまた昇る」は映画を観終わった後、自分自身を見つめ直すことが出来る曲だと思います。──神木隆之介
◆ ◆ ◆
プロデューサー:佐藤貴博
ラジオのリスナーからの言葉を受けて作り上げられた高橋優さんの「福笑い」。その出来上がるまでのメイキングと、完成した"歌"を聞いた時に、なんて言葉を大事にしている人なんだろう、なんて心に響く言葉を"歌"で伝えられる人なんだろうと感動しました。ライブでも、強く真っ直ぐに言葉を投げかける刺激的な激しさと、観客と一体となる温かさを併せ持っていて、高橋優というアーティストの持つ底知れぬ強さと優しさを感じました。映画『桐島、部活やめるってよ』は、閉塞感の中で足掻く高校生達の物語です。しかし、そこで描かれる感情は、高校生だけでなく社会に出た大人たちも共感できる想いが詰まっています。そんな答えの出ない感情が渦巻く映画のエンディングには、おざなりの甘い言葉を並べてはいけない。簡単に正解を与えるのではなく、自らで答えを勝ち取ろうとする"力"を与える"歌"が必要だと思い、辿りついたのが高橋優さんでした。我々の思いに賛同してくれた高橋氏は高知の撮影現場にも見学に来て、そこで必死に演じる若者たちにも触れてくれました。吉田監督ともディスカッションを交わし、監督スタッフの思い、若い役者たちの思いを受けて、「陽はまた昇る」を書き下ろしてくれました。まさにこの映画を締めくくるにふさわしい"歌"です。高橋優の強く優しい"歌"を映画とともに、早く皆様に感じていただきたいです。──プロデューサー:佐藤貴博
映画『桐島、部活やめるってよ』
「不在の桐島」に振り回される103分。【歪み】はじめる人間関係。観終わった後、あなたは何を感じるか。ありふれた時間が校舎に流れる、「金曜日」の放課後。学校内の誰もが認める“スター”桐島が、部活を辞めるというニュースが校内を駆け巡った。彼女さえも連絡がとれずその理由を知らされぬまま、あらゆる部活、クラスの人間関係に波紋が広がっていく。時間軸と視点を変えて同じシーンを何度も繰り返して進んでいくストーリーは、桐島不在のまま展開。「桐島って誰?」「桐島ってどんな人?」と観客までを巻き込み、登場人物さながら、観客もまた、最後まで桐島に振り回されていく。
原作:朝井リョウ(第22回小説すばる新人賞受賞)
監督:吉田大八
脚本:喜安浩平、吉田大八
出演:神木隆之介、橋本愛、大後寿々花ほか
企画・製作:日本テレビ放送網
配給:ショウゲート
C)2012「桐島」映画部 (C)朝井リョウ/集英社
8月11日新宿バルト9ほか全国ロードショー
kirishima-movie.com
◆高橋優&映画『桐島、部活やめるってよ』画像
プロデューサー佐藤貴博がこの映画の世界観には高橋優しかいないと吉田大八監督に提案、監督も即答でゴーサインを出しオファーとなったものだ。高橋優にとって初となる映画主題歌は、本人が高知県で行われた撮影現場を訪問し、撮影現場で自らが肌で感じた雰囲気を持ちかえり楽曲を制作したという。撮影の合間には、校舎の屋上で俳優たちにギター1本で弾き語りを行い、「みんなの思いを受けて作ります!」と約束を誓っていた。
書き下ろされた「陽はまた昇る」が、映画の世界をさらに押し広げてくれることだろう。
◆ ◆ ◆
高橋優
原作を読ませていただき、台本も読ませていただいたのですが、その段階ではまだ曲は出来ていなくて、撮影している現場を拝見させていただいて、僕は映画自体が大好きなのですが、映画の舞台裏とか、1つのシーンができるまでにどれくらいのスタッフの方が裏で動いていてとか何も知らなかったので単純に驚きました。1本の映画を作るのにこれだけの方々が裏で頑張っているんだ、ということ。そして映画の内容も、人々がせめぎあっていて、クラスの人間関係がうごめいている。撮影現場の人々と、物語の人々を自分の中で重ね合わせて、“何かに向かっていってる人達”ということがテーマになって少しずつ曲になっていきました。
