『Retrospective 1990-97』 ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-10948~10949 2001年4月25日発売 ¥2,940(tax in) CD2枚組 DISC1 トラック1~9 DISC2 トラック10~17
1No Fate(Struggle Continious Mix)/ZYON 2My Name Is Barbarella(Deep Dish Armageddon Breakdown Mix)/BARBARELLA 3L'esperanza(M.Mayer Edit) 4Harlequin:The Beauty And The Beast(Underworld Remix) 5Electro Acpuncture/Astral Pilot 6Ballet Fusion(Radio Edit) 7Vernons Wonderland:The Future/Vernon 8Spectrum/Metal Master 9An Accident In Paradise(Original Mix) 10L'esperanza(Single Edit) 11L'esperanza(Paul Van Dyk Remix) 12L'esperanza(Derrick Carter Remix) 13L'esperanza(Original Album Version) 14My Name Is Barbarella(C-Rock'z Step2house Radio Edit) 15My Name Is Barbarella(C-Rock'z Dubstar Club Slam) 16My Name Is Barbarella(Deep Dish Super Nova Remix) 17My Name Is Barbarella(Album Version)
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| Sven Vathはジャ-マン・トランスのオリジネイターであり、ドイツのテクノ・シーンの最重要人物として知られるフランクフルトのテクノ・クリエイター/DJである。
'80年代中盤にはOffというユニットでニュー・ビート風の作品をヒットさせ、'88年にフランクフルトにオープンしたClub OmenでDJとして活躍。'92年には最初のLove Paradeでもプレイしている。
同年、Heinz Rothと共同でレーベル“EYE-Q”、およびサブレーベルの“Harthouse”を設立し、ソロ名義でアンビエント・トランスのマスターピース『Accident in Paradise』を、またRalf HildenbeutelとのプロジェクトBarbarellaで『The Art of Dance』をリリースしていずれもヒットを記録。一躍、世界中のテクノ・シーンから注目を浴びることになる。
EYE-QとHarthouseは'90年代初~中期のジャーマン・テクノ最重要レーベルであり、'97年に移籍するまでSvenの作品をリリースし続けるほか、アシッド・ハウスをリバイバルさせたHardfloor『TB Resuscitation』、横田進のデビュー作『Frankfurt-Tokyo Connection Vol.1』、重鎮Oliver LiebのユニットSpicelabの『Lost In Spice』など強力な作品を続々リリースしてきた。
'93年には新世紀のバレエ用音楽というコンセプトで『The Harlequin:The Robot And The Ballet-Dancer』をリリース。'94年には初来日も果たし、Maniac LoveやYellowなど都内のクラブでプレイした。
'95年にはStevie B-Zetとのユニット“Astral Pilot”で「Electro Acupuncture」をリリース。プログレッシブで現在のトランスにそのままつながる重要ナンバーとして今でも人気が高い。
EYE-Q離脱後はVirginと契約。Ralf Hildenbeutelと共同プロデュースで「Omen A.M.」「Sounds Control Your Mind」などのシングルを続々とクラブ・ヒットさせたほか、'98年にはアルバム『Fusion』、'99年には同作品のリミックス集『Six In The Mix』、2000年には『Contact』とコンスタントにアルバムをリリースしている。また2000年9月に横浜アリーナで開催されたテクノ・パーティー“WIRE00”に出演し、超アップリフティングなプレイを披露してくれたことも記憶に新しい。今年になって今までの代表曲を集めたベスト盤『Retrospective 1990-97』もリリースされたので、彼の活動の軌跡をチェックしたい人はこれから聴くと良いだろう。
初期のボディ・ミュージック/ニュー・ビート、アンビエントから、アシッド、プログレッシブ・トランス、果てはエレクトロ風なものまで、時期やプロジェクト名によって彼の作風の幅はとても広いが、基本はシンセ・パッドによるシリアスで美しい旋律+アナログ・シンセのフィルター開閉によるシーケンスが絡むという王道トランスが多い。
ただ曲中のブレイクや展開がユニークかつドラマチックなので、ダンスフロアでの爆発度が高いのが特徴だ。DJとしても優れたテクニックを持っており、まだ体験したことのない人はミックスCDが輸入盤で数種類リリースされているので聴いてみてほしい。
最近はプログレッシブ・トランスがクラブ・シーンのトレンドとして盛り上がっているが、もともと彼がオリジネイターとして開拓してきた分野だけに、今後の動向には注目しておきたい。 |
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