ドラミが行く!<グラストンベリー・フェスティバル2007>-其の4-
6/26(土・2日目)雨~晴れ~快晴!~曇り~雨
<会場の状態:一部、川もしくは湿地化>
――――――――――――――――
この日も午後からライヴ会場へ。
Jazz worldで上原ひろみのピアノを小雨のぱらつく中で鑑賞。
ピアノを演奏するというよりも叩く、操るに近いのではなかろうか。全身で表現する彼女のピアノさばきは見ていて気持ちが良いし格好いい。
思いの外、客が少なかったのはタイム・テーブル表記のせいではなかろうかなどと要らぬことを考えながら(Hiromi's Sonicbloom表記)Acousticへ移ろうとしたとき、ステージ後方でオレンジのカッパを纏ったスマッシュのIさんを発見。
<フジ・ロック>を創っている一人であり、昨年グラストが開催されず英国滞在延長を考えていた頃に「グラストまで居残れよ!」という強烈一言メールをくれたお人だ。異国で、しかも18万人中で遭遇できるとは思っていなかった。
2年振りの感動の再会を終え、足場最悪の沼道をえっこら歩いてAcousticに到着し、Liam O Maniaiの笛を聴く。少し癒されてから、最近ファッション界でも活躍中のLily Allenだーっとメイン・ステージPyramidへ向かう途中で不思議な物体を取り囲む人だかりが視界に入った。
近づいてみると巨大ちょんまげと羽織袴でチャップリンの如く無声芸をしている二人組だった。
英国のテレビやラジオではたまに日本人をちゃかしたブラックなギャグを聞くので、イギリスのコメディアンなのかなと遠巻きに見ていたら終演時に「We come from Tokyo~」という挨拶が!
日本の大道芸人ではないかーっ。
これは話を聞かねばなるめぇと、リリーのことも忘れ、片づけを開始した二人に接近。
グラストは前回からの2度目の出演で通常は4人で活動されている“おじゃるず”。
ドラ「出演はどのように決まるのですか?」
おじゃるず「あ~、芸人の横の繋がりなんですよー。「今年も(グラスト)やる?」「うん、やる」みたいな。」
ドラ「なるほど~。(内心:どの世界も縦横の繋がりは大事なのね。感心)」
おじゃるず「今回は天気がそれほどでなくて良かったですよね。前回はもっと天気がひどくて悲惨でしたよぉ。」
ドラ「そうですか…。(内心:その悲惨な中でこの衣装。大変だったろうな…)」
おじゃるず「学生さんですか?」
ドラ「は、はい。学生でもあります…」
たまたまこの日、最後の演目に遭遇できたのはラッキーだった。思いがけぬところで同胞のLove and Peaceを観覧できた。
世界で活躍している芸人さん、多いのかもなぁ。
どの分野でも関係なく、日本人表現者を応援したいぞ、ワタシは。
スタッフさんにお礼を申し上げ、忘れかけていたリリーの元へ。
まピンクのワンピを着ていて相変わらず可愛い。ライヴ自体はそこそこだったけれど、なぜだかキラキラしていて彼女は人を惹きつける何かを持っている。
それからOtherへ移動して、先週とうとうスーパー・モデルのケイト・モスに別れを告げられ、ドラのご近所であるファンの家に転がり込んだと噂されているピート率いるBabyshamblesを見た。
見たけど…客も一部盛り上がっていたけれども。はっきり言って、「アンタ、やる気あんの?」 というステージだったため、即Paul Wellerが出演するPyramidへ逆戻り。さすが大御所。素晴らしいライヴであった。
熟年の音楽家は必死に歌い、薬から抜けられないロッカーはダラダラ歌う。濃いコントラストだった。
その後、EditorsかMikaか!!!を見るかで悩んだが、初日のステージを見逃していた見たことのない!!!を選択。
Gladeという小さめ(といってもフジのレッド・マーキーを一回り小さくしたくらいの小屋)のステージは人で溢れていて中に入れず端っこから観戦。盛り上がってたなー。映像もよかった。
そしてこれまた初めて見るメインのヘッド・ライナー、The killers。
のっけから花火がドカーン、ドカーンと上がり、もう二度とグラストのステージに立たないかもしれないぞ宣言をしていただけのことはあり、気合いも演出も十分だった。
が、最初からイギーを見るぞと決めていたので数曲見てOtherへ戻った。
いやー。ほんと、グラスト行って良かった~。
イギー、最高だった!