曲の内容は、どちらかというと、すごく前向きなことというよりは、混沌としている現状をなげくことのほうが簡単な気がするというところがテーマになっていて。「なげくしかないってなっちゃうのかな?」っていう疑問形です。
この歌で歌いたかったことは、生きていくなかでは誰にでも、すごく辛いことはあるし、自分だけが置いてけぼりを感じることもあるし、周りの人たちばかりが幸せそうに見える。自分だけが不幸なんだということだけで終わるのではなく、そうとは言え、自分にも陽は昇るし、同じ時間の中で同じ世界の中で生きてる。止まない雨はない。誰にとっても明けない夜はないという、当たり前のことを改めて思い出す事で、誰かが特別なことじゃないんだよ、ということが歌えたらいいなと思って書きました。
そういった内容が、この映画で僕が感じた事に通じました。僕はこの映画で映画部がすごく好きだったのですが、自分の高校生活を思い返して、もしかしたらそういうタイプの高校生だったのかもしれません。クスクス女子から笑われたりしてる男子も、サッカーが上手くてイケてる男子も、あのクラスの中で、誰が成功してもおかしく無いという歌にしたかったんです。
レコーディングの段階やこの歌を歌うときに1つ心がけたのは、なげいているようで、なげいていないという声を目指しました。「もうだめだ」と聞こえるように歌いたかった。でも歌っている内容はそうじゃない。どんなにあがいてみても何も変えられやしない、ならはじめから諦めたほうが懸命なんじゃないかということまで歌っておいて、でも、そうやって嘆きながらも足は動いてる、歩いてるんだよね。ということまでがなりあげて歌う事で、なげいている人に聞いてもらいたいと思ったし、今前向きになれてない方々にこのメッセージを受け取ってもらえたら嬉しいなと思いました。
答えを明確にしないでおきたい、というところが一番大変でした。ただただ前向きな歌は、この映画にもちょっと違うし、だからといってネガティブなことを言い切ってしまうのも違うと思いました。この映画においても、僕のなかで見いだした結論だったりテーマだったりはあるのですが、もしかしたら観た人の数ほど答えがいっぱい出る映画でもあるんじゃないかなと思います。そんな素晴らしい作品を、できることなら、より味わってもらえるようになればいいな、という思いもあったので、いい意味でのどっちとも取れるような、「高橋優は、たぶん嘆いているじゃないか、結局こんなもんだからダメだよ」って言いたいのか、「どんなところにでも希望はあるんだよ」っていうことを歌っているのか、と、どっちとも取れる歌を作りました。
後々映画を観て改めて思ったのですが、どんな些細なシーンも何回も撮って、素材を繋ぎ合わせて映画になってるんだということと、あの年代の方々が、“演じている”のか、“素でしゃべってる”のか、どちらか分からないと思うような映画で、クラスの中にカメラを入れこんだようなリアリティ溢れる映画でした。そのリアリティ溢れるシーンを何回も繰り返し撮り、その素材が繋ぎ合わされて1本の映画になるという、その全てに感動しました。
一概に幸せではないシーンもあるし、それが全員にあてはまっている。良い事もあったり嫌な事もあったり。その中に自分も投影すると自分でもそうなんですよね。今でも孤独感があったり、自分は置いてかれてるって思うこともあるし、辛いと思ったり、なんで自分ばっかりって思うこともあるし。そんな自分に対しても、この曲をどこかで聞いてくれる誰かにとっても、「それでもまた陽は昇るんだよ」って言いたいし、「明けぬ夜はない、止まぬ雨はない」ってことを言いたいし忘れちゃいけないなって思います。ぜひ、映画と合わせて楽しんでいただけると非常に嬉しいなと思います。──高橋優
◆ ◆ ◆
神木隆之介
本編が完成して初めて観たときにエンドロールで聞かせていただいたのですが、本当にこの映画の為の曲だと思いました。
