大きなチャレンジだったけど、パーフェクトね!
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大きなチャレンジだったけど、パーフェクトね! 思わず笑い出したくなっちゃうほどキャッチーでダンサブルな「ラヴ・イズ・ア・ワンダフル・シング」で、華々しくシーンに登場してから4年、スウェーデンが誇るダンス・ポップ・ディーヴァ、ファティマ・レイニーが遂に帰ってきた。 注目のニュー・アルバムのタイトルは、『セレブレーション』。なんてハッピーでポジティヴなタイトル! そして中身がまた、タイトルのインパクトに負けない充実度。 お得意のラテン・フレイヴァーあふれるアップでポップなチューンはもちろん、ミディアム、スローと、シングルが何枚でも切れそうな好楽曲揃い。いやあ、待った甲斐があったってもんです。まるで、ひと足早く訪れた春のような1枚だ。 |
『Celebration』 1.Celebration 2.Love's Gonna Find Us 3.Sweet Love 4.Gone By The Minute 5.Circles 6.Only One, Only You 7.By my side 8.Right Here 9.I Love The Way That You Love Me 10.Love Is On The Way 11.I Gave My Life To You 12.Do You Really Want Me 13.Everybody ファティマ・レイニーからロンチ・メンバーへメッセージが届きました! ●オリジナル・スクリーンセイバーもゲットできるファティマ・レイニーのオフィシャルサイトはこちら! |
──待たれていたニュー・アルバムが、遂にリリースされました。現在の率直なお気持ちは? ホッとしてる感じですか? ファティマ・レイニー: とても幸せなことだと思うし、誇りにも感じてるわ。どの曲も素晴らしくて、仕上がりにも大満足よ。とくに今回は、自分がエグゼクティヴ・プロデューサーとして指揮をとったということもあったので、2倍の喜びね。 ──この4年間、日本のファンは首を長くして待ってましたよ。 ファティマ: 本当は4年間も皆さんを待たせてしまうつもりじゃなかったんだけど、自分を取り巻く状況上、やむを得ずそうなっちゃったの。私生活で息子が生まれたこともあったし。この5月で2歳になるんだけどね。でもアルバムを作り始めてからは、完成まで早かったわ。 ──お子さんができたそうですけど、自分の子供っていうのは、やっぱりとてもかわいいんでしょうね。 ファティマ: もう本当に素晴らしいわ。一緒にいない時でも、いつもあの子のことを考えてるの。あの子が私を幸せにしてくれてるし、母になればみんな思うのかもしれないけど、本当に特別な存在よ。私にとってはブッダのようなものね。子供を持ったことによって、自分の人生で何が一番大切なのかを教えられたわ。もちろん彼のことも大切に思ってるけどね(笑)。 ──母になったことが、音楽面にも何か影響を与えてますか? ファティマ: 考え方が変わったせいで、歌詞がよりリアルになったと思うわ。ラヴ・ソングを書くにしても、単なる恋愛ではなくて、現実を見つめたものが多くなったわね。 ──新作『セレブレーション』についてですが、制作にあたってのテーマというのはあったのでしょうか? ファティマ: 最初はそういうのがなかったんだけど、アルバムを作った後に出てきたの。聴いてくれる人に、ハッピーな気持ちだったり、愛だったり、ポジティヴなフィーリングだったり、そういうインスピレーションを与えられたらいいなって。とくに女性に対しては、夢を忘れないでって声を大にして伝えたいわ。女性って子供ができちゃうと、自分がやりたかったことをつい忘れがちになっちゃうものだけど、そうならずに、常に自分のやりたいことにチャレンジしてってね。 ──タイトルは、現在幸せの真っただ中にいるあなたのモードを象徴したものなのでは? ファティマ: そうとも言えるけど、作り始めた時はそんなに意識してなかったの。ただ、私の楽曲はたいていそうなんだけど、人生をポジティヴに捉えていこうっていうメッセージが込められてるのよ。 ──先行シングルの「セレブレーション」をはじめ、アップテンポの曲にはラテン・フレイヴァーがちりばめられていますが、これはどこから来るのでしょう? ファティマ: 私の音楽的なバックグラウンドから来るものだと思うわ。小さいころからジャズやカリプソ、サルサ、ソウルなどを聴いてきたんだけど、実際ホーンが好きだし、ラテンのリズムもすごく好きだからね。 ──そういうポップでキャッチーな曲はもちろんですが、「サークルズ」や「アイ・ゲイヴ・マイ・ライフ・トゥ・ユー」のような、ソウルフルでエモーショナルなバラードが、また格別ですね。 ファティマ: 今回のアルバムは、自分のシンガーとしてのスキルを全面的に出したいと考えてたの。だから、そう言ってもらえるとすごく嬉しいわ。 ──今作は、アップテンポもミディアムもスローもあって、全体的に賑やかな印象を受けるのですが、散漫にならずにまとまっていて、完成度がとても高いと思います。 ファティマ: 今回の作品は、7人のプロデューサーを起用して、それをまとめたものなので、自分にとってもチャレンジだったの。だからもしそんなふうに感じてくれたのなら、本当に嬉しいわ、ありがとう。私も、全体的にバランスが保たれてるし、パーフェクトだと思ってるの。 ──とくに思い入れの強い曲ってありますか? ファティマ: たくさんあり過ぎてわかんない(笑)。 ──そう言えば、今は黒髪ですけど、以前はブロンドでしたよね? ファティマ: そう。ヘア・スタイリストは同じなんだけど、私自身がスタイルを変えることが好きなの。 ──ステージのファッションでも、また魅せてくれるんでしょうね。 ファティマ: もちろんよ(笑)。期待しててね。 |
とても誠実に、優しく穏やかに話してくれたファティマ。 ちなみに彼女、パソコンなどにはさほど興味があるほうではないらしく、インターネットやEメールもほとんど利用してないのだとか。でも、「帰ったら、そういうものをきちんと揃えなきゃと思ってるの。周りのみんなに言われてるのよ(笑)」と、必要性は強く感じているようだ。 さて、話を『セレブレーション』に戻して……。 すでに先行シングルの「セレブレーション」が、FMを中心に大量オンエア中。大ブレイク作「ラヴ・イズ・ア・ワンダフル・シング」が♪パッパラッパッパーなら、今度は♪パラッパッパーラッパッパーだ。またしてもたくさんの人が、このワクワクするようなフレーズを口ずさむことになりそう。 とにかく聴きどころ満載の、このハッピーなアルバムに、それを届けてくれたファティマに、そして作品を聴いているすべての人に、セレブレーション!!! 文●鈴木宏和 |