後日、BBC、新聞などで他の誰よりもIggyの活躍を伝える記事が多く、彼等のこの日のステージを観られたことは幸せだった。
ライヴ序盤に「come here baby!」といい、数百人の客をステージに上げたものの、興奮した客はなかなかステージから降りるわけもなく収拾がつかなくなった。
ファンにキスされ、体を触られ、客からのやりたい放題攻撃を受けながらも更に煽るあたりは最高。
十分程中断し、客を降ろし、ようやく再開。
腰をクネクネ、そしてあのジャケと変わらぬ姿で歌う姿を雨ザーザーの中で目に焼き付け、心底楽しめた1時間だった。
Iggy後、Dance WestでかなりいいDJ発見。名前、発見できず。
少し踊って楽しんでいたらば…
泥濘にはまってすっ転び、おまけにステージ天井テントを吊っている鉄柱に頭をガコーンとぶつけて失神したオッサンを目撃してしまった。
数分後、意識回復するも、本人、何が起きたのかまったく覚えていない様子。そんなオヤジの写真を心なく撮りまくる観衆たち。
いろんな意味でこえー…と思いながらテントに戻り26時就寝。
おそるべし、グラスト。
文●早乙女doraゆうこ
■グラストンベリー・フェスティバル 07【フォト・アルバム】
https://www.barks.jp/feature/?id=1000032549
■オフィシャル・サイト http://www.glastonburyfestivals.co.uk/
<会場の状態:一部、川もしくは湿地化>
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この日も午後からライヴ会場へ。
Jazz worldで上原ひろみのピアノを小雨のぱらつく中で鑑賞。
ピアノを演奏するというよりも叩く、操るに近いのではなかろうか。全身で表現する彼女のピアノさばきは見ていて気持ちが良いし格好いい。
思いの外、客が少なかったのはタイム・テーブル表記のせいではなかろうかなどと要らぬことを考えながら(Hiromi's Sonicbloom表記)Acousticへ移ろうとしたとき、ステージ後方でオレンジのカッパを纏ったスマッシュのIさんを発見。
<フジ・ロック>を創っている一人であり、昨年グラストが開催されず英国滞在延長を考えていた頃に「グラストまで居残れよ!」という強烈一言メールをくれたお人だ。異国で、しかも18万人中で遭遇できるとは思っていなかった。
2年振りの感動の再会を終え、足場最悪の沼道をえっこら歩いてAcousticに到着し、Liam O Maniaiの笛を聴く。少し癒されてから、最近ファッション界でも活躍中のLily Allenだーっとメイン・ステージPyramidへ向かう途中で不思議な物体を取り囲む人だかりが視界に入った。
近づいてみると巨大ちょんまげと羽織袴でチャップリンの如く無声芸をしている二人組だった。
英国のテレビやラジオではたまに日本人をちゃかしたブラックなギャグを聞くので、イギリスのコメディアンなのかなと遠巻きに見ていたら終演時に「We come from Tokyo~」という挨拶が!
日本の大道芸人ではないかーっ。
これは話を聞かねばなるめぇと、リリーのことも忘れ、片づけを開始した二人に接近。
グラストは前回からの2度目の出演で通常は4人で活動されている“おじゃるず”。
ドラ「出演はどのように決まるのですか?」
おじゃるず「あ~、芸人の横の繋がりなんですよー。「今年も(グラスト)やる?」「うん、やる」みたいな。」
ドラ「なるほど~。(内心:どの世界も縦横の繋がりは大事なのね。感心)」
おじゃるず「今回は天気がそれほどでなくて良かったですよね。前回はもっと天気がひどくて悲惨でしたよぉ。」
ドラ「そうですか…。(内心:その悲惨な中でこの衣装。大変だったろうな…)」
おじゃるず「学生さんですか?」
ドラ「は、はい。学生でもあります…」
たまたまこの日、最後の演目に遭遇できたのはラッキーだった。思いがけぬところで同胞のLove and Peaceを観覧できた。
世界で活躍している芸人さん、多いのかもなぁ。
どの分野でも関係なく、日本人表現者を応援したいぞ、ワタシは。
スタッフさんにお礼を申し上げ、忘れかけていたリリーの元へ。
まピンクのワンピを着ていて相変わらず可愛い。ライヴ自体はそこそこだったけれど、なぜだかキラキラしていて彼女は人を惹きつける何かを持っている。
それからOtherへ移動して、先週とうとうスーパー・モデルのケイト・モスに別れを告げられ、ドラのご近所であるファンの家に転がり込んだと噂されているピート率いるBabyshamblesを見た。
見たけど…客も一部盛り上がっていたけれども。はっきり言って、「アンタ、やる気あんの?」 というステージだったため、即Paul Wellerが出演するPyramidへ逆戻り。さすが大御所。素晴らしいライヴであった。
熟年の音楽家は必死に歌い、薬から抜けられないロッカーはダラダラ歌う。濃いコントラストだった。
その後、EditorsかMikaか!!!を見るかで悩んだが、初日のステージを見逃していた見たことのない!!!を選択。
Gladeという小さめ(といってもフジのレッド・マーキーを一回り小さくしたくらいの小屋)のステージは人で溢れていて中に入れず端っこから観戦。盛り上がってたなー。映像もよかった。
そしてこれまた初めて見るメインのヘッド・ライナー、The killers。
のっけから花火がドカーン、ドカーンと上がり、もう二度とグラストのステージに立たないかもしれないぞ宣言をしていただけのことはあり、気合いも演出も十分だった。
が、最初からイギーを見るぞと決めていたので数曲見てOtherへ戻った。
いやー。ほんと、グラスト行って良かった~。
イギー、最高だった!
後日、BBC、新聞などで他の誰よりもIggyの活躍を伝える記事が多く、彼等のこの日のステージを観られたことは幸せだった。
ライヴ序盤に「come here baby!」といい、数百人の客をステージに上げたものの、興奮した客はなかなかステージから降りるわけもなく収拾がつかなくなった。
ファンにキスされ、体を触られ、客からのやりたい放題攻撃を受けながらも更に煽るあたりは最高。
十分程中断し、客を降ろし、ようやく再開。
腰をクネクネ、そしてあのジャケと変わらぬ姿で歌う姿を雨ザーザーの中で目に焼き付け、心底楽しめた1時間だった。
Iggy後、Dance WestでかなりいいDJ発見。名前、発見できず。
少し踊って楽しんでいたらば…
泥濘にはまってすっ転び、おまけにステージ天井テントを吊っている鉄柱に頭をガコーンとぶつけて失神したオッサンを目撃してしまった。
数分後、意識回復するも、本人、何が起きたのかまったく覚えていない様子。そんなオヤジの写真を心なく撮りまくる観衆たち。
いろんな意味でこえー…と思いながらテントに戻り26時就寝。
おそるべし、グラスト。
文●早乙女doraゆうこ
■グラストンベリー・フェスティバル 07【フォト・アルバム】
https://www.barks.jp/feature/?id=1000032549
■オフィシャル・サイト http://www.glastonburyfestivals.co.uk/
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