~小島ツアー2002~ 2002/01/21@下北沢SHELTER 1 セクシー・ダイナマイト・ロックンロール 2 サイコネーション 3 バッドタイム・ローリング 4 ジャップ 5 プラスティック・オン・ザ・ドッグマン 6 シャット・ライフ 7 フィンガー・ヴァイブレーション 8 ブルーカラーズレイン 9 フラストレーション・デッド・モーニング 10 モンキー・スラム・ダンス Encore キックバック・エンドレス・ショック 小島 ライヴ・スケジュール 2/22(金)@堺マッシヴ 2/23(土)@京都ミューズホール 2/24(日)@岡崎CAMHALL 2/25(月)@中津川ブレス 3/19(火)@名古屋ボトムライン <NAGOYAIZM> | | 『シャット・ライフ』 BMGファンハウス BVCS-28005 1,575(tax in) 1 シャット ライフ 2 ブレイクダウン 3 ブルーカラーズ レイン 4 アタッキング タッチメント 5 シック ダウン テンプテーション 6 マッド ファッカー | | 黒スーツ、入れ墨・・・と、そのド迫力の風貌にビビってしまった…というのが正直な第一印象。一人じゃない、メンバーがいっぱいいるんだ~! と思ったのが、小島という名前を聞いた後にジャケット写真を見たときの感想。 名古屋出身・9人編成のバンド小島は、その風貌のイメージとかけ離れ、トランペット・サックスなど金管楽器を取り入れたメロディックでストレートな、スカ・パンク・バンド。 見かけにやられた後に、サウンドでひきつけられ、どうにもこうにも気になってしまった小島のライヴへ潜入した。 | ヒッチャメン(Vo) | その日、下北沢シェルターで行なわれたライヴは、小島Tシャツを着てタオルを首に巻いた若い女の子の姿が目についた。もっと迫力のある強そうなお兄さんが待ち受けているのかと思ったのでちょっぴり意外。 バンド、行方知れずが前座演奏で会場の空気を温めたのに、小島はなかなか現われず、オーディエンスはちょっと待ちくたびれた様子。 そんなだらだらな空気が充満した頃にメンバーがようやく登場。 すると観客は一気になだれ込み、イズミ(t・sax)が「後ろのほう、おとなしいな、まあ暴れたくなるまで待っとるからよ~」と激を飛ばすと、もう前の方は爆発寸前。 一発目「セクシー・ダイナマイト・ロックンロール」でテンション高く音を鳴り始めると同時に、バンドのメンバーもパンク精神剥き出しで、ステージから突っ込みそうなほど身をのり出すパワフルさ。そして観客同士はモッシュ状態で、たまっていたエネルギーを噴出。会場は一気にヒートアップし、その圧倒的な存在感を目の当たりにする。 1曲がとても短いが、それぞれの“色”を十分に表現しながら、テンポよくスムースに演奏していく。タカシのスクリーミング、観客へのダイヴ、「シャット ライフ」での異様な盛り上がり、「ブルーカラーズレイン」での大合唱、金管楽器の軽快なメロディ、そしてちょっとした笑いを誘うイズミのMC…。 そして風格もさることながら、歌うことで圧倒的存在感を見せつけたのが、ヴォーカルのヒッチャメン。どことなく愛嬌のある態度と彼が歌う端的な言葉には、とてつもない説得力があり、心にストレートに響く。そこからは、決して後ろを向くことのない、切ないほど強い前向きな信念を感じずにはいられない。そして一度聴いたら忘れられないキャッチーなメロディと共に、更にポジティヴな力をオーディエンスに与えていた。 個々でのバンド歴は10年以上というベテラン揃い。そんなメンバーが9人も集まった小島は、最初から最後まで全く揺るぎない重みのある演奏だった。拍子抜けしないその完璧なまでのサウンドが、オーディエンスを更に引き寄せ、バンドと観客にある壁をぶち破り、一体となる。 そして小島というバンドがベールを脱ぎ、観客と向き合った本当の姿を見せてくれた時間でもあった。 30分という非常に短い時間のライヴではあったが、満足と唸らせるほど充分に魅了し、終った後はとても爽快な気分だった。 文●伊藤智子 | |