【ライブレポート】アンジュルム、初の仏公演「また必ずパリにライブで戻ってくる」

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アンジュルムが自身初の海外公演を6月3日にフランス・パリにて開催した。現地からの公演レポートをお届けする。

◆アンジュルム 画像

海外のアンジュルム・ファン、そしてメンバーたちにとっても忘れられなくなるであろう2018年6月3日がやってきた。アンジュルム初の海外公演となった場所はフランス・パリでも市の北部に位置する「La Cigale」(ラ・シガール)。近くにはモンマルトルの丘があり、同じ並びには日本でも有名なキャバレー「Moulin Rouge」(ムーラン・ ルージュ)もある。建物の一部がフランスの歴史的建造物に指定されている由緒ある場所で、そのルーツは1887年にまでさかのぼる。音楽喫茶から映画館などに形を変え、1987年に現在の多目的ホールに。これまでに、エリック・クラプトン、コールドプレイ、ノラ・ジョーンズ、オアシス、プリンス、レディオヘッド……とそうそうたるアーティストがプレイしており、日本のアーティストも坂本龍一、DIR EN GREY、きゃりーぱみゅぱみゅ、そして、ハロー!プロジェクトのグループとしては℃-uteが2013年にこのステージに立っている。

ライブ当日。朝早くから列を作って待っていた多くのファン達で、会場は開演前からすでに熱気に包まれていた。フランスだけでなく、イギリスやドイツなどからも集まったファンたちに話を聞くと、口々にメンバーへの思い、フランスに来てくれてありがとう、という感謝の気持ちを口にしていた。また、アンジュルムの音楽は様々なジャンルのミクスチャーで、とてもオリジナリティがあり、嫌なことがあっても彼女たちの音楽を聴くと元気になる。今日ライブを見たらきっと泣いてしまう、と言っていた女性ファンの言葉が印象的だった。


いよいよ開演。会場に集まったファン約800人の期待から来る熱気が次第にホールを包んでいく中、オープニング・アクトとして、フランスのジャパニーズ・アイドルのダンス&ボーカル・カバーユニット“AMAITSUKI” が登場。ダンス&ボーカル・カバーユニットというだけあって、ダンスだけではなく歌も生歌、しかも日本語で完璧にカバーして、モーニング娘。「Oh my wish!」、こぶしファクトリー「桜ナイトフィーバー」を披露し、客席を大いに盛り上げていた。

そして、悲鳴交じりの大歓声に迎えられ、アンジュルムが登場。最新シングルから『泣けないぜ…共感詐欺』でライブはスタート。歌詞の「全米、感動、号泣」を唱和するペンライトで埋め尽くされた会場を見ていると、オープニングから「ここは日本なのか?」という錯覚に陥るほどの完璧なコールに、オーディエンスの思いが強く感じられた。メンバーのテンションも高く、「マナーモード」「愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間」「臥薪嘗胆」を続けて歌うも勢いは衰えることはない。

4曲披露のあと衣装をチェンジをしたメンバーが自己紹介。皆それぞれフランスに来ることができた感動の思いをフランス語を交えて伝えた。1人の紹介が終わる度に客席からそのメンバーへのコールが巻き起こる。4日に誕生日を迎える中西香奈にケーキが運ばれるサプライズ演出もあり、会場みんなで「ハッピーバースデー」を合唱。中西が「予想してなかった。」と涙ぐむ一幕も。竹内朱莉が客席の男女それぞれに問いかける場面では、女性の方が多い印象を受けた。

5曲目は和田彩花のモノローグで始まる「恋ならとっくに始まってる」。ここでも大きな歓声があがる。そして「七転び八起き」「出すぎた杭は打たれない」とハードなナンバーにのせて気迫のこもったステージング、そしてキュートなラテン風味の「魔女っ子メグちゃん」では、笠原桃奈を中心にはじける様なパフォーマンスを披露した。

続くMCタイムではそれぞれがパリでの思い出をフランス語で伝える。室田瑞希が「フランス語をいろいろ覚えました」、佐々木利佳子が「とても香りのいい固形石鹸をゲットした」等々、慣れないフランス語で一生懸命伝えようとするメンバーに都度大きな歓声があがる。

その後、「次々続々」のパフォーマンスにひときわ大きな歓声があがる。そして「愛さえあればなんにもいらない」「乙女の逆襲」と続く。メンバーは1曲1曲をエナジェティックにパフォーム、それに応える観衆。場内はさらにヒートアップしていく。短いコール・アンド・レスポンスの後「ドンデンガエシ」。イントロから大きな悲鳴が起こり、竹内の「声出していくよ!」にその悲鳴とも聞こえる声援はさらに高鳴る。そして本編ラストは「大器晩成」。客席中でシングアウト、今日一番の盛り上がりともいえるピークを見せた。

本編終了。ここで2階席から中西の誕生日を祝うお手製の垂れ幕が下がり、歓声が上がりアンコールへ。グループ名やメンバー名をコールするのではなく、アンジュルムのライヴでの定番曲となっている、友との絆を歌う「友よ」の一節“Yes,Yes, We are friends!Yes,Yes, We are friends forever”を連呼。海外らしいアンコールに。

アンコール曲は『Uraha=Lover』。佐々木と上國料が体調不良を訴え参加する事ができず、急遽メンバー8人でのパフォーマンスとなってしまったが、歌唱終了後、客席に感謝の気持ちを伝えて約1時間半行われたアンジュルムの海外初ライブは大歓声の中、幕を閉じた。佐々木・上國料は、ともに最後までやり切れなかったこと、来てくれた人に感謝の気持ちを直接伝えられなかったことに悔しさをにじませていたが、「また必ずパリにライブで戻ってくる」と、リベンジを口にしていた。

全曲フルコーラス、アンジュルム作品のパフォーマンスでやり切った初の海外公演、集まったオーディエンスはみな幸せそうな表情をしていた。公演を終えて、リーダーの和田彩花は「パリ公演、海外のファンの皆様の熱気とエネルギーに驚きました。日本語で歌を歌ってくれたり、掛け声まで完璧に!長い間、海外のファンの皆様に会いに行くことが出来なかったのですが、それまで私達のことをたくさん愛してくださっていたのが伝わりました。本当に嬉しかったです。そして、ありがとうございます。という気持ちでいっぱいです。 Merci beaucoup. 」 とコメントしている。

公演終了後のメンバー全員の晴れやかな表情から、今の10人でのパフォーマンスに対する自信と自負を強く感じ取ることができた。アンジュルムは6月下旬には韓国・香港・台湾とまわるアジアツアーも開催。さらに大きく器を広げてゆく。


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◆BARKS Kawaii
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