リキッドルームが熱く揺れた、SONOMIツアー最終日


オールドスクールDJを思わせる渋いルーティーンではじまったかと思えば、そこにRCサクセション、宇多田ヒカル、Mr.Childrenといったこの国が生んだ極上ポップ・ソングを混ぜ、さらには激選された日本語ラップの数々、まだ音源化されていないエクシクルーシヴ曲なども入れ込むKREVA。垣根なくあらゆる音楽を聴き、また新しい音楽をどんどんとり込もうというKREVA本人の貪欲なリスナースタイルを体現かのような唯一無二のミックス・スタイルを披露していく。会場は早くも大興奮状態だ。
ウォーミングアップにはもったいなさ過ぎるくらいの素晴らしいDJプレイ。DJ908による最高のお膳立てにより、超満員の会場は開演の19時を前にして、早くも異常ともいえるような熱気に…。
19時15分過ぎ、すでに最高潮に盛り上がる会場に、DJの熊井吾郎、コーラスのYURI、AKIが登場し、会場の熱はさらに上昇。熊井がSONOMIの音源を独自にコラージュした強烈なビートをぶちかまし、満を持してSONOMIの登場となった。

基本的にはDJとシンガーという極めてオーソドックスなセットながら、半ば形骸化しつつあるR&Bとは一線を画す斬新で独創的なパフォーマンスは、この国の女性アーティストの明るい未来を予見させるものだった。
続いて、熱くなりすぎた会場をクールダウンさせるかのように、自身のピアノの弾き語りによる「Missin' my days」「I miss you」をしっとりと聴かせ、絶妙なコール&レスポンスからはじまる「名前を呼んで」、そして彼女の代表曲であり、KREVAも自身のライヴのセットに頻繁に組み込んでいる「一人じゃないのよ」を完璧にパフォーマンス。超自然体…ちょっと天然なMCをはさみ、前向きに日々を生きていくというメッセージの込められた「Life goes on」、そして普通の女性の私生活をリアルなリリックで表現した人気曲「Everyday ☆エビデー☆」の会場全員大合唱で、ライヴはクライマックスを迎えた。
当然ながらここで終わらせてもらえるわけもなく、盛大なアンコールに応え、ちょいエロ(?)でキュートな曲「こっちきてBABY」、そして“このライヴがずっと記憶に残りますように”という本人の願いを言葉にしつつ最後の曲「記憶のカケラ」を披露。素晴らしき充実の全17曲が披露された。
近年、海外ではエイミー・ワインハウス、リリー・アレン、アデル、ケイト・ナッシュなど、リアルな言葉を独自の先駆的なサウンドにのせて表現する女性アーティストたちが台頭してきている中、SONOMIもまた独創的なサウンドと言葉で表現する、まさに旬な女性アーティストと言えるだろう。その真新しい感性とサウンドで構築されたSONOMIのライヴは、いまここでしか味わえない鮮度の高い、フレッシュな魅力に溢れるものだった。
この記事の関連情報
KREVA、入魂の11曲収録の最新アルバム『Project K』CD&配信リリース
宇多田ヒカル、「Electricity」リミックス音源のプレリリースパーティーのアフタームービー公開
KREVA、先行配信シングル「No Limit」を緊急リリース
KREVA、ソロ・デビュー20周年記念全国ツアー開催決定
KREVA、ソロ・デビュー20周年のニューアルバム『Project K』2025年2月19日(水)発売
宇多田ヒカル、「Electricity」MVが新宿ピカデリーで期間限定上映決定
宇多田ヒカル、最新曲「Electricity」のミュージックビデオ公開
KREVA、ソロデビュー20周年第1弾、メモリアルイヤーをシンボリックに照らす楽曲「Forever Student」リリース
KREVA、ソロ活動20周年イヤー新プロジェクトを一挙解禁