高知の撮影現場にいらっしゃったとき、「撮影現場の雰囲気を持ち帰って、主題歌を書かせていただきます」とおっしゃっていたので、どんな曲が出来るのだろうと楽しみにしていました。
進む道が分からなくなっても、前を見据えて生きていかなければいけないという、誰もが感じている不安や希望が、歌詞から心に突き刺さってくるように感じました。
「陽はまた昇る」は映画を観終わった後、自分自身を見つめ直すことが出来る曲だと思います。──神木隆之介
◆ ◆ ◆
プロデューサー:佐藤貴博
ラジオのリスナーからの言葉を受けて作り上げられた高橋優さんの「福笑い」。その出来上がるまでのメイキングと、完成した"歌"を聞いた時に、なんて言葉を大事にしている人なんだろう、なんて心に響く言葉を"歌"で伝えられる人なんだろうと感動しました。ライブでも、強く真っ直ぐに言葉を投げかける刺激的な激しさと、観客と一体となる温かさを併せ持っていて、高橋優というアーティストの持つ底知れぬ強さと優しさを感じました。映画『桐島、部活やめるってよ』は、閉塞感の中で足掻く高校生達の物語です。しかし、そこで描かれる感情は、高校生だけでなく社会に出た大人たちも共感できる想いが詰まっています。そんな答えの出ない感情が渦巻く映画のエンディングには、おざなりの甘い言葉を並べてはいけない。簡単に正解を与えるのではなく、自らで答えを勝ち取ろうとする"力"を与える"歌"が必要だと思い、辿りついたのが高橋優さんでした。我々の思いに賛同してくれた高橋氏は高知の撮影現場にも見学に来て、そこで必死に演じる若者たちにも触れてくれました。吉田監督ともディスカッションを交わし、監督スタッフの思い、若い役者たちの思いを受けて、「陽はまた昇る」を書き下ろしてくれました。まさにこの映画を締めくくるにふさわしい"歌"です。高橋優の強く優しい"歌"を映画とともに、早く皆様に感じていただきたいです。──プロデューサー:佐藤貴博
映画『桐島、部活やめるってよ』
「不在の桐島」に振り回される103分。【歪み】はじめる人間関係。観終わった後、あなたは何を感じるか。ありふれた時間が校舎に流れる、「金曜日」の放課後。学校内の誰もが認める“スター”桐島が、部活を辞めるというニュースが校内を駆け巡った。彼女さえも連絡がとれずその理由を知らされぬまま、あらゆる部活、クラスの人間関係に波紋が広がっていく。時間軸と視点を変えて同じシーンを何度も繰り返して進んでいくストーリーは、桐島不在のまま展開。「桐島って誰?」「桐島ってどんな人?」と観客までを巻き込み、登場人物さながら、観客もまた、最後まで桐島に振り回されていく。
原作:朝井リョウ(第22回小説すばる新人賞受賞)
監督:吉田大八
脚本:喜安浩平、吉田大八
出演:神木隆之介、橋本愛、大後寿々花ほか
企画・製作:日本テレビ放送網
配給:ショウゲート
C)2012「桐島」映画部 (C)朝井リョウ/集英社
8月11日新宿バルト9ほか全国ロードショー
kirishima-movie.com
この記事の関連情報
【速レポ】<LuckyFes'24>高橋優、前日から場内満喫「めっちゃ楽しかったです」
高橋優、声帯炎療養から完全復帰。茨城公演で 『news23』EDテーマ「キセキ」配信リリースを発表
【ライブレポート】発起人の川崎鷹也、高橋優、橋口洋平(wacci)が出演したライブ<メガネの会>「3人で飲んでるときと全然変わんないね」
高橋優、新曲「キセキ」が『news23』エンディングテーマに
【ライブレポート】高橋優、<秋田CARAVAN MUSIC FES 2023>開催。新曲「雪月風花」リリースも発表
高橋優、橋口洋平(wacci)出演、川崎鷹也が発起人の<メガネの会>開催決定
高橋優、新曲「spotlight」MV公開決定
高橋優、NHK 夜ドラ主題歌「spotlight」リリース決定
高橋優主催<秋田CARAVAN MUSIC FES 2023>出演アーティストにSKY-HI、緑黄色社会、チョコプラら