LOVE PSYCEDELICO、ウエストコーストの香り漂う新アルバム『ABBOT KINNEY』徹底インタビュー
LOVE PSYCEDELICOが、5thアルバム『ABBOT KINNEY』を1月13日にリリースする。デビュー10周年を迎えるアーティストが、こんなにもフレッシュで明るい開放感いっぱいの初々しいアルバムを作り上げることは、一つの奇跡と言っていいかもしれない。
前作から2年半ぶりの5thアルバム『ABBOT KINNEY』は、2008年に長期間滞在したアメリカ西海岸での体験をもとに、ウエストコーストのロックやカントリーミュージックに大きなインスパイアを受けて制作された作品だ。アコースティックギターやマンドリン、ペダル・スティールなど多くの楽器をKUMIとNAOKIの二人が弾き、細かい音色にいたるまでじっくり時間をかけて作り上げた手作りのサウンドに、伸びやかで美しいメロディと、さりげなく日常に入り込む「LOVE&PEACE」の親密なメッセージが込められている。
2010年の今こそ、LOVE PSYCHEDELICOの音楽はより多くの人にあらためて聴かれるべき作品だ。この作品について、KUMIとNAOKIにじっくり話を訊く機会が持てた。曲作り、音作りから始まり、2人が込めたメッセージの真意はどんなものなのか。たっぷり紹介しよう。
◆ ◆ ◆
――すばらしいアルバムです。サウンドはアコースティックでシンプルで、メロディと歌はナチュラルで温かくて、でもビートには相当に作りこんだ完成度の高さもあって。
KUMI:すごく時間はかけた。シンプルな楽曲だし、音数もそんなに多くないけど、自分たちのスタジオで丸々1年間かけてレコーディングしてたので、けっこう作業は細かかったかな。
NAOKI:こういうスタイルで1年間かけてやっているというのは、面白いよね。
KUMI:サラッと作ったように聴こえるもんね。そういうふうに聴いてほしいんだけれども。音の響きに今回はこだわったから、ていねいにやりました。エンジニアリングも、マイキングも、ほとんど自分たちでやりながら。
NAOKI:エンジニアと合流するのは、最後の歌録りとミックスだけなので。
KUMI:8割くらいは自分たちでやっちゃうからね。
――それは楽しいですね。前のアルバムからでしたっけ、プライベート・スタジオ「ゴールデン・グレープフルーツ・スタジオ」で作業を始めたのは。
KUMI:そうです。前はスタジオができたばかりだったから、「新しい音を鳴らそう」という挑戦的な意味合いが強かったんだけども。その反動なのか、自分たちが本当に好きな音、リラックスできる音に戻ってこれたと思っているんです。
NAOKI:今回は、超好きな音だけで作った感じ。ペダル・スティールの音ひとつとっても、とにかく自分たちが一番好きな音色とグルーヴで、それ以外の音は入ってないみたいな作り方です。
――今回はアコースティック・ギターの音がたくさん入ってますね。ほかにもマンドリンとか、カントリーで使われる楽器も目立ちます。
KUMI:最初から、アコースティックな響きのアルバムにしたいというイメージはあったね。
NAOKI:2008年にサンタモニカに3か月滞在してたんで、その間に知り合ったミュージシャンの影響もすごくあるかもしれないね。向こうで生活してると、アメリカン・フォークとかカントリーをやってる人たちが普通に近くにいるし、声をかければすぐにセッションできるような、そういう毎日だったので。ミュージシャン仲間も増えたし、カントリーミュージックに慣れ親しむ時間もすごくあった。その中で、今までは憧れやイメージだけで感じていたスライドギターやマンドリンの音の本当の良さとか、向こうに住んでみて初めてわかることがすごく多くて。今までもそういう楽器は使ってきたけど、今回が一番リアリティがあって、マンドリンを弾く心構えを持って、先人へのリスペクトを感じながら弾いています。カントリーミュージックって、スタイルじゃないんだなと思いましたね。
KUMI:フィーリングだよね。
NAOKI:それを体感できたのはすごく大きかった。
KUMI:向こうで得た空気感や雰囲気や、鳴ってた音の響きとか、日常的な経験をそのまま音にしたのが今回のアルバムだから、それで『ABBOT KINNEY』っていう“道”の名前をタイトルにするのがいいかなって。
NAOKI:2008年に僕らのCDのUS盤が出たんですけど、それを出してくれたハックトーンレコードというレコード会社が、アボット・キニーの通り沿いにあったんですよ。
KUMI:サンタモニカとベニスの間ぐらいにある、観光客もあまりいない、本当にローカルなところ。
NAOKI:でも地元の人はみんな知ってる、アート・ストリートというか。ケンタッキーとかそういうお店が入らないようにして、昔の喫茶店とかピザ屋さんとかを大切にしていて、古いお店があったりね。
