nobody knows -まずは音を聴いてください!- M2 家々 撰ばれてあることの恍惚と不安とふたつ我にあり インタヴュー映像 | 『nobody knows 3』 Sony Music Associated Records 2003年02月19日発売 AICL-1401 1,835(tax in) 1 二十一世紀旗手(Reprise) 2 家々 ~撰ばれてあることの恍惚と 不安とふたつ我にあり~ 3 Theme from nobody knows pt.40 4 NEXT BATTER'S CIRCLE 5 センチメンタル バス ★ジャケットは名古屋出身のイラストレイター 若野 桂(Katsura Moshino)氏が手掛けている。 同じ名古屋出身のトラックメイカー刃頭の『TheNEWBORN』や「野良犬 feat.ILLBOSTINO」や竹村延一『sign』やDJ KRUSH『Reload -The Remix collection』など数々のアーティストのジャケットを手掛けている他、AIBOのラッテやマカロンなどの デザインでも有名。ヒップホップそして、アートでも名古屋の勢いとおもしろさを強く感じる。 | | ※全ての画像と文章の無断転用を禁止します。 | ──まずは、結成の経緯を。 DJ MITSU: ボクがクラブでDJをやっているときにG-TONと出会って、意気投合し、曲を作ろうってコトになったんです。で、もう一人同じ感覚を持つラッパ-がいたらいい、と探していたらCRYSTAL BOYがボクのところに自作テープを持ってきて。それを聴いたとき、"いいじゃん"ってことでG-TONにひき会わせたところ.....。 G-TON: なんと以前ボクのイベントによく遊びに来ていたヤツじゃないかって。 CRYSTAL BOY: 3~4年くらいG-TONの追っかけやってた頃があるんですよ。なのでMITSUさんから電話で"G-TONってヤツと一緒にやらないか"と誘われたとき、"本当!? やっててよかった"って思いましたね。 G-TON: 自分にファンがいるとはつゆ知らず。お互いシャイだったもので(笑)。でも、CRYSTAL BOYのラップを初めて聴いたとき、"彼は他のラッパ-たちと違うものを持っている"と思いましたよ。他はどれも"2匹目のドジョウ"みたいなものばっかりだったんで。 ──見た目、3人ともキャラクターが違うような気が…。どんなキャラクターなんですか? G-TON: MITSUはA型のリーダー。CRYSTAL BOYはO型のボス。そしてオレはB型のキャプテンって感じで。おわかりいただけましたでしょうか?(笑) キャラって一言じゃ言えないでしょう。まぁ、CDを聴いてもらえれば個性がわかってもらえるんじゃないかなって。 ──音を聴いて察するべし、ですね。 G-TON: すごくバランスがとれている3人だと思いますよ。 ──今回のメジャーデビュー盤『nobody knows 3』でも3人の息のあったところを聴かせてくれていますね。 DJ MITSU: メジャーデビューだから今までと何か違うコトをしよう、とは考えなかった。(インディーズでリリースした)2枚のEP盤の延長線上で、新しい部分を出そうって。 ──ということはメジャーだから、リリックやトラックを幅広いリスナーに聴いてもらえるような工夫なども考えずに? DJ MITSU: もともとCRYSTAL BOYの作る歌詞は、日常的な誰にでも伝わりやすいものを考えて作っているんで、受け入れられやすいものかなと。またG-TONは少し難解なキーワードを散りばめ、聴く手を考えさせるやり方でメッセージを伝えてくれる。そんなスタイルなので変える必要はない…と。トラックに関しても同様ですね。 ──では今作のリリックでこだわったことは? CRYSTAL BOY: どの曲も一生懸命作ってますよ。個人的には5曲めの「センチメンタル バス」が好き。2人のバランスがいい感じですね。 ──胸にグッとくる歌ですね。 G-TON: 一体感があって。2人のすれ違う感じとかがイイですよね。 ──あと2曲目の「家々~撰ばれてあることの恍惚と不安とふたつ我にあり~」には、何だか深いキーワードが隠されているような。 G-TON: 偶然2人とも家のことをリリックにしていたんで、そういうタイトルになったって感じ。言いたいコトを言ってるだけで、ワケはないんです。CRYSTAL BOYがストレートにグッと鷲掴みにするような言葉を言ってもワケはない。でも茶化しているワケはない。そう、すべてワケはない(笑)。 ──そんなワケはないリリックにのせるトラックは、ここ最近の日本のヒップホップには珍しい、生音なグルーヴで、カッコいいです。 DJ MITSU: 今の日本のヒップホップの流れとは違うコトをやりたかった、っていう思いは確かにありましたね。ボクはもともとDJなので。DJとしてはジャンルのバリアを崩していかないと、おもしろくないな、と。 G-TON: コレをやればヒップホップっぽいとか、コレやれば売れる、そういう考えはわからなくもないけど。オレたちがやりたいのはそこにはなくて。聴いたみんなが"いい音だね"とか"カッコいい"、"新しい"という感情を引き出してもらえるものを作りたい。 CRYSTAL BOY: とにかく、自分たちがそのときやりたいと思ったコトを正直にやっていくだけです。 ──今後nobody knowsはこんな世界を作っていきたい、みたいなヴィジョンはありますか? DJ MITSU: よくヒップホップ系のライヴだと“上げろ、上げろ”とか言ってますけど、ボクたちそういう盛り上げ方はしたくないんですね。個人個人で楽しみ方を見つけてもらいたくて。でもお客さん、それじゃ盛り上がってくれないじゃないですか、どうせ(笑)。もっと個人で楽しんで欲しいんですよね。例えば、トランスのイべント(レイヴ)って"楽しいから踊るんだ!"っていうコトしかないじゃないですか。楽しませたいと思う側と楽しみたいと思う側が、一緒になってすごい空間を作っているワケじゃないですか。ああいう(空間を作る)のが理想ですよね。 | |