KUMI:ギャラリーも多いし、アートのお店が多くてすごいオシャレ。
NAOKI:地元のアーティストがいっぱいいますね。
前作から2年半ぶりの5thアルバム『ABBOT KINNEY』は、2008年に長期間滞在したアメリカ西海岸での体験をもとに、ウエストコーストのロックやカントリーミュージックに大きなインスパイアを受けて制作された作品だ。アコースティックギターやマンドリン、ペダル・スティールなど多くの楽器をKUMIとNAOKIの二人が弾き、細かい音色にいたるまでじっくり時間をかけて作り上げた手作りのサウンドに、伸びやかで美しいメロディと、さりげなく日常に入り込む「LOVE&PEACE」の親密なメッセージが込められている。
2010年の今こそ、LOVE PSYCHEDELICOの音楽はより多くの人にあらためて聴かれるべき作品だ。この作品について、KUMIとNAOKIにじっくり話を訊く機会が持てた。曲作り、音作りから始まり、2人が込めたメッセージの真意はどんなものなのか。たっぷり紹介しよう。
◆ ◆ ◆
――すばらしいアルバムです。サウンドはアコースティックでシンプルで、メロディと歌はナチュラルで温かくて、でもビートには相当に作りこんだ完成度の高さもあって。
KUMI:すごく時間はかけた。シンプルな楽曲だし、音数もそんなに多くないけど、自分たちのスタジオで丸々1年間かけてレコーディングしてたので、けっこう作業は細かかったかな。
NAOKI:こういうスタイルで1年間かけてやっているというのは、面白いよね。
KUMI:サラッと作ったように聴こえるもんね。そういうふうに聴いてほしいんだけれども。音の響きに今回はこだわったから、ていねいにやりました。エンジニアリングも、マイキングも、ほとんど自分たちでやりながら。
NAOKI:エンジニアと合流するのは、最後の歌録りとミックスだけなので。
KUMI:8割くらいは自分たちでやっちゃうからね。
――それは楽しいですね。前のアルバムからでしたっけ、プライベート・スタジオ「ゴールデン・グレープフルーツ・スタジオ」で作業を始めたのは。
KUMI:そうです。前はスタジオができたばかりだったから、「新しい音を鳴らそう」という挑戦的な意味合いが強かったんだけども。その反動なのか、自分たちが本当に好きな音、リラックスできる音に戻ってこれたと思っているんです。
NAOKI:今回は、超好きな音だけで作った感じ。ペダル・スティールの音ひとつとっても、とにかく自分たちが一番好きな音色とグルーヴで、それ以外の音は入ってないみたいな作り方です。
――今回はアコースティック・ギターの音がたくさん入ってますね。ほかにもマンドリンとか、カントリーで使われる楽器も目立ちます。
KUMI:最初から、アコースティックな響きのアルバムにしたいというイメージはあったね。
NAOKI:2008年にサンタモニカに3か月滞在してたんで、その間に知り合ったミュージシャンの影響もすごくあるかもしれないね。向こうで生活してると、アメリカン・フォークとかカントリーをやってる人たちが普通に近くにいるし、声をかければすぐにセッションできるような、そういう毎日だったので。ミュージシャン仲間も増えたし、カントリーミュージックに慣れ親しむ時間もすごくあった。その中で、今までは憧れやイメージだけで感じていたスライドギターやマンドリンの音の本当の良さとか、向こうに住んでみて初めてわかることがすごく多くて。今までもそういう楽器は使ってきたけど、今回が一番リアリティがあって、マンドリンを弾く心構えを持って、先人へのリスペクトを感じながら弾いています。カントリーミュージックって、スタイルじゃないんだなと思いましたね。
KUMI:フィーリングだよね。
NAOKI:それを体感できたのはすごく大きかった。
KUMI:向こうで得た空気感や雰囲気や、鳴ってた音の響きとか、日常的な経験をそのまま音にしたのが今回のアルバムだから、それで『ABBOT KINNEY』っていう“道”の名前をタイトルにするのがいいかなって。
NAOKI:2008年に僕らのCDのUS盤が出たんですけど、それを出してくれたハックトーンレコードというレコード会社が、アボット・キニーの通り沿いにあったんですよ。
KUMI:サンタモニカとベニスの間ぐらいにある、観光客もあまりいない、本当にローカルなところ。
NAOKI:でも地元の人はみんな知ってる、アート・ストリートというか。ケンタッキーとかそういうお店が入らないようにして、昔の喫茶店とかピザ屋さんとかを大切にしていて、古いお店があったりね。
KUMI:ギャラリーも多いし、アートのお店が多くてすごいオシャレ。
NAOKI:地元のアーティストがいっぱいいますね